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2022年キーボード活動総括

普段使いのキーボード達

2022年12月暮れ現在、私の机の上には自作キーボード(ジサキー)が3台(厳密に言うと4台)置いてあります。このNoteのカバー画像にはキーボードが3台写っていますが、今現在の私の机の上にあるのはこの3台ではありません。このカバー画像に写っている自作キーボード(ジサキー(2回目))の3台のうち、2台は今現在も机の上に乗っていますが、一番上に写っている「GPK60-46SGR」は私がアリス配列(サジタリウス配列)に敗北したので、現在の私は使用していません。そんなこんなで、2022年12月暮れ頃の、普段使いのキーボード達を紹介していきます。
(この記事は所謂「自作キーボードアドヴェントカレンダーとやらとは一切関係ありません)

BROOKTEN

組んだ当初の状態

海外ではあまり見ないですが、日本では割と見かける分割キーボード。このキーボードも分割キーボードなのですが、よくある分割キーボードのように左右に割れる感じではなく、テンキー部分が分離します。この分離するテンキー部分は、磁石を用いたボゴピンで接続され、左右どちらにもドッキングさせることが出来ます。このドッキングギミックが厨二病的に堪らないというのもありますが、BROOKTENが私のキーボード魂にヒットした一番の理由は、私の理想の配列に極限までに近い配列が作れるからに他なりません。
で、その私の理想の配列とはどういうものかと言うと、

  • 一体型でキーが左右分割

  • 両手側に「B」がある

  • ロースタッガード

  • Near 40%

  • 左右ともオーソリニアで言うところの6行づつ

  • 左右とも親指には3キーづつ

簡単に書くと、上記を実現出来るキーボードという事になります。
2022年12月現在、これを実現出来そうなキーボードで、且つ入手可能なものは私の観測範囲では見つかっていません(Lainが近いですが入手困難)。上記の条件の中で、唯一「左右ともオーソリニアで言うところの6行づつ」以外は、ほぼクリアしていた(上から2段目の右手側が5キーになっている)のが「BROOKTEN」でした。
だからというわけではないですが、このBROOKTENの最大の特徴でもある、磁石ボゴピンドッキングテンキーを私は使っていません(机の、キーボードを置くスペースの横幅の関係もあって、テンキーはサリチルさんの「Keyfuda01改」を使っています)。
また、左右それぞれにロータリーエンコーダー(以下「ロタリエ」)をひとつづつ設置出来るのも、利便性という点でかなりポイントは高いです。組み立て例では、それぞれ中央の親指のポジションにロタリエを配置しているものが多いですが、私は左右どちらの親指の位置にもレイヤー切り替え兼スペースキーを配置してあるので、ロタリエは左右共一番端に配置しました。
今現在所持しているキーボードの中で、満足度が一番高いキーボードがこの「BROOKTEN」になります。

左右とも、一番端にロタリエを配置した状態

このキーボードを組んだ当初は、キートップがフラットになるNPプロファイル系のキーキャップを装着して使っていたのですが、このフラットという状態がどうにも身体に合いませんでした(使ってみて分かりました(薄々は感じていましたが))。なので昔ながらの、所謂シリンドリカルになるOEMプロファイルのキーキャップに交換してみたところ、なかなかにシックリ来る感じに納まりました。

キーキャップをOEMプロファイルに交換

また、この画像にあるようなスイッチプレートのカーボン柄は、100均で購入したポリプロピレンシートを、スイッチプレートの使うキーのところだけくり抜くように切り取り、そこに自動車用のカーボン柄ラッピングシートを貼り、それを両面テープでスイッチプレートに貼り付けています。

ポリプロピレンシート

下記の画像は、キーキャップをNPプロファイルにしたままのテンキーを、左右それぞれにドッキングさせた状態です。

左右にテンキーをドッキング

このキーボードは主に仕事用のMacに接続して使っています。レイヤー0にWindows/ChromeOS用、レイヤー1にMac用の配列をマッピングして、切り替えて使っています。今現在のキー配置は「P」と「;」を入れ替えて、小指で「P」を打ちやすくしています( 「L」の右にある「Ctrl」が「P」です)。

2022年12月現在のキー配置

Nora(FWレイアウト)

組んだ直後の状態

BOOTHで、なにか良いキーボードないかなぁ…と眺めていたところ、Choc v1のキーボードが目に飛び込んで来ました。よく見ると「試作品」ということで、プロタイプ的な頒布でした。私が見た時で既に残り1枚になっていたのですが、ちょっと悩んでいるうちに売り切れてしまいました。売り切れてしまうと途端に気になるもので、よく見るとBROOKTENのところに書いた、私の理想のキーボード配列に近いものを作れそうなキーボードっぽいことが分かりました。ちょっと違うのは、左右ともZ列が7キーあることでした。この列の右端、左端共に1.5Uになっていたらキー数的には完璧でした。しかし、左はシフトキーを1U×2にし、右はスラッシュとシフトキーを分ければいいので、正規版の販売を心待ちにしていました。
Twitterで正規版の開発状況をウォッチし、BOOTHで販売が開始されると同時に購入しました。上記の画像にあるようなシールも入っていました。
最初はChoc v1用の白いキーキャップを装着し、白いラッピングシートを貼ったポリプロピレンシートを、スイッチプレートに両面テープで貼り、POKER互換ケースに入れていました。

