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イギリスの発電所所有者Draxは現在、カナダで原生林を伐採。


BBC News電子版は2022年10月02日に、イギリスの納税者から£何十億ものグリーンエネルギー補助金を受け取っている企業が、環境上重要な森林を伐採していることが、BBCパノラマ(BBC Panorama)の調査で明らかになったと報告した。Drax(ドラックス)社はイギリス最大の発電所を運営しており、再生可能エネルギーとして分類される輸入木材ペレットを何百万トンも燃やしている。BBCは、輸入された木材の一部がカナダの原生林から来たものであることを発見した。

これは、ドイツのペレットも同じだろう。

ドイツの暖房費ペレットと地域暖房が一番安いと言っていたが、原生林を伐採では大問題である。

同社は、おがくずと廃材しか使っていないと言っている。

BBCパノラマは、衛星画像を分析し、伐採許可を追跡し、ドローン撮影を行い、その結果を証明した。

レポーターのジョー・クローリー(Joe Crowley)は、Draxの工場のトラックを追跡し、貴重な森林から丸太を拾ってきたことを確認した。
生態学者のミシェル・コノリー(Ecologist Michelle Connolly)は、同社が何千年もかけて育てた森林を破壊しているとBBCパノラマに語った。

「英国の納税者がこの破壊に資金を提供していることは、本当に残念です。自然の森を伐採し、それをペレットに変えて燃やし、電気に利用するなんて、正気の沙汰とは思えません」と彼女は言った。

イギリス最大の発電所をめぐる争い
ヨークシャーにあるドラックス発電所(The Drax power station in Yorkshire)は石炭発電所を改造したもので、現在、イギリスの再生可能エネルギーの12%を生産している。
すでに£60億のグリーンエネルギー補助金(green energy subsidies)を受けている。薪を燃やすことは環境に優しいとされているが、環境保護主義者の間では賛否両論ある。
BBCパノラマは、Draxがブリティッシュ・コロンビア州の環境上重要な2つの地域の森林を伐採するためのライセンスを購入していることを発見した。

ドラックスの森の一つは1平方マイルで、その中には希少な原生林として確認されている広大な地域が含まれている。
ブリティッシュコロンビア州政府(government of British Columbia )は、原生林は特に重要であり、企業は伐採を見合わせるべきだとしている。
Drax社自身の責任ある調達方針では、原生林や原生林への「損傷や妨害を避ける」と述べている。
しかし、最新の衛星写真によると、Drax社は現在、森林を伐採している。

同社はBBCパノラマに対し、そこにある多くの木が枯れており、伐採することで山火事のリスクを減らすことができると語った。
Drax社の2つ目の伐採許可の対象地域は、すでにすべて伐採されている。

薪を燃やすとどのくらいエコなの?
木材を燃やすと、石炭を燃やすよりも多くの温室効果ガスが発生する。
電気は、古い木の代わりに新しい木が植えられ、木質ペレットの燃焼によって排出される炭素をこれらの新しい木が回収するため、再生可能エネルギーとして分類されている。
しかし、炭素を回収するには何十年もかかるため、オフセットは持続可能な資源から採取された木材でペレットを作る場合にのみ有効である。
一度も伐採されたことがなく、膨大な量の炭素を蓄えている原始林は、持続可能な資源とはみなされない。植え替えられた木が、古い森と同じ量の炭素を保持することはまずありえない。

Drax社はBBCの取材に対し、自社で森林を伐採したわけではなく、伐採許可を他の企業に移管したと語った。
しかし、BBCパノラマが確認したところ、ブリティッシュ・コロンビア州の当局は、Drax社がまだライセンスを保有していることを確認した。
Drax社は、BBCパノラマが確認した2カ所の伐採地からの丸太は使っていないという。
木製品を作るための製材所に送られ、残ったおがくずをペレットに使っているだけだという。
同社は、木質ペレットの製造には一般的な丸太を使用しているという。小さいもの、ねじれたもの、腐ったものしか使わないとしている。

