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米国防総省、初の国家防衛産業戦略報告書を発表。

Forbes JAPANは、Forbesが2024年01月22日に、DOD(U.S. Department of Defense/米国国防総省)が2024年01月11日に、初の「NDIS(National Defense Industrial Strategy)」報告書を発表したと報告した。

戦略としては、軍備にとって最も重要な米国経済の原動力である「産業」を再び活性化させるための枠組みを提示した。

この報告書は、トランプ政権下で発表された一連の産業評価と極めてよく似たトーンで書かれ、政権の最後の産業評価では、過去数十年にわたる米国の「漸進的な脱工業化」が、軍事的脆弱性につながったことが指摘されていた。

トランプ政権下の報告書は、これまでアジアへの移転が進んできた重要な生産能力を「再国内化」することを推奨していた。

さらに、労働者のスキル向上、軍需品調達プロセスの刷新、民間セクターにおける革新的企業を、公共セクターにおけるリソースと提携させることなどを提言していた。

バイデン政権による防衛産業戦略も、同様のステップを数多く提唱しており、米国における産業基盤の弱さに対する懸念が表れている。

国防総省による新たな産業戦略では、造船業界の労働力は、商船造船所の消滅とともに著しく弱体化していると指摘している。原子力船の製造需要は高まっているが、そうした需要を満たすことを可能にする、経験豊富な労働者を見つけるのが困難になっているという。

米国内の2つの原子力船造船所における潜水艦製造は遅れている。原因として、労働力不足のほかに、同国内のサプライチェーンの脆弱さが挙げられている。

国内サプライチェーンは、単一箇所が働かないと、システム全体が障害となるような「単一障害点(single points of failure)」を多数の抱えている。

造船業は、米国政府が自国における工業生産力の低下を許してきたことを裏づける甚だしい例だが、同様の問題は、防衛関連産業製品の生産に携わるすべてのセクターに見てとれる。

例えば、軍用機の素材として使える水準の高純度アルミニウムを生産する精錬所は国内に1つしかない。また、イラク戦争の際には、装甲トラック用のプレートを製造できる製鋼所が国内1カ所しかないことが判明した。

国家防衛産業戦略報告書の筆者シンクタンク「Lexington Institute(レキシントン・インスティテュート)」と提携するFairbanks Morse Defense(フェアバンクス・モース・ディフェンス)は、米国軍艦を推進する巨大ディーゼルエンジンの製造を手がける防衛企業だが、かつて6社あった同様の製造企業は、いまや同社だけになってしまった。

ディーゼルエンジンは地球温暖化の槍玉に挙げられているのが現状である。
米国軍艦藻バッテリー時代に向かい始めた。

電子機器に関しては、政府報告書を読むまでもなく、業界に何が起こったかは明白だろう。家電量販店「Best Buy」の店内を歩いて、何か1つでも米国製の製品を見つけられるか試してみてほしい。

ソフトウェアとサービスに関しては、米国はいまも世界をリードしている。
マイクロソフトやGoogleといった企業は、世界トップクラスのイノベーターだ。しかし重工業に関するかぎり、米国は冷戦終結後、ただ停滞しただけではなく衰退した。

バイデン政権はこれを問題視しており、トランプ政権もそうだった。工業の衰退を裏づける証拠は圧倒的なので、いまや、こうした傾向を逆転させるべきという超党派的なコンセンサスが形成されている。

こうした傾向は米国を、中国などのライバル国による搾取や脅迫に対して脆弱な状態にしているというコンセンサスだ。

現在、中国の製造業生産高は、日米豪印戦略対話(クアッド)の参加国(米国、日本、インド、オーストラリア)すべてを合わせたよりも多い。加えて中国企業は、低価格なドローンや高密度バッテリーなど、国防に関連し得る新技術の製品化において、しばしば米国企業の先を行っている。

