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現実的なAI臨床活用が実現する医師のためのNotebookLMの使い方

でじすたねっとを運営しているガジェドクです。

先日、NotebookLMというサービスがリリースされ、こちらにガイドラインを入れると非常に便利に使えるという投稿を行ったところ、反響をいただきましたので具体的な内容について紹介していきます。


NotebookLMとは何者?

回答:GoogleからリリースされたAIサービスです。

ChatGPTと異なるところは、自分事前に用意したデータから回答してくれることです。

現状では無料で誰でも使えます。
サイトの入り口では英語ですが、日本語にもしっかり対応しています。

Googleアカウントでログインする必要があるので最低限Googleアカウントは必要です。

↓サイトの入り口を置いておきます。この記事の最後の方にもおきますので、記事をそのまま進めてください。


ChatGPTとは違うの?

回答: ChatGPTとは別物です。似ているサービスで類似点と相違点があります。

違うところ①開発元

ChatGPTはopenAI社(microsoftの出資を受けています)

NotebookLMはGoogle社からのサービスです。

違うところ②回答のパターン

ChatGPTは質問の内容から回答される可能性の高い答え(それっぽい回答)をしてくれます。Webから検索してくることができます。

それっぽい回答とWeb検索の結果を表示するので、臨床医学に用いるには情報源として心許ないところがありました。

それに対してNotebookLMは事前に入力したデータ(この記事ではガイドラインのPDFと考えください)から回答してくれるので、信頼性が担保できます。

念には念を入れて、回答部分について出典が明記されており、そこをクリックすると出典元(ここではガイドラインPDF)ヘのリンクが表示され、出典元の内容をその場で確認できるというのがメリットです。

これは正確性が重要となる医学においては非常に大きく、「待ってました」って感じですね。

左側が参照元を読み込んだ分

情報の安全性は大丈夫?

回答:一般化した内容を質問するには大丈夫。個人情報の入力はNG。

NotebookLMには、このような表示があります。

要するに質問した内容を人が覗き見る可能性があるよということです。

ガイドラインに質問すること、例えば、「心不全のCS1に推奨される治療は?」という内容は覗かれても全く問題ないでしょう。

ちょっと気になる「医療には使用しないで」という文言も。

これは今AIと言われる大規模言語モデルは基本的にそれっぽいことを回答するのが基本なので、このNoteBookLMでもそれっぽく捏造することがあるよってことでしょう。

引用元を必ず確認すれば大きな問題にはならないと感じますが、「もしかすると適当なことを言うかもしれない」という意識はAI系サービスを利用する際にはもっておくべきでしょう。

気を付けるべき点
・もしかすると適当なことを回答するかもしれない
・個人情報はデータベースとしても、質問でもしてはならない

使い方

1:サイトにアクセスする

入れば日本語になるので安心してくださいね。

右上の「Try NotebookLM」をクリックしてから、Googleアカウントでログインしましょう。

2:新しいノートブックを作成

新しいノートブックを作成しましょう。

LINEでいうトークルームみたいなイメージです。
ノートブックごとに回答元になるデータをアップロードできます。

3:回答の元になるデータを指定する

ノートブックを作成するとアップロード元のリストが表示されます。

ここにあるものが引用データの元として利用できるものです。

ここではPDFを選択してみましょう。

ここではPCで操作しているので、PCに事前にダウンロードしておいたガイドラインのPDFをアップロードします。

ここではネット上で公開されている循環器学会の心不全のPDFをアップします。

複数PDFもアップできるので、関連するジャンルについてまとめてアップロードするのがおすすめです。

補足:PDF内の文字について
PDFにはもともとの文字テキストが埋め込まれているもの、埋め込まれいないものがあります。
自作したPDFではテキストの埋め込み処理が行われていない可能性があります。
また、文字認識ソフトで認識した文字はところどころ間違いがあるので、精度が低下する可能性があります。

4:質問する

あとはチャット形式で質問するだけなので簡単です。

引用元を見たい場合には、回答で出力されたテキスト横の数字をクリックしましょう。

難しいと思わずに触ってみることが重要

新しいサービスであり、不具合もあるかもしれませんが、便利な機能には違いないので使ってみることが重要です。

今回紹介したNotebookLMは簡単、かつ便利なサービスです。

ぜひつかってみてください。

医学系出版社の方が見ていたらぜひご連絡ください

もともと医学書が好きな筆者ですが、最近のAI情勢で医学書の価値が変化すると考えています。

医学系出版社の方との意見交換をしたいと考えていますので、医学系出版社の方が見ていたらぜひお声掛けください。(TwitterのDMもしくはdigista.net@gmail.comまで)


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