LEGOは、玩具から性別の概念を取り除くことを宣言。

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DesignTAXIは2021年10月12日に、レゴ(LEGO)社は2021年10月11日月曜日、今後、玩具からジェンダーバイアス(gender bias/性的偏見)を排除することを発表した。

これは、女の子がジェンダーの固定観念を克服する準備ができているにもかかわらず、未だにそれに阻まれているという調査結果を受けてのことであった。

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私は、これを聞いて米国のような国でもジェンダーバイアスがこれまであったことの方が驚きであった。

https://time-az.com/main/detail/75371

玩具メーカーに依頼した調査では、中国、チェコ共和国、日本、ポーランド、ロシア、英国、米国の6歳から14歳までの約7,000人の親子を対象にした。

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その結果、「女の子は社会に出る準備ができているが、社会は遊びを通して彼女たちの成長をサポートする準備ができていない。」という点が注目された。

男の子に比べて女の子は、従来のジェンダーバイアスに縛られていないと感じている。74%の男の子と62%の女の子が、ある活動はどちらの性別にも当てはまると考えており、伝統的なジェンダー規範にとらわれない創造性をより受け入れていた。

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しかし、これは必ずしも両親に反映されているわけではない。創造的な職業の多くは、親が男性をイメージしている。科学やスポーツの分野では、85%の確率で男性がイメージされることがわかった。
「エンジニア」という言葉が挙がると、その割合は89%にまで高まった。

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オリンピックの種目もジェンダーバイアスが高い。

そのほとんどが、性差のあるスポーツ種目を選んでいる。

先日来日したIOCの委員長トーマス・バッハ(Thomas Bach)や副委員長ジョン・コーツ(John Dowling Coates)の行動を見ていると、このような人たちで、IOCを運営すべきではないと感じた。

国際団体の代表には適していない。

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規範に反して苦労しているのは女子だけでない。男子も妨げられている。この調査では、男の子の71%が「女の子向けのおもちゃで遊ぶと、からかわれるのではないかと心配になる。」と答えているのに対し、女の子は逆に42%となっている。

やはり、硬直したジェンダー規範は誰のためにもならない。

この問題に対処するために、LEGOは「ジェンダー・アイデンティティに関係なく、すべての子どもたちが好きなものを作ることができると感じられるようにする。」と述べている。
LEGOは、この変化を支持するためのミニガイドを作成し、「刺激的で起業家精神にあふれた」若い女の子たちを称えるショートフィルムを制作したことを明らかにしている。

それも、ジェンダーバイアスに縛られている証拠である。

さらに、LEGOはNBC Newsに対し、製品やマーケティング部門を性別重視から個人の "情熱や興味(passions and interests)"重視に変更し始めたと述べている。

レゴグループのCMOであるジュリア・ゴールディン(Julia Goldin, CMO of the LEGO Group)は、「自信、創造性、コミュニケーション能力の向上など、創造的な遊びの利点はすべての子どもたちが感じているのに、活動が特定の性別にしか適していないとレッテルを貼るような古い固定観念がいまだに残っています(The benefits of creative play such as building confidence, creativity and communication skills are felt by all children and yet we still experience age-old stereotypes that label activities as only being suitable for one specific gender,)」と説明している。

LEGOの新しいキャンペーン「Ready for Girls」は、「女の子たちが物語を再構築し、より多くの女の子たちをレゴづくりに迎え入れる」ことを目的としており、社会的な期待のおかげでおもちゃを手に入れる機会を『失わない』ようにしたいと考えています。(help girls rebuild the story and welcome more girls to LEGO building” and make sure they “aren’t losing out)。」と述べている。

LEGOは、ジェンダー・アイデンティティに関係なく、すべての人にとってレゴの遊びをより包括的なものにすることを目指しており、ジーナ・デイビス研究所(Geena Davis Institute on Gender in Media)およびUNICEF(United Nations Children's Fund/ユニセフ/国際連合児童基金)と協力して、製品やキャンペーンにこのことを反映させていきます。と言っている。

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