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ルイジアナ州の湿地帯の急激な減少と拡大を衛星が追跡。


NASAのカリフォルニア州パサディナにあるJPL研究所(Jet Propulsion Laboratory in Pasadena, Calif.)が公開している「NASA's Jet Propulsion Laboratory Day in Review」は2022年11月07日に、NASAの衛星観測と高度なコンピュータを使用した新しい研究により、世界中で失われた。そして新たに見つかった湿地が記録されていると報告した。

ポンチャートレイン湖(Lake Pontchartrain)からテキサス州境まで、ルイジアナ州では1950年代半ば以降、ロードアイランド州全体を覆うほどの湿地が失われた。

NASAの資金を受けた研究者たちは、この種のものとしては初めてのモデルを用いて、1980年代初頭から毎年約21平方マイル(54平方km)の湿地が失われていることを定量的に示した。

この新しい研究では、NASA/USGSのランドサット衛星の記録を使用して、1984年から2020年までのルイジアナ州の海岸線の変化を追跡調査した。これらの湿地帯は、海面上昇によって水没したものもあれば、石油やガスのインフラ、ハリケーンによって破壊されたものもある。しかし、損失の主な原因は、沿岸や河川工事であり、その実施方法によって、プラスにもマイナスにもなり得る。

湿地帯は、川や小川によって運ばれた鉱物の土砂や有機物がゆっくりと堆積され、1cm単位で形成されている。付加は、新しい土壌を作り、浸食、土地の沈下、海水面の上昇に対抗する。

人間の介入や工学は、湿地帯を形成し、補充するために自然に堆積する土砂の流れをせき止めたり、迂回させたりすることがよくある。例えば、強化された堤防、何千kmにもわたる運河、掘削された土手によって、多くの湿地がミシシッピ川と、そのデルタを静脈や毛細血管のように流れる小川のネットワークから切り離されている。いくつかのケースでは、エンジニアリングプロジェクトによってデルタ地帯に土砂が追加され、新しい土地が作られた。

研究者たちは、ランドサット画像をクラウドコンピューティングのツールで解析することにより、付加物やその不足に着目したリモートセンシングモデルを開発した。TerrebonneやBaratariaなど、新しい土壌を作ることができなかった流域では、調査期間中に最も土地が失われ、466平方km(180平方マイル)以上となった。
一方、アチャファラヤ盆地(Atchafalaya Basin)の87平方km(33.6平方マイル)、ミシシッピ川河口の「バーズフットデルタ(Bird’s Foot Delta)」と呼ばれる地域の112平方km4(43平方マイル)など、土地が増えている地域もある。


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