「我々は今、空港をコントロールしている。」

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CNNは2021年08月17日に、外交政策上の大事業が失敗すると、遅かれ早かれ、政治指導者や他の国家安全保障機関が「情報の失敗」を宣言する。
カブールでの大失敗の場合、アメリカのスパイ機関は、アフガニスタン政府と軍隊の崩壊とタリバンの勝利の速さを予測できなかったと非難されている。

Chaos at the airport as Afghans try to flee the Taliban

https://time-az.com/main/detail/75023

バージニア州にあるCIA本部では、毎日のようにブリーフィングが行われているわけではない。

一見すると、今回の危機は、ソ連の崩壊(the collapse of the Soviet Union)やイラク戦争前にサダム・フセインが大量破壊兵器を持っていなかったこと(the fact that Saddam Hussein definitely didn’t have WMDs before the Iraq War)など、アメリカのスパイが見逃した世界的な大事件のリストに加わるかもしれない。

しかし、米国のアフガニスタンからの避難の失敗が、米国の情報機関の責任だけで片付けられるとは到底思えない。

米国の情報機関(US intelligence agencies)がジョー・バイデン大統領(President Joe Biden)に何を伝えたかはまだわからないが、カブールが陥落したときに米国の外交官や市民、アフガン人通訳を秩序立てて退避させるための十分な兵力を米国がアフガニスタンに持っていなかったことは明らかだった。
それは政策的な判断である。アメリカがアフガニスタンの国家が崩壊するスピードを見誤ったとしても、20年間政府を支えてきたアメリカが撤退し始めたときに何が起こるかは、熟練したスパイでなくても想像がつくだろう。

このような状況で政治家がスパイを非難することを免れているもう一つの理由は、情報とは何かということに対する世間の混乱である。

情報アナリストは、現場のエージェントからの情報、通信傍受、その他の資料をもとに、公開されていない動向や状況を可能な限り正確に把握しようとしている。

厳密な科学ではない。

大統領に提出される情報報告書が「推定値」と呼ばれるのには理由がある。
中には、様々なスパイ機関による評価が付いているものもあり、その結論に対するコミュニティの信頼度を評価している。

政治指導者の仕事は、情報を評価し、自らの分析、会話、見解、経験に照らし合わせ、スパイが間違っていた場合に起こりうるさまざまなシナリオを検討することである。
ホワイトハウスは、イラク問題のように、「聞きたいことを聞き、それ以外は無視する(a man hears what he wants to hear and disregards the rest.)」というサイモン&ガーファンクルの歌(Simon & Garfunkel song)のように、自分たちの決めた政治的目標をサポートする情報を選んでしまうことが多い。

これは、限定された時間内に、何を理解し、どう判断するかという問題である。

書誌学のことを、文献分析学ということがある。

つまり、膨大な資料をどう把握するかということである。

2021-08-18---タリバンが敵の銅像を破壊し、自分たちの支配に対する恐怖心を煽る。
2021-08-18---アフガニスタンのアシュラフ・ガーニ前大統領がアラブ首長国連邦に出現。
2021-08-17---2021年08月17日に目立った「Tweet」。
2021-08-16---多くの人が、ベトナム撤退を思い描いていた。
2021-08-16---タリバンとは何者か?
2021-08-16---ジョー・バイデン大統領は、米軍撤退の決定を「真っ向から」支持することを表明。
2021-08-15---アシュラフ・ガーニ大統領が逃亡し、タリバンのカブール侵入が予定より早く!大混乱!!
2021-08-14---タリバンがアフガニスタン南部を制圧し、さらに4つの都市を占領。確実に来る。
2021-08-14---アフガニスタンで政府崩壊の前日。ハイチがM 7.2地震で崩壊。
2021-08-13---危機に瀕しているアフガンのジャーナリスト。
2021-08-13---アフガニスタンで、撤退に対するタリバンの追撃が厳しくなっている。
2021-08-08---タリバンが、アフガン初の主要都市クンドゥズを陥落し、制圧。

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