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「ディグディガ」元ネタ紹介:2.5話

これは、漫画「ディグインザディガー」2.5話公開に際して、原作の栄免建設と漫画担当の駒澤が淡々と元ネタ紹介をしていくコーナーです。

前半:栄免建設(原作)

◆ハードオフビーツ(HARD-OFF BEATS)

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プロデューサー・tofubeatsを中心にYoutubeに投稿されている企画。
ハードオフで所定の金額(1000円 or サイコロの目×100円 など)分のレコードを購入し、そのサンプリングのみで楽曲を制作するというもの。

本家では【制作時間:1時間】というルールがあるが、今回は制作過程の動画も作れないこともあって、制作に1時間以上かかっている。

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◆春の陽気ですわ

HARD-OFF BEATS 2017春の陣 大阪発着編 第1話のタイトルにもなっている、
プロデューサー in the blue shirt による発言。ちなみに、四季乃が最後に叫ぶ「神曲!!!」もこの動画が元ネタ。

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◆V.A - Drumfunk Hooliganz
E-Z Rollers監修、JazzとFunkに影響を受けたDRUM & BASSのコンピレーション。リリース元は90年代初期からJungleのクラシックを大量にリリースしているMoving Shadowから。なお、CD盤にはMixCDも付属しているらしい。表紙に「DRUM & BASS」と書いてあったのでイントロとかでドラムが抜き出せるのでは、と思いセレクト。

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Kudos「Step Right Up」のアウトロよりドラムブレイクを、PFM「Cruising Detroit '98」よりBassをサンプリングした。「同じBreakbeatsだからいけるっしょ」とDRUM & BASSのドラムブレイクをHiphopのリズムにしようとしたが、違和感を消すのにかなり苦労し、制作時間の半分を割くこととなった。

◆Charles Fox - A Window To The Sky - Music From The Original Motion Picture Soundtrack

1975年公開のJill Kinmontの物語を描いたアメリカ映画「The Other Side of the Mountain」サウンドトラック。 
作曲は「Killing Me Softly with His Song (やさしく歌って)」の作曲でグラミー賞を受賞したCharles Foxで、主題歌はOlivia Newton-Johnによる「A Window To The Sky (あの空に太陽が)」。サンプリングネタとして映画のサントラが用いられることも多いため、選んでみた。個人的にドラムがない曲が多く、サンプリングしやすいという理由もある。

楽曲では、主題歌「A Window To The Sky」のピアノソロver.をサンプリングしている。

◆P!nk - You Make Me Sick

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アメリカの人気アーティスト、P!nkの1stアルバムからのシングルカット。
現在でも人気が全く衰えない彼女の、ドストレートな2000年代R&B。
DJテクニックの一つに、別の楽曲のアカペラとインストを同時に再生する「ブレンド」という手法がある。このため、HiphopやR&Bのシングルにはインストとアカペラが収録されていることが多い。

声ネタとして使えそうだと思ったのでチョイス。間奏部分のピッチを落とし、サンプリングした。

◆1 Giant Leap - Braided Hair
Duncan BridgemanとFaithlessの創立メンバー・Jamie Cattoによる民族音楽にTrip HopやDowntempoの要素をブレンドした楽曲をリリースして映像作品を制作するマルチユニット。

今回600円分の購入を考えており、100円余ったので特に考えずチョイス。Ma' Africa (WOSP 'Thru The Jungle Mix) イントロのパーカッションをサンプリングしている。

◆あなたの願望を叶える竜宮瞑想法〜願望達成新理論〜 体験版

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「週末ハードオフ部」にて、ディスク百合おんさんがDJでかけていた8cmCD。いくら検索しても情報が一切出てこない。なにこれ?

◆高円寺yakusyu
高円寺にあるDJブース完備のBar。個性的なイベントが目白押し。ちなみに、広島にある系列店は漫画Bar。
公式サイト:http://yakusyubarkoenji.com/
公式Twitter:https://twitter.com/yakusyu_koenji

◆イベント「週末ハードオフ部」

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オーガナイザー「にゃんたん」によるイベント。ハードオフにレコードを買いに行った当日に高円寺yakusyuで開催されており、コアなハードオフディガーが集うなか、非常にマニアックな楽曲がかかっていた。

失礼ながら当日取材を申し込みましたが、店長も主催も許可してくださいました。そしてディスク百合おんさんが衝撃的な楽曲(?)をプレイしていたので、漫画に書かせていただきました。皆さん改めてありがとうございます。

