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株式市場の低迷を警戒する中国、新たな規制当局長官を任命。

香港の英字新聞「SCMP(South China Morning Post/サウス・チャイナ・モーニング・ポスト/南华早报/南華早報)」上海のフランク・チェン(Frank Chen)とチェン・シドン(Zhang Shidong)は2024年02月07日に、中国は資本市場のベテラン呉清(Wu Qing)を国内証券監視委員長に任命した。これにより、景気低迷を鈍化させるために中国政府が定めたいくつかの措置の1つとして、US$8兆規模の国内株式市場が呉清の監督下に置かれることになると報告した。

US$8兆規模の中国国内株式市場

2016年から2017年にかけて上海証券取引所(Shanghai Stock Exchange)を運営していた呉清は、CSRC(China Securities Regulatory Commission/中国証券監督管理委員会)の委員長兼党委員長に任命された。

国営メディア新華社が水曜日に報じたところによると、呉清は2019年からその職にあったイー・ホイマン(Yi Huiman)の後任となる。

この昇進の前、経済学の博士号を持つ呉清は上海金融センターの副党首(deputy party chief of the financial centre of Shangha)を務めていた。 2015年に中国の資本市場が崩壊した後、彼は上海証券取引所の運営を任された。

上海および同市の証券取引所に勤務する前は、CSRCで長年勤務し、ファンドや機関の監督、証券会社のリスク処理を監督していた。

この任命は、規制当局が先週以来、空売りの新たな抑制や市場での株式保有を増やすための国営投資部門中央匯金投資による介入など、株式市場の暴落を防ぎ投資家心理を引き上げるための一連の政策を発表した後に行われた。

中国政府は実体経済の支援を強化するため、中国を金融大国に変えるという野心的な計画を打ち出しており、中国の最高国家主席習近平(习近平/President Xi Jinping)は金融リスクの予防と解決は政府にとって「永遠のテーマ」でなければならないと述べた。
最高指導部はまた、特に中国がますます激動する地政学的環境に直面し、不動産危機に対処し、経済全体の弱体化した信頼感を浮揚させようとする試みの中で、そのすべてが確実かつ持続的な回復を妨げている中で、金融システムの脆弱性に対する懸念を強調した。

上海財法研究院のエグゼクティブディレクター傅偉剛(Fu Weigang, executive director at Shanghai Institute of Finance and Law)は「これは気分を高揚させる措置の一つだ」と述べた。 傅氏は、歴史的に、株式市場が大暴落するたびに中国政府は人事異動を行っていたと付け加えた。

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証券監督当局の委員長として、呉清は、長期にわたる株価下落により、個人投資家集団としては世界最大の国内2億2,000万人の個人投資家の信頼を回復するという当面の課題に直面している。

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https://www.scmp.com/economy/china-economy/article/3251281/china-wary-stock-market-downturn-appoints-new-regulatory-chief
https://www.scmp.com/economy/china-economy/article/3251158/china-xi-jinpings-financial-superpower-ambitions-spur-local-scramble-resources

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