イギリス首相、国家再建へ「不人気」な決断。党大会で支持呼びかけ
ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2024年09月26日に、イギリスの労働党(Labour)の党首サー・キア・スターマー(Sir Keir Rodney Starmer)首相は2024年09月24日に、リバプール(Liverpool)で開かれた労働党大会で演説し、イギリスを立て直すために「不人気」な決断を下す用意があると改めて主張した。一方では「保守党の緊縮財政に戻ることはない」とも述べ、党員に支持を呼びかけたと、BBC電子版などが伝えた。
スターマー首相は就任以後、10月末に編成する予算案が「痛みを伴うものになる」とたびたび言及している。増税の対象を富裕層にしぼり、所得税や付加価値税(VAT)、国民保険料の引き上げなどは避けるとみられている。
スターマー首相は「痛み」に対する国民の懸念を念頭に、「厳しい決断は避けられない」と改めて強調した。
自身を労働者の味方であるとしつつ、「財政を立て直し、労働者を守る。労働党政権のやり方で実行する」と訴えた。成長戦略として積極的に民間と協力する考えも示した。
政府は9月に入り、高齢者に対する冬季燃料費の補助を大幅に削減すると発表し、党内外に波紋を広げている。こうした懸念もあり、党大会は7月の総選挙圧勝後の祝賀ムードとは程遠く、乱入した若者が抗議するなど騒然とする場面もあった。
スターマー首相はこの日の演説で具体的な政策を語ることはなかったが、困窮する退役軍人に対して住宅を提供すると約束した。
スターマー首相は演説の中で、国営の再生可能エネルギー企業GBエナジー(グレート・ブリティッシュ・エナジー/Great British Energy)の拠点をスコットランド北東部アバディーン(Aberdeen)に置くと明らかにした。
2024年07月の総選挙における労働党の選挙公約だったが、具体的な自治体名はこれまで発表されていなかった。
アバディーンはスコットランドの石油・ガス生産の中心地。
スターマー首相は「イギリスのエネルギーの未来は『花こう岩の町』の労働者の才能とスキルにかかっている」と述べた。
https://europe.nna.jp/news/show/2709591
https://www.reuters.com/world/uk/uks-starmer-appeals-britons-stick-with-his-plans-2024-09-23/
https://www.itv.com/news/2024-09-24/starmer-we-will-leave-no-stone-unturned-in-bid-to-rebuild-public-services
https://www.straitstimes.com/world/europe/uk-pm-starmer-says-cost-of-fixing-public-finances-will-be-shared-fairly
https://www.thenationalnews.com/news/uk/2024/09/24/keir-starmer-speech-labour-party-conference/
https://www.thetimes.com/uk/politics/article/labour-party-conference-keir-starmer-speech-latest-news-0nnkxjcqq
https://labour.org.uk/updates/press-releases/keir-starmer-speech-at-labour-party-conference-2024/
https://www.bbc.com/news/live/c05glg08712t