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FCC、古い衛星の廃棄に「5年ルール」を提案。

PC Magazineは2022年09月09日に、FCC(Federal Communications Commission/連邦通信委員会)は、事業者が廃止された衛星の廃棄に要する期間を25年からわずか5年に短縮することを提案していると報告した。

The Registerの報道によると、FCCは2022年09月08日に、「Space Innovation; Mitigation of Orbital Debris in the New Space Age」と題するファクトシートを発表している。

それによると、現在地球を周回する衛星は4,800基以上あり、「今後さらに多くの衛星が運用されるため、衝突の可能性が著しく高くなる。」ことが詳述されている。

https://time-az.com/main/detail/77678

このことを考えると、廃止された衛星を地球の大気圏に無制御で再突入させるための事業者の現行ルールは、もはや現実的ではないように思われる。その代わりに、FCCは「5年ルール」を採用したいと考えている。

つまり、廃棄は「可能な限り早く」行われるべきで、5年を上限とするものである。

この新しい規制は、地球低軌道(2,000km/1,242マイル以下)で任務を終了するか、それを通過する宇宙ステーションにも適用されることになる。米国で認可されたすべての衛星とシステムは、新しい規制を遵守する必要はあるが、米国で認可されていない衛星が米国市場で活動することを希望する場合も同様である。

この変更には、SpaceX社を含め、幅広い支持があると言うことである。

しかし、先月、民間事業者にこの提案に対するコメントを求めたところ、この変更はほとんど影響を与えないという指摘があった。

NASAのOrbital Debris Program Officeの報告書を引用し、新しい時間制限は、今後200年間で軌道上のデブリを10%減らすことにしかつながらないと主張している。

NASAはこれを「統計的に有意な効果ではない。」と判断している。

しかし、通信衛星が衝突する事故は、今後増えることから、  データ数が世界最大のNASAが考える規制案が必要である。


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