バイデン政権は、一連の大統領令を発してサプライチェーンの強化を図り、国内マイクロチップ産業の復興を目指す法案を可決させた。国防総省は、重要産業と労働者のスキル強化に積極的に関与している。

また、中国の搾取的な貿易慣行に反対する姿勢に関して、バイデン政権はトランプ政権とよく似たメッセージを発している。

一方、国防総省の防衛産業戦略と、バイデン政権のその他の経済政策の間には、明らかな齟齬もみられる。例えば、企業に「正当な対価」を支払わせるためとされる「法人税の引き上げ」は、米国製造業への追い風にはならない。台湾や韓国などの国々は、マイクロチップなどの重要産業に補助金を投入している。

また、FTC(Federal Trade Commission/連邦取引委員会)は繰り返し、アマゾンやグーグルといった主要イノベーターである企業の活動制限を試みており、こうした曖昧なメッセージによって、政権の本音がわかりづらくなっている。多くの主要産業において、ライバルの後塵を拝している時に、自国のトップイノベーターを罰することは、成功の処方箋とは言いがたい。

だが、これらは国防総省の責任ではない。問題を明確化し、実際的な解決策を提示したという点で、今回の防衛産業戦略は、政権を問わず質の高いものと評価できる。

情報開示:この意見記事で挙げたいくつかの企業は、筆者のシンクタンクであるレキシントン・インスティテュートと提携している。

これは米国に限ったことではない。

米国ほど末期的ではないが、日本経済新聞は、トヨタ自動車が2024年01月30日に、トヨタグループの「ビジョン」についての説明会を名古屋市内で開いた。豊田章男会長はグループで不正が相次いでいることを受け、「ご迷惑、ご心配をおかけしていることを深くおわび申し上げる」と謝罪した。

トヨタグループが成長する中で、「大切にすべき価値観や物事の優先順位を見失う状況が発生してきた」として「私自身が責任者としてグループの変革をリードする」と強調した。

このまま行くと泥沼に落ち、這い上がれなくなる。

グループでは豊田自動織機やダイハツ工業などで不正が相次いでおり、グループ全体の企業統治が注目されている。豊田会長は「認証試験で不正をしながら量産してしまった。販売してはいけない商品を届けてしまった」と語り、「信頼回復には時間がかかる」との認識を示した。

トヨタのかつてのリコール問題などに触れ、「一番最初に信頼を失ったのはトヨタなので、相談相手としては頼りになる存在になるのでは」と話した。

章男ちゃんが小さく見える。章男ちゃん。「wあ〜っ」と吠えろ!

2024年1月30日---米軍が敵の無人機と米国の無人機を混同したため、致命的な無人機攻撃を阻止できなかった。

https://forbesjapan.com/articles/detail/68842/page2
https://www.forbes.com/sites/lorenthompson/2024/01/22/pentagon-makes-it-official-us-industrial-decline-is-undermining-national-defense/
https://www.iai.co.il/news-media/iai-action/heron-uashttps://www.googleadservices.com/pagead/aclk
https://www.iai.co.il/p/zmag-vehicle
https://www.defense.gov/News/News-Stories/Article/Article/3644527/dod-releases-first-defense-industrial-strategy/
https://www.defense.gov/News/Releases/Release/Article/3643326/dod-releases-first-ever-national-defense-industrial-strategy/
https://www.businessdefense.gov/docs/ndis/2023-NDIS.pdf
https://www.businessdefense.gov/docs/ndis/NDIS-Fact-Sheet_JAN24.pdf
https://crsreports.congress.gov/product/pdf/IN/IN12310
https://federalbudgetiq.com/insights/pentagon-releases-first-ever-national-defense-industrial-strategy/
https://www.csis.org/analysis/understanding-contributions-new-national-defense-industrial-strategy
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD301XO0Q4A130C2000000/?n_cid=NMAIL007_20240130_Y
https://www.japantimes.co.jp/business/2024/01/30/companies/toyota-akio-toyoda-global-sales/


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