イギリス当局NSTA、北海鉱区の油田・ガス田開発で免許付与。しかし、環境団体反発！

2023年10月31日 19:58

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年10月31日に、イギリスのNSTA(North Sea Transition Authority/北海移行局)は2023年10月30日に、北海の油田・ガス田開発ライセンス27件を新たに付与したと発表した。

早期に開発が可能な優先地域の鉱区のため、1年～1年半で生産できる見通しだという。

ライセンスの公募は2022年10月に開始し、931鉱区と鉱区の一部が対象となっている。

今回は258鉱区に対して76社から115件の申請があった。

付与されたのは、イギリスのシェル(Shell)、イサカ・エナジー(Ithaca Energy)、BP、ノルウェーのエクイノール(Equinor)、DNO、アケル(Aker)BP、フランスのトタルエナジーズ(Total Energies/旧トタル/formerly Total)だった。

ライセンスの公募には環境保護団体が強く反対し、グリーンピース(Greenpeace)はライセンス付与の停止を求めて提訴していた。グリーンピースは、当局の環境基準が生産された石油・ガスの燃焼時の温室効果ガス排出を考慮していないと主張していたが、イギリス高等法院(British High Court)は2023年10月に入り、これを却下する判断を下した。
政府は、新たな石油・ガス開発が2050年までのネットゼロの目標達成に合致すると説明している。

イギリス北海の石油・ガス生産量は、2000年代初めには日量約440万石油換算バレルだったが、現在は約130万石油換算バレルまで低下。NSTAは、これが50年までに20万石油換算バレルまで減少すると予想している。

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