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ドイツで天然ガス価格、1年で549%上昇。

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ドイツのインフォグラフィクスを紹介しているStatistaは2022年01月17日に、マティアス・ブランド(Mathias Brandt)による報告として、2021年12月にオランダのガス供給網の仮想取引所であるTitle Transfer Facilityで取引された天然ガス100万英熱量(約26.4立方メートル、0.3メガワット時相当)はUS$38で、これは前年同月比で約549%増に相当したと報告した。

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卸売価格の上昇は、多くのヨーロッパ諸国において消費者物価の上昇を意味する。これはドイツでも同様で、Verivoxのガスに関する消費者物価指数が示している。2020年12月に1キロワット時が€5.59だった場合、1年後には€8.21になっている。このように、ガス料金はインフレ率の上昇に寄与している。専門家は、アジアやヨーロッパでの需要の高まりが重要な理由と見ている。ロシア、正確にはガスプロム(Gazprom)にも責任の一端があると言われている。国は、政治的圧力の手段として、この原料を利用している。
確かにその気配はある。
例えば2021年12月には、ガスプロムがベラルーシ、ポーランドを経由してドイツに至るヤマルヨーロッパ(Jamal–Europa)パイプラインによる供給を大幅に削減したこともあり、価格が上昇した。

https://time-az.com/main/detail/76049

ドイツで消費される天然ガスの94%は輸入に頼っており、その半分以上はロシアから輸入している。

ドイツのインフォグラフィクスを紹介しているStatista0が2021年7月21日に公開した「Über die Hälfte des Pipeline-Gases kommt aus Russland(パイプラインガスの半分以上がロシア産)」という情報では、ドイツで消費される天然ガスの94%は輸入に頼っている。

原料は、ほとんどパイプラインと広範囲に及ぶ流通網を通じて私たちの手元に届く。このパイプラインには、現在建設中のる新パイプライン「ノルドストリーム2(Nord Stream 2)」が含まれ、まもなくロシアからドイツまで年間550億立方mの天然ガスが約1,200kmの距離を輸送される予定である。特にアメリカは、ドイツやヨーロッパのロシアへの依存度が高まることを恐れている。現在、ドイツで消費される天然ガスの半分以上はロシアからのものである。
もちろんノルウェーやオランダも重要な供給国であると報告している。

2021年07月19日に、ドイツのアンゲラ・メルケル首相(Bundeskanzlerin Angela Merkel/Chancellor Angela Merkel)と米国のジョー・バイデン大統領(President Joe Biden)は2021年07月15日に、ホワイトハウスで会談し、ロシア産天然ガスをバルト海経由でヨーロッパに輸送する新パイプライン「ノルドストリーム2(Nord Stream 2)」の敷設を巡ってはなお意見の相違が見られたものの、ロシアの侵略に団結して立ち向かうことで合意したと報告した。

ロシアの胸先三寸で、ドイツのインフレ率を上昇させることができる。

ドイツのアンナレナ・ベーアボック外相(Federal Foreign Minister Annalena Baerbock)は2022年01月05日に、米国ワシントンを初訪問し、アントニー・ブリンケン国務長官(United States Department of State Antony Blinken)らと会談を行った。
続いてアンナレナ・ベーアボック外相は2022年01月17日に、ウクライナの首都キエフを訪問し、2022年01月18日に、モスクワに向かう。

間違えると、地獄の釜が開く。アンナレナ・ベーアボック外相は、地獄の釜のふたを閉めるのに右往左往している。

世界は再騒動である。

この次に、書くべき情報もすでに手元にある。
2022-01-05---ドイツの緑の党のベーアボック外相、初の訪米。
2021-11-16---ドイツ当局、新パイプライン「ノルドストリーム2」の承認手続きを一時停止。
2021-07-15---米国とドイツの首脳、対ロシア、対中国で団結。肝心な部分で隔たり!

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