【にゃんたん】
高円寺yakusyu』バーカウンタースタッフ、DJ。同店でSF (少し不思議) なDJイベントを開催し、SF愛好家が夜な夜な集う様子を観測している。現在、オルタナティブ・ポップバンド『エンヤコーラーズ』に所属。アコースティック・ノイズとして、リサイクルショップなどで購入したジャンク品を楽器化している。新作EP出したので買ってね! Twitter

【ディスク百合おん】
ナードコアという変わったテクノを得意とするミュージシャン。90年代に席巻していた短冊CD(8㎝CD)のみを回すDJでもある。さらにコンビニで手に入る食品を合わせて新しい料理を作りあげる「コンビニかけ合わせグルメ」を紹介する人としても様々な媒体に取り上げられ、同名の初書籍も発刊。山本さほ「岡崎に捧ぐ」に登場する杉ちゃんのモデルという棚ぼた知名度も獲得している。短冊CD型のディスクレビュー同人誌が発売中。

TwitterInstagramYouTubenote

後半:駒澤零(漫画)

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◆高橋幸宏 - NEUROMANTIC 

1981年発売の、高橋幸宏 3rdソロアルバム。邦題は「ロマン神経症」。アルファレコードから発表で、客演にはTony Mansfieldや、Roxy MusicのAndy Mackay、Phil Manzaneraらが参加している。

タイトルは NEUROTIC(神経症の・神経症者)とROMANTIC(ロマンティック)、そしてニューウェイブ派生の音楽ジャンルNew Romantic(ニューロマンティック)からの造語である。ちなみに、ギブスンのSF小説「ニューロマンサー」の命名由来でもあるそう(ブックレット談)。

2.5話のネーム制作時に、喜んでいる手の表情がニウロマンティックのジャケを彷彿とさせたので提案させていただきました。なんだかんだ、表紙絵のパロディ元担当したのは初めてです。嬉しい!

余談ですが、幸宏さんはこのときのライブがマジ最高なのでもしお時間あれば見てください。当時行けてたら絶対最前で黄色い声あげてたと思う。生まれてないけど。実際生誕祭のとき、目の前をお通りになっただけでフリーズしたので確実だろう。そんなことはいいんだよ…。

個人的に最近人生3回目くらいのYMO再燃が来てます。毎日楽しいです。

◆TOWA TEI

ハードオフビーツといえばtofubeatsさんなのでアー写のポーズを真似させようと思ったのですが、口元が隠れると表情がイマイチになるため断念。トラックメイカー三段活用(※後述)に則ってテイトウワポーズを採用しました。

テイトウワ(TOWA TEI)は1964年生まれのDJ/音楽プロデューサー。グラフィックデザインを学ぶため米国パーソンズ美術大学に留学し、26歳でハウスバンド・Deee-LiteのジャングルDJとしてアメリカのエレクトラ・レコードよりデビュー。「Groove Is In The Heart」はイギリス/オーストラリアで1位、米ビルボードポップチャートで4位を獲得した。

1994年には活動拠点を日本に移し、「FUTURE LISTENING!」でソロデビュー。初期も最高ですが、2010年代に入ると椎名林檎、水原希子・佑果、あの(ゆるめるモ!)など、豪華な客演と骨太なトラックで幅広い年齢層を魅了。きっと一度は見たことがあるはずです!ない人もぜひどうぞ!

2014年からは高橋幸宏、小山田圭吾、砂原良徳、ゴンドウトモヒコ、LEO今井らと共にMETAFIVEとしても活動。プロデューサー業としては、ダウンタウン「Geisha Girls」(坂本龍一と共同)や今田耕司「KOJI-1200」「KOJI-12000」など。こちらもチェックすると楽しいかもしれません。

ちなみにトラックメイカー三段活用というのは、私と友達の間で一時期流行した手遊びのことです。解説のために4コマ描いたので見てください。

※漫画は本編とは全く関係ありません

※補足:テイトウワポーズの手の向きが1st、3rdのジャケと逆ですが、最新作「EMO」のアー写は右手ですし、SRATM各種写真を見てもここ数年は右手の傾向が強いように思えます。


◆IKEAのパンダ

わたくし駒澤がぬいぐるみにハマるきっかけになった商品。499円という驚きの安さで驚きのかわいさを実現させており、これがないと眠れません。

四季乃の部屋はパステルカラーのものが多いですが、たまにはコントラストの強いものがあっても良いのでは?と思い、描きました。白黒だけに。

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今回のプレイリストはこちら。もしよければぜひ!

以上、ディグディガ2.5話の元ネタ紹介でした。ありがとうございました!



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