気が付けばアニバーサリー

今回はいつもと文体や雰囲気を変えています。コラム的な感じでお楽しみください。

2021年10月13~14日にかけて、PlayStation VRが発売されて5年、Oculus Quest 2が発売されて1年が経った。

気が付けばPSVRの当時の入手困難さも、Quest 2のアカウント凍結騒動も、どんどん過去のものになっている。
さらに言えば、色々な感情が湧き上がり、思わず感極まってプレゼン中に壇上で泣き始めた、Quest 2発売前夜のあのイベントからも1年経ったことになる。clusterGAMEJAMの後夜祭で「号泣プレゼンの人ですよね!?」と言われた時は非常に恥ずかしかった。

(動画中のおよそ1時間33分あたりで実際のその光景が見られるので、非常に気になる人は……いや、やっぱ恥ずかしいぞ)

あれから一年の間にも色々あった。かっこいいコントローラーが先行公開されたPSVRの次世代機、大手IPであるバイオハザードの移植決定、シリコンカバー同梱のためのQuest 2の販売休止、エレコムのアクセサリ参入……。
その中でも「いつか来るだろう」とは思っていたものの、一番衝撃を受けたのは、東京ゲームショウ(TGS)が満を持してVR会場を設けたことだろうか。

WebXR/Mozilla HubsベースのNTT DOORとQuest/PCのネイティブアプリという2会場制で行われたイベントには、DOORのほうにこそ行きだせなかったものの、ネイティブ会場のほうには「ゆっくり展示やPVを見て回れる」という、従来のTGSでは難しかった体験を味わうことができた。
正直「もう少しアレが欲しかったな、これも欲しかったな」というのがなかったわけではないが、例え今後TGSがオンラインとリアルのハイブリッド開催になった後でも、VR会場とリアル会場それぞれの良さを活かした、TGSだからこそできる新たなイベント体験ができるんだろうな、と僕は期待している。

個人的には、リアル会場をめいっぱい楽しんだ後に、VR会場に自宅やホテルからログインしてそっちでもわいわい楽しむ……という流れが起きることも期待したいし、僕自身もそういう楽しみ方をしたい(今後リアル会場に行けるかどうかは不透明だが……)。

コンテンツ方面も大幅に拡張された1年だったと思う。

VARKは推しとの連番体験ができる「ふたりでみるホロライブ」をSeason 2、Season 3(「ふたりでつくるホロライブ」)と着実にシーズンを重ね、「ふたりでみる~」以外でもリアルの声優ユニット・スフィアをバーチャル化したライブまで開催してしまった。
自分は参加しなかったのだが、それでも「ロンドンに在住しているメンバーも同じ会場でパフォーマンス」という出来事は、「VR時代、そして一つの場所に留まることがリスクとなり得る『今』ならではの表現だなあ」と感じさせる出来事だった。
色々課題はあれど、自分の姿をスキャンしてバーチャル空間に持ち込む、所謂リアルアバターも浸透し、ますます自分の姿でライブやパフォーマンスができるようになっていけば、「話題の作品はバーチャル空間から生まれている!」というのも「日常的な普通の話」になっていくのでは?とも思う。

また、ホロライブプロダクションのホラー企画「hololive ERROR」のストーリー動画、VR SQUAREでの実写映像の配信など、確かに緩やかではあれ、コンテンツが増加傾向にあるように思う。これからの1年も、同じような傾向が続いてくれることを祈りたい。

これからの「VR2年」はどうなるか?どうなってほしいのか?というのは、長くなるのでここでは語らない。強いて言えば、ネガティブに扱われず特別な扱いもされない、表現手法の一つとしてこれからもずっと成長していってほしい、ということくらいだろうか。
もうすぐVR関係のイベントラッシュも来る。これからバーチャルな世界がどういう進化を遂げていくのか、とても楽しみだ。

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