農大33日目 2023-11-28 植物生理2

植物生理2

果樹

休眠の必要がある
休眠は現在、暖房・冷蔵・電照等によってある程度コントロールしている。一方、花芽分化の仕組みはあまり解明されておらず、操作できない。花芽分化を自由にコントロールできれば更に自由な作型で出荷時期の多様化を図ることができるようになる。

野菜

花が咲く必要がある

花を食べる

  • ブロッコリー

  • カリフラワー

実を食べる

  • スイカトマト

  • メロン

花が咲いたらダメ

葉を食べる

  • キャベツ

  • ハクサイ

  • ダイコン

  • カブ

  • 白ネギ

花芽分化の条件

  • 日の長さ(日の出〜日の入)日長

    1. 日朝の時間による絶対的長日性と定植・成長段階での日長との比較による相対的日長性がある

  • 低温(5°)または中温(15°)

ホウレンソウ

  • 葉を食べる

  • 長日性(日が長くなると花目をつける

  • 東洋系の品種は比較的短い日長で花芽をつける(晩秋〜冬)

  • 西洋系の品種は比較的長い日長で花芽をつける(夏)

白ネギ・タマネギ

  • 花芽の条件は低温

春ダイコン

  • 低温で花芽分化

  • 出荷まで花をつけてはいけないので、トンネル栽培により昼の高温をつくるか専用品種の栽培で対策を行う

短日の作物

日長が短くなると花芽がつく

キク・シソ

10月に咲くキク→電照で花芽分化を送らせている


※品目ごとに技術体系をまとめた「農業技術体系」という本がある(電子版はルーラル図書館で有料)

ルーラル図書館より
https://lib.ruralnet.or.jp/taikei/

春化(バーナリゼーション)

低温状態に一定期間さらされることで開花もしくは発芽する
ex) ハクサイ→低温下で発芽する

発芽

発芽条件

  • 温度(発芽温度)

  • 空気(酸素)

光→好光性植物と嫌光性植物があり、覆土の仕方を変える

栄養繁殖

  • じゃがいも

  • 長芋

ねばりっこ

ねばりっこの切芋は発芽しない!
繁殖用のムカゴを1年栽培し、定植する

ニンニク・らっきょう

分球をつくる
親の遺伝特性を引き継ぐので便利だが、病気・ウイルスは子に引き継がれてしまう欠点がある。

植物ホルモン

植物が体内で作る物質で、極めて少ない量で生育に影響する物質
ex) 種なしブドウは薬剤処理で種をつかないようにしている

ジベレリン

  • 伸長

  • 肥大促進(梨で利用される)

  • 低温の代替(発芽促進)

  • 花弁の色変化

サイトカイニン

  • 着火剤(スイカのビーエー液)

オーキシン

  • 発根剤(挿し木に使うルートイン)

  • 着火剤(トマトに使うトマトトーン)

エチレン

  • 追熟(キウイの容器にりんごを入れておくとりんごから発生するエチレンガスがキウイの追熟を促進し柔らかくなる)

  • 老化(夏のブロッコリーの黄化)

品種について

一代交雑種=F1品種

複数の親から作られた品種
→収穫後種をとっても次の作で同じものを作ることができない

固定種

遺伝的に一つの親から作られた品種
→収穫後とった種を利用して次の作を作ることができる

種苗法について

登録された品種は勝手に増やすことはできない
→営利目的でなかったとしても違反となることがある(ただで貰って家で育てたなど)
→登録された品種を生育した場合は必ず登録番号を示さないといけない(PVPマーク)

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