見出し画像

ロシア下院と上院は、「新START停止」を承認。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年02月23日に、ロシアの国家会議(下院)と連邦会議(上院)は2023年02月22日に、米国と2010年に締結した「新戦略兵器削減条約(新START)」の履行を停止する法案をそれぞれ可決した。新STARTは、両国間で唯一残る核軍縮条約だが、プーチン大統領はこの前日、同条約を停止すると発表し、議会に法案を提出していた。国連は両国に対し、履行の再開を求めている。

プーチン大統領は2023年02月21日に行った年次教書演説で、「欧米諸国がロシアを戦略的に打ち負かし、わが国の核施設に忍び込むことを狙っている」と批判し、新STARTの履行を停止する方針を示していた。

国連のドゥジャリク事務総長報道官(Stéphane Dujarric, Spokesperson for the Secretary-General)はこれを受け、米国とロシアに同条約の完全履行を遅滞なく再開するよう呼びかけた。

そのためには、国連はその両者が納得する環境を構築することが必要である。

それができないのであれば、国連の存在意義が問われる。

「新START」では、両国の戦略核弾頭の配備数が各1,550発に制限されるほか、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、重爆撃機の配備にも上限が課される。同条約の現在の期限は、2026年02月05日。同条約が破棄されたり、2026年以降に延長されなければ、ウクライナを巡るロシアと欧米の対立が深まる中で新たな軍拡競争が始まる恐れもある。

プーチン大統領は「欧米諸国がロシアを戦略的に打ち負かし、わが国の核施設に忍び込むことを狙っている」ため、「新STARTへの参加停止を余儀なくされた。」としている。

その上で、「米国は新種の核兵器を開発している」と訴え、「ロシア国防省と国営原子力企業ロスアトムは国産核兵器をテストする準備を整えるべき」との考えを示した。米国が核実験を行えば、ロシアも実施するとしている。

ただロイター通信によると、ロシア国防省高官であるエフゲニー・イリン少将(Yevgeny Ilyin, Deputy Chief of the Main Directorate of International Military Cooperation of the Ministry of Defence of the Russian Federation)は下院での答弁で、「新START」の履行停止後も引き続き核ミサイルや重爆撃機の配備数の上限を守る方針を示した。また、「誤った警戒を避け、戦略的安定を維持するため」に、核弾頭の配備数については今後も米国に通告するとしている。

ロシア政府のペスコフ報道官(Kremlin spokesman Peskov)は、ロシアが新STARTの履行を再開する条件について、「すべては西側諸国の姿勢にかかっている」とし、「ロシアの懸念を考慮する意欲が見られれば、状況は変わるだろう.」と話している。

