ロールス・ロイス、小型原発の開発に着手。

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ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2021年11月10日に、イギリスの航空エンジン大手ロールス-ロイス(Rolls-Royce)社は2021年11月08日に、原子力発電の小型モジュール炉(SMR)の開発に、米国のエネルギー大手エクセロン・ジェネレーション(Exelon Generation)とフランスの投資目的会社BNFリソーシズ(BNF Resources)とともに、合わせて£1億9,500万を投資すると発表したと報告した。

https://time-az.com/main/detail/75579

これに対して政府が£2億1,000万の補助金の拠出を決めたため、総投資額は£4億500万ポンドとなる。

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政府は2020年11月に、気候中立目標の達成に向けた「グリーン産業革命」を発表。総額£120億を投じる10項目の分野の1つとして、新規原子力発電所やSMR(Small Modular Reactors/小型モジュール炉)の開発を挙げ、これに£5億2,500万を充てることを明らかにしていた。

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今回の資金は、SMRの設計に投じられイギリスの厳格な原子力規制に適応させる。
これには最大で4年かかる見通しで、発電容量470MW(メガワット)の最初の発電所は2030年代初めまでに完成させることを目指す。ロールス・ロイスは、少なくとも16基のSMRを国内の稼働中および閉鎖した原発施設に設置できると見込んでいる。

またロールス-ロイス社は開発段階で、SMRモジュールの製造拠点の候補地も決めることにしている。このプログラムにより、50年までに約4万人の雇用を創出できるという。

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ロールス・ロイス社は先に、SMRの設置費用は最初の5基が1基当たり£22億で、その後は£18億に低下するとの予想を示していた。
なおロールス・ロイス社によると、新たな投資家との交渉も進めており、これがまとまれば4社の投資額は合わせて£2億5,000万になるという。

これは、テーラー・ウィルソンが考えたような完全封鎖型の超小型原子力発電ではなく、オーソドックスな原子力発電だが、小型と言うことだろう。

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