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「ディグディガ」元ネタ紹介:1.5話

これは、漫画「ディグインザディガー」1.5話公開に際して、原作者と漫画担当が淡々と元ネタ紹介をしていくコーナーです。

前半:栄免建設(原作)


◆Return To Forever ‎– Musicmagic

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2021年2月9日に亡くなったキーボーディスト・Chick Coreaと、ベーシストStanley Clarkeを中心としたフュージョン・バンド。第一話の背景にChick Coreaのソロ作である「Return To Forever」が登場しているが、それが実質のバンドデビュー作。

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今作は解散前の第3期に分類され、Chick Coreaの妻・Gayle Moranや、ホーンセクションを加えた編成となっている。

チョイス理由は四季乃は部屋のインテリアを可愛くしているため、見た目がオシャレなレコードを選びそうなので。ちなみに購入はChick Coreaが亡くなる数日前であった為、まったくの偶然である。


◆J Dilla - Donuts

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偉大なBeatmaker、J Dillaが自身の誕生日にリリースした遺作。
ビートシーンで最も影響力があるアルバムだと思う。

Lo-fi Hip HopでもNujabesと並んで彼の影響がよく指摘されているので、そこらへんが好きな人も是非彼の作品に触れてみてほしい。特に以下の動画は彼のビートメイクの功績がわかると思うので、是非チェックを。

ちなみにJ Dillaの元々の名義はJay Deeである(Jermaine DupriがJ.D.へと改名し混同を避けるためらしい)。


◆Wes Montgomery ‎– The Incredible Jazz Guitar Of Wes Montgomery

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Jazzギタリスト、Wes Montgomeryの名を世間に広めた作品。のちのジャズギターに多大な影響を与えた。

本来なら実際に300円ぐらいで買える作品をチョイスするべきなのだが、たまにある高い作品が格安コーナーに落ちているというネタをやるため、渋谷の某大手レコ屋のJAZZコーナーで四季乃がスルーしそうなレコードをチェック。本作は8万8000円で売られていたのでチョイスした。
何度も再販されているため、リリース当時のものでなければ普通の値段で買うことができるだろう。

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◆Busta Rhymes ‎– The Big Bang
90年代から活躍し、声もフローもPVもどれもキャラ立ちしまくってるBusta Rhymesの7thアルバム。リリース元はEminemやKendrick Lamarも加入しているDr. Dre設立のAftermath Entertainment.より。Dr. Dreの完璧主義からかAftermath Entertainment.からのリリース情報はあっても頓挫することが多いが、きちんと3年でリリースされたので有識者の友人が「(リリースされたことが)奇跡の一枚」と言っていた。
「You Can't Hold The Torch」は先述のJ Dillaがプロデュース。

収録楽曲はSwizz Beatzを客演に迎えたヒット作、「New York S***」や、同じくSwizz Beatzを客演に迎え、Daft Punk - Technologicをサンプリングした「Touch It」など。

動画は2021年4月9日に亡くなったDMXなど、多数の客演を招いたRemix versionとなっている。(これはアルバム未収録)

今回サンプリング元ネタがあった「Legend of the Fall Offs」はDr. Dreプロデュースでアルバム最後に収録された楽曲。

◆Bob Marley & the Wailers - Legends
レゲエといえばこの人、Bob Marleyを擁するBob Marley & the Wailersによる、世界で2600万枚以上売り上げたベストアルバム。
余りにBob Marley寄りすぎるなど批判もあるようだが、Bob Marley & the Wailersはスタジオアルバムで15枚もあるので、入門には今作がいいんじゃないでしょうか。最も有名な「One Love/People Get Ready」など収録。

なんか閃いた顔が欲しいな~と探してて送ったら、思いの他にハマった1コマ。今回一番気に入ってます。

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Splice
月額制のサンプル素材販売サイト。
これがないと曲作れないぐらい依存してしまってる(たまに他のも買ってるけど)。DTMやるならとりあえず登録しておきましょう。

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◆AKAI professional「MPK mini
MPCでお馴染みAKAIが出したMIDIコントローラー。現行はMK3(資料で渡したのはMK2)。MPCのパッドが搭載され、1万ぐらいで買えるのでMIDIコントローラー入門にピッタシ。

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Ableton Live
クラブ系に強いDAWの一つ。僕が使ってるのもあるけど、四季乃が憧れてるビートメイカーがtofubeatsなので、同じソフトを使用している。でもビート界隈は割とFL Studioユーザーが多いので、そっちにするか迷った。

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◆naePi-YO
ちょうど似たような構図で踊って見たの動画をアップしていたので参考にさせて欲しいとオファーしたら、快く引き受けてくれました。