2023年02月21日---ロシアは、新START核兵器条約への参加を停止するとプーチンが発表した。
2023年02月21日---バイデンは、ウクライナの後、ポーランドで「ウクライナは決してロシアの勝利にさせない。」と言った。
2023年02月21日---ウクライナ戦争で、プーチンとの和平?ウクライナには到底考えられない。
2023年02月20日---トルコでマグニチュード6.3。4.1。4.3の地震が起こった。
2023年02月17日---ミュンヘン安保会議が開幕 ウクライナ侵攻1年控え情勢協議。
2023年02月12日---トルコ・シリア地震、ウクライナ一般市民の戦死者の5倍超。
2023年01月03日---ウクライナへの米軍兵器派遣を巡る議論
2022年10月27日---バイデン大統領によるウクライナへのUS$180億以上の武器パイプライン。
2022年10月19日---ウクライナのテロリストを支援するユーロ圏のインフレ率9.9%。
2022年10月19日---ウクライナのテロリストを支援するイギリスのインフレ率10.1%。
2022年10月14日---EUの家計の状況。EU圏内の人々が支払不能に陥る危険性のある場所。
2022年10月13日---ドイツのインフレ率、2022年09月は大台10%に乗った。
2022年10月11日---ユーロ圏、第2四半期に予想外の伸び。
2022年10月06日---ドイツで、特別経費が貧困に追い込まれる可能性のある人。
2022年10月05日---時代は変わった!ロシア国営ガスプロム、イタリアへのガス供給再開を発表!
2022年09月30日---ドイツ経済、2023年のGDPは0.4%減少すると各機関が予想。
2022年09月23日---ユーロ圏総合PMI速報値、2022年08月は3カ月連続分岐点割れ。
2022年09月13日---ドイツの経済状況、2024年まで景気回復の見込みはない。
2022年08月18日---ユーロ圏第2四半期GDP、0.6%拡大。ドイツは伸び減速。
2022年08月03日---ユーロ圏総合PMI確定値、2022年07月は49.9で17カ月ぶり分岐点割れ。
2022年08月01日---ユーロ圏製造業PMI確定値、2022年07月は49.8で分岐点割れ
2022年07月04日---ユーロ圏のインフレ率速報値、2022年06月は8.6%。
2022年07月01日---ロシアは、ウィドド大統領にウクライナの小麦のための海路開放を約束。
2022年07月01日---ロシアの指導者は、アジアとアフリカに軸足を移そうとしている!?
2022年07月01日---ユーロ圏のインフレ率速報値、2022年06月は8.6%。
2022年07月01日---ウクライナとロシアの戦争で、ヨーロッパが犠牲になるのはどうなんだ?
2022年06月30日---ウクライナ戦争で、永久凍土から見つかる古代生物の研究を混乱。
2022年06月29日---ウクライナとロシア、捕虜を交換。
2022年06月26日---G7首脳会議、ドイツで開幕。
2022年06月23日---ロシアが原因で、アメリカとイギリスが戦争を開始し!
2022年06月17日---世界の核兵器。
2022年06月07日---世界銀行、ユーロ圏成長率予測引き下げ。
2022年05月31日---ロシア国営ガスプロム、ドイツへのガス供給も一部停止。
2022年05月02日---ユーロ圏製造業PMI確定値、2022年04月は過去15カ月で最低。
2022年05月01日---米国が「一帯一路」政策に終止符を打つなか、台湾の不安な平和への懸念が高まる。
2022年04月21日---各国から、ウクライナへの軍事支援とその内容。
2022年04月19日---ドイツで、家庭用エネルギーの価格が大幅に上昇。
2022年04月06日---ヨーロッパ各国、ウクライナ民間人虐殺疑惑受け、ロシア外交官を追放。
2022年04月03日---ハンガリーで、EUや主要メディア、ゼレンスキー大統領を「反対勢力」と呼んだ与党が勝利。
2022年04月01日---日本は、ロシア資源開発から「撤退しない。」
2022年04月01日---イギリスで2022年04月01日から、エネルギー料金上限引き上げ。
2022年03月25日---EUと米国、露への依存脱却で、米国のLNGの輸入拡大で合意。
2022年03月24日---G7、対露制裁徹底で合意。
2022年03月23日---ドイツ政府、エネルギー価格高騰対策を閣議決定。
2022年03月20日---ドイツ政府、ロシアへの依存脱却向け、カタールと長期ガス供給で合意。
2022年03月15日---EUとイギリス、WTOの最恵国待遇停止など対ロシア追加制裁へ
2022年03月10日---ロシアは要塞のような経済を築いたが、今回の痛みは本物!?
2022年03月10日---ロシア、ロシアからの撤退企業の資産国有化。
2022年03月08日---ロシア依存が少ないイギリスと米国は、ロシア産原油の禁輸決定。
2022年03月08日---ロシアによるウクライナ侵攻で、バイデンが仕掛けたアメリカだけが儲かる戦争ビジネス。
2022年03月07日---ドイツのショルツ首相「代替手段」がないため、ロシア産石油・ガス輸入継続。
2022年03月07日---イギリス、自国資源利用でロシアへの依存低減する新エネルギー戦略発表。
2022年03月04日---ロシアにとって最も重要な貿易相手国へ中国台頭。
2022年03月01日---ドイツ政府、ドイツにLNG基地を建設する計画。
2022年02月27日---ドイツ、ロシア侵攻で歴史的な方針転換。国防費をGDP比2%に拡大。
2022年02月18日---ロシアの友人と敵。
2022年02月10日---責められない殺人者「未必の故意(The Unpunished Murderers)」
2022年02月07日---米国とドイツ、再度対露制裁で見解相違が発生。
2022年01月24日---ユーロ圏総合PMI速報値、2022年01月は低下も分岐点越え。
2022年01月20日---ユーロ圏インフレ率5.0%、過去最高を更新。
2022年01月18日---ドイツのベーアボック外相、ウクライナとロシア緊急訪問。
2022年01月17日---ドイツで天然ガス価格、1年で549%上昇。
2022年01月16日---台湾が中国本土への抑止力として期待するUS$80億の防衛計画。
2022年01月14日---ドイツ経済、2021年は2.7%増。プラス回復だがコロナ前水準に届かない。
2022年01月06日---ドイツのインフレ率、過去30年で最高!2021年12月は5.3%上昇。
2022年01月05日---ドイツの緑の党のベーアボック外相、初の訪米。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?