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イギリス半導体工場、安保上リスク懸念で米社が取得。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年11月10日に、オランダの半導体メーカー「ネクスペリア(Nexperia)」は2023年11月08日に、イギリスウェールズ南部ニューポート(Newport, South Wales, UK)に保有する生産拠点を、米国同業ビシェイ・インターテクノロジー(Vishay Intertechnology)に売却することで合意したと発表した。取引額はUS$1億7,700万に上る。

取引は当局の承認を経て、2024年3月末までの成立を見込む。

「ネクスペリア」は2021年、イギリスのファウンドリー(半導体の受託製造)大手NWF(Newport Wafer Fab/ニューポート・ウエハー・ファブ)を買収した。ただ、イギリス政府はこれに対し、「ネクスペリア」は中国の嘉興に本拠を置く部分的に中国国有の半導体および通信製品統合企業聞泰科技(Wingtech Technology/ウイングテック・テクノロジー)の子会社で、取引には国家安全保障上のリスクがあると判断。「ネクスペリア」にNWFの再放出を命じていた。

ニューポートの工場は半導体の生産拠点としては国内最大級で、自動車業界向けに直径200ミリメートルのウエハーを生産する。

「ネクスペリア」は今回の売却について、NWFには買収後にさまざまな投資をしてきたと説明。イギリス政府の判断は不当だが、工場の長期的な存続に向けてビシェイとの取引をまとめたと述べた。一方、ビシェイは今回の取引により、自動車業界や産業向け製品の生産能力の拡大が可能になるとしている。

BBC電子版によると、NWFの従業員は約580人だが、うち100人を整理することが決まっており、この計画はビシェイの買収後に実施される見通しという。

半導体業界は、米国の規制で、入り乱れている。

https://europe.nna.jp/news/show/2589743
https://money.udn.com/money/story/5603/6772948?from=edn_newestlist_cate_side

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