最初の状態

しかし、キーキャップがどうにもカッコ悪いので、MBK Legend glowを買ってしまいました。これを装着してみたところ、もう兎にも角にもカッコいい。カッコ良すぎました。

MBK Legend glowを装着

そこで、BROOKTENと同じラッピングシートを使って、ポリプロピレンシートを作って貼ってみました。

Nora完成形

これで黒のPOKER互換アルミケースがあったら優勝してました。これでももう優勝ですけどね。
このNoraは「Q列とA列はオーソリニアになっていても、ロースタッガードからの移行コストはかからない」という事を証明してくれたキーボードになりました(私の理想の配列を作る上で完全なロースタッガードに拘らなくてもいい事が分かりました)。
ただ、POKER互換のアルミケースに入れていると重いので、現在はボトムプレートを装着し、持ち運びし易い状態で使っています。

ボトムプレートを装着

このキーボードは、仕事パソコンの横でSlackを開いたりしているChromebookの外付けキーボードとして使っています。ノートパソコンを持ち歩く時は、このNoraを一緒に持ち歩いています。

coron47plus

2021年にBOOTHを物色していたところ、カラムスタッガードのキーボードにトラックボールが付いた、「cocot46」というキーボードの存在を知りました。40%のアリス配列でロタリエも付いていて、それでスクロールも出来るというキーボードでした。これのロープロファイル版、Choc v1の「cocot46lp」があることも知りました。これが2022年の頭くらいにBOOTHで販売されたので、販売開始時間にパソコンの前でスタンバイし、争奪戦に勝利しました。

cocot46lp

このキーボードキットにはトラックボールユニットと、トラックボールコントロール基板は入っていないので、キーボードより少し遅れて注文しました。そしてその到着を待ちワクワクしながら組み立てました。

一般的なキーボードに良く使われるトラックボール

しかし、私はどうしてもカラムスタッガードに慣れる事が出来ず、このキーボードは泣く泣くお蔵入りしてしまいました・・・。
時は流れ2022年冬。cocot46lpの作者さんがひとつのキーボード写真をツイートします。それがcoron47plusです。上記のようにそれまでのcocotシリーズではボールの小さなトラックボールが搭載されていました。しかしその後、cocot46plusという大型のトラックボールを備えたキーボードが登場しました。これはcocotという名前の通り、上記のcocot46lpと同じカラムスタッガードなのですが、25mmと34mmという大きなボールのトラックボールを搭載していました。このcocot46plusに搭載されていた25mmのトラックボールユニットを積んだロースタッガードキーボードが、coron47plusなのでした。
このツイートに対して「なんですか、この理想の塊のキーボードは」とRTしたのを覚えています。このトラックボール搭載のキーボードシリーズはいつも争奪戦になるので、発売開始を見逃さないようにツイッターをチェックしていました。そして12/9、無事に争奪戦に勝利しcoron47plusの入手に成功します。キーボードキット一式が届き、久しぶりにハンダゴテを握り、ソケットとダイオード、そしてトラックボールモジュールをハンダ付けします(光るキーボードが嫌いなのでLEDは付けませんでした)。
そして一旦完成した姿がこれです。

キースイッチは、Akko Ocean Blue
家にあった適当なキーキャップを装着

25mmのトラックボール用ボールは市販されておらず、動作確認用に子供のお遊び用と思われるビリヤードボール(1inch=25.4mm)が付いてきます。
しかし、緑のボールではマウスカーソルがたまにピクピクっと動くだけで、まったく動作確認になりませんでした。Webで検索したところ、黒の油性マジックで塗ると反応するという記事を見つけたので、同じように油性マジックで塗ってみました。

黒マジックで塗ってみた

(キーキャップをXVXロープロファイルのものに変更しています)
マジックで全体を塗ると表面がボコボコになってしまうので、ボールを転がすとかなり引っかかる感じを指先に感じるのですが、動作的には普通にトラックボールとして使えるということが分かりました。また、緑という色がダメなのだということも分かりました。そこで、某サリチルさんのDiscordで相談したところ、サリチルさんに「POMを染める」というワザを教えていただきました。早速、某Amazonで25mmのPOMボールと、SDN染料をポチりました。

POMとSDN

(画像にヒビ割れみたいな線が見えますが、これは画質劣化により発生したマッハバンド的なものだと思われます)
このPOMボールを、20倍に希釈したSDN溶液で煮ること30分・・・。

SDN「空」色に染まったPOM

かなりムラがありますが、これでなんとかマウスカーソルが動くようになりました。この後さらにサリチルさんに「ボナンザでコーティングすると良い」と教えていただき、実行しました。

ボナンザと蒼く染めたPOMボール

かなりボールの回転はスムーズになったと思います。ケースの方にもボナンザを塗布すると良いという記事をWebで見ていたので、それも試しにやってみたところ、結構な効果があったような気がしています。
そして最後に、やはりキースイッチは軽めのリニアが良いということになり、GateronのSilent Clearを40個注文し、手元に残っていた10個と合わせて45キーのキーボードにしました(スイッチブロッカーで2キー分潰しているので45キー)。最終形態はこのような形になっています。

最終形態

このキーボードはプライベートなPC作業で使っています。

というわけで。

2022年の頭頃は、Choc v1キーボードしか使わないような状態になっていましたが、今では逆転しMX互換キーボードがメインになっています。また2023年も、新しい・楽しそうなキーボードがあったら組んでみようと思います。

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