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EU、世界初の国境炭素税を導入。製品排出量の報告義務化。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年10月03日に、EU(European Union/欧州連合) は2023年10月01日に、世界初の国境炭素税(carbon border tariff)となる「CBAM(Carbon Border Adjustment Mechanism/国境炭素調整メカニズム)」の運用を開始した。まずは「移行期間」として、鉄鋼やセメントなどの対象製品を域内に輸入する際、生産過程での温室効果ガス排出量の報告を義務付けることから開始する。

2026年以降は二酸化炭素(CO2)排出量に応じた炭素価格の支払いを求め、2034年に完全導入する。

排出量の報告義務は四半期ごとで、輸入事業者は2023年10~12月の取引について2024年01月末までに報告する必要がある。
2026年以降の支払い額は、域内企業がEU排出権取引制度(EU-ETS)に基づいて支払う炭素価格と同水準とする。

ただし、すでにEU域外で炭素価格が支払われている場合はこれを差し引く。

EC(European Commission/欧州委員会)のパオロ・ジェンティローニ(Paolo Gentiloni, European Commissioner for Economy)経済担当委員は、CBAMは環境基準が低い国への生産移転を防ぎ、世界の産業のグリーン化を促すと指摘した。同メカニズムの成功のため、EU域内外の企業や各国政府と緊密に協力するという。

シンクタンクの調査によると、CBAM導入は、EUとの取引が多いロシアと中国、イギリス、トルコ、ウクライナ、インド、韓国、米国への影響が大きいとみられている。
ブラジルや南アフリカ、インドはCBAMを「差別的」だと非難している。インドは、特にEUへの輸出分野を狙った独自の炭素税導入を計画している。

ECは、ネゴシエーションもなく、勝手に決定する傾向が強いが、これは国際的に大きな問題である。
トラブルになりやすく、頭脳的に幼稚でわがままな感じがする。

https://europe.nna.jp/news/show/2573567
https://www.reuters.com/business/environment/eu-launches-first-phase-worlds-first-carbon-border-tariff-2023-09-30/
https://taxation-customs.ec.europa.eu/carbon-border-adjustment-mechanism_en
https://globaltaxnews.ey.com/news/2023-0925-final-regulations-published-for-new-eu-carbon-border-adjustment-mechanism-cbam-and-eu-emission-trading-system-revisions-cbam-transition-period-begins-1-october-2023
https://taxation-customs.ec.europa.eu/system/files/2023-07/20230714 Q%26A CBAM_0.pdf

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