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旭化成、CO2を原料にリチウムイオン電池の材料をつくり出す技術を開発。

日本経済新聞 電子版は2022年06月16日に、住宅建築会社と誤解している人が多い旭化成が、燃えるはずの二酸化炭素(CO2)を原料に、リチウムイオン電池の材料をつくり出す技術を開発したと報告した。

実は、妹が旭化成で家を作った時、大工さんが、「旭化成は化学屋さん。」と言っていたことを思い出した。

その言葉が、眼から鱗であった。

旭化成は、2023年度に実用化すると述べている。

製造時のCO2排出量を上回る削減効果を実現できる。

https://time-az.com/main/detail/77107

以前から問題として指摘されていたのが、EVの自動車やバッテリーの製造時に排出されるCO2であった。
美味しい言葉の裏に毒があった。

実は、水素の裏にも毒がある。

その毒を暴き、それを開発しない限り、自然は汚され続ける。

EU(European Union/欧州連合)が2027年から排出量が多いEV(Electric Vehicle/電気自動車)用電池の輸入を禁じるなど、脱炭素の要請が強まる。

製造業ではコストや品質が強みだったが、「カーボンゼロ」時代をにらみ脱炭素の技術を競争力の源泉にするものづくりが広がってきた。

旭化成は、CO2を原料として用いる人と地球にやさしい技術
ポリカーボネート樹脂とは、耐熱性・耐衝撃性・寸法安定性・透明性などに優れたエンジニアリングプラスチックとして、携帯電話、車のヘッドランプ、家電製品、OA機器、DVDなど、様々な分野で幅広く用いられている。
従来法では、全て一酸化炭素(CO)を原料とするものであり、中でもその大部分は、一酸化炭素と塩素から製造される毒性の高いホスゲンを原料とするホスゲン法で製造されていた。
ホスゲン法には次のような環境面での課題がある。
毒性
溶媒として低沸点で暴露制限のある塩化メチレンを大量に用いる
塩化メチレンを含む大量の廃水処理が必要
塩化物による装置の腐食が起こりやすい
樹脂中に塩素化不純物が残存している
旭化成は、猛毒のホスゲンを用いずにCO2を原料とする世界で初めてのポリカーボネート製造プロセスの開発とその工業化に成功した。

旭化成法は、従来法の課題(環境、安全、コスト)をGSC(Clear and Green Sustainable Chemistry/クリアして、グリーン・サステナブル・ケミストリー)を実現する環境に優しいプロセスである。

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