【naePi-YO】
きらきらDJ屋さんとしてかわいい時間をお届けするために全国でDJ活動中。
トラックメイクも行い、2019年に「commune310」にオリジナル楽曲を提供。ここにいる全員が楽しめる空間作りと自らの世界観の共存を常に目指しており、様々な音楽経験や多趣味を活かしたスタイルのDJでフロアを煌めかせている。    twitter  / Instagram

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後半:駒澤零(漫画)

◆Baby Huey - Living Legend

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おじさんジャケ2枚という指定だったので、ネーム時点では実際にH●RDOFFで見つけたFela Kuti「Teacher Don't Teach Me Nonsense」と、某邦楽アーティストを描く予定でした。

途中で片方がWes Montgomeryになったので、Felaでは右向きの顔続きでバランス悪くなるため代案を検討。Horace Silver「Silver 'n Voices」(スキ♡)とWolfgang Muthspiel「Vienna Naked」(スキ…♡)と迷って、インパクトで選びました。Baby Hueyって26歳で夭折したから本当は迷ったけど…。

天国のBaby Hueyさん。ごめんなさい。あと300円で買えないと思います。

名称未設定のアートワーク (1)

背景、今回はプログレ・ジャズ棚です。もともと四季乃パートでは白背景メインのはずだったんですが、作画の都合でいっぱい描くゾーンができたので急遽選びました。とはいえ前回より少ないので個別に書きます。

◆Yoni Rechter (יוני רכטר) - INTENTIONS
京都のプログレお姉さん、川崎レオンさんに教えてもらったイスラエルのプログレです。教えてもらったときAirDropだったので読み方がわからず、英語表記を知るのに半年かかった記憶…(ありがとうカケハシレコードさん

この人の曲はベースがマジでかっこいい(;_;)聴いて!!! ライブ映像で一番好きなやつ貼っておきます。(2015年NY)

◆Serú Girán - Serú Girán

アルゼンチンの伝説的ロックバンド、Serú Girán。所属していた大学のサークルに「聴き会」という、各々が好きな曲を持ち寄ってオススメし合うだけの催しがあるのですが、確かそこで教えてもらった気がする。私はこの曲を聴くたびになんだか泣きそうになります。

◆Frank Zappa - Apostrophe (') 

某プログレポップバンドのベースに「ロックスクール」って映画とともにゴリ押しされて知った。映画「スクール・オブ・ロック」の元になったドキュメンタリーで、楽器未経験の子供たちがザッパ・フェスというフランク・ザッパオタクの祭典に出るまで(パワハラ全開で)扱かれるドキュメンタリーです。ヤバかった。でも子供たちが弾いてんのかっこいいんだよなあ……2005年当時のシカゴロックスクールの動画は探したけど出てこなかったので、よければぜひ映画を見てみてください。

ザッパは映画きっかけで聴き始めたのですが、笑えるくらいストライクだった。当時こんなん全員好きだろ!!!!って思って聴いたしいまもそう。

◆Aphrodite's Child - 666

最近知ったギリシャのプログレバンド。軍事クーデターを機に渡英ができず結成したという経緯がまず異例すぎる。本作は方向性の違いから事実上の解散をした後、レコード会社契約満了を期して再結成しリリースされた最後のアルバム。悪魔の数字で解散ってやるよなあ。

なんか勝手にTaï Phongの空気を感じながら聴いてます。でもTaï Phongが1972年にフランス結成、Aphrodite's Childも1968年にフランスで結成と思うとあながち間違いではないのかもしれません…

◆菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール - 戦前と戦後

日本が誇るジャズミュージシャン・菊地成孔の2ndソロアルバム「南米のエリザベス・テーラー」のレコ発用に結成され、劇伴とかやりながら維持されている楽団。"ポリリズムと即興とバカテク祭"という売りを放棄して11曲中10曲が歌モノという異色作なのですが、菊地さんの声が死ぬほど好きなので垂涎ものです。個人的にフランク・オーシャンのカヴァーが素晴らしい…

◆Pedro Aznar - Contraluz

上で紹介したスーパーバンド・Serú GiránのメンバーであるPedroのソロアルバム。知ったきっかけはApple Musicのレコメンド。今やほかのメンバーは亡くなったり寡作になってしまっているようで……。この曲、シンセが最高なんですよ…。

◆Reebok  INSTAPUMP FURY

1994年に"この世に存在するどのシューズにも似ていないデザイン"というコンセプトで開発・発売されたReebokの代表的スニーカー。ストリートライクなのに本当にかわいくて、四季乃のイメージにマッチしている気がします。

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作画に関してはWes Montgomeryがダントツでつらかったです。今回慣れないギャグを頑張ったので、楽しんでもらえたらうれしいです!

今回のプレイリストはこちら。もしよければぜひ!

以上、ディグディガ1.5話の元ネタ紹介でした。ありがとうございました!





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