それでは、手間暇で高いものになる。

しかし、カナダの林業データベースの資料によると、過去1年間にDrax社の2工場に搬入された丸太のうち、木材製品に使用できない最低品質に分類されたのはわずか11%であった。

これと似たことは、紙用パルプでも社会問題化した。

新聞社素材管理システムとして、2007年10月12日に、グリーンピース(Greenpeace)がオランダの新聞は直接カナダの古代原生林の消滅に責任があると言った

その時のターゲットは新聞社であった。

キャンペーン運動員は、取り替えられた木は250~300年のタイム・スパンで、生物の多様性を破壊していると言っている。またグリーンピースは、その結果、原生林で生きる最も正統の種であるカリブーが脅威にさらされていると指摘している。オランダの新聞社の関連企業グループPCM Uitgeversのスポークスマンは、組織がクレームを調査していると新聞で報告し、本当だと分かれば、紙の供給者を変えることを考えることになるとも報告している。すべてのオランダの新聞社や出版社が、合同で紙を購入しているので、紙の供給者を変えることについて議論することになる。

このレポートは、2007年10月9日に発行されて、大論争を巻き起こした。オランダのキャンペーン・リーダーのスザンヌクローガー(Suzanne Kroger)がDe Dag新聞で言ったことを引用すると、「古代原生林の木がつぶされ、非常に簡単な間伐可能な針葉樹木に取り替えて、紙を造るAbitibi Consolidateで統合していた。」と言うことであると報告している。

カナダの古代森林と言えば、米国とカナダの西海岸に沿って6,000マイル以上旅行して、旅行中に200以上の植物の種を集め、ヒーローとして帰途に就く直前、遠征先のハワイRohala Pointで1834年7月13日に、スコットランド人の探検家で植物学者のデヴィッド・ダグラス(David Douglas/1799-1834)のことを思い出す。

これだけ地球温暖化が表面化し、明らかになってくると、紙に印刷した新聞の時代は終演すべきかもしれないと、当時描いたことがある。。

BBCパノラマは、伐採会社が伐採した原生林の丸太がDraxのMeadowbankペレット工場に運ばれているかどうかを確かめようとしました。

工場から出発し、山積みされた丸太を森から集め、工場に戻るという往復120マイルの行程を撮影した。
その後、Drax社は森林からの丸太をペレット製造に使っていることを認めた。

Drax社によると、それらは木材業界が望まない種であり、山火事のリスクを減らすために、いずれにせよ焼却されることが多いと弁解した。

また、Drax社はBBCパノラマが特定した場所は道路に近いため原生林ではないとした。
しかし、国連の原生林の定義には道路に近いという記述はなく、ある場所は最も近い舗装道路から6マイルも離れている。
BBCパノラマの調査結果は、Drax社にとって重大な局面を迎えている。イギリる政府は今年後半に新しいバイオマス戦略を発表する予定で、木材などの天然燃料に対する方針が示される予定である。
Drax社の広報担当者は、同社のカナダ産ペレットの原料の80%は製材所の残渣であり、いずれにせよ廃棄されるものである、と述べている。
また、Drax社は自社のペレット生産だけでなく、サプライヤーに対しても厳しい持続可能性基準を適用しており、第三者認証制度による検証を受けていると述べている。
「私たちは、最新の科学的知見に基づき、これらの方針を常に見直しています。」と、彼らは付け加えました。
BBCパノラマの「The Green Energy Scandal Exposed」は、2022年10月03日月曜日20:00からBBC Oneで、その後、iPlayerで見ることができるという。

この問題は、ドイツのインフォグラフィクスを紹介しているハンブルク(Stadt Hamburg)にあるStatista GmbHにも飛び火しそうである。

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2022-07-26---ネルギー転換。政府のエネルギー目標が遠のく。
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