生命は、どのようにして激変から復活するのか?

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米国のNSF(National Science Foundation/全米科学財団/国立科学財団)は2021年11月01日に、絶滅で変わる体格進化のルールとして、スタンフォード大学の科学者たち(Scientists at Stanford University)は、大災害から生命が復活する際の驚くべきパターンを発見したと報告した。

その結果は、Proceedings of the Royal Society Bに掲載された。

https://time-az.com/main/detail/75536

その研究論文によると、体格進化の通常のルールは、大量絶滅時だけでなく、その後の回復時にも変化することがわかった。

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1980年代以降、進化生物学者たちは、大量絶滅とその後の回復が、平時の選択基準を強めているのか、それとも種の集団を滅亡に追いやる形質を根本的に変えているのかについて議論してきた。
今回の研究では、海洋化石の記録を分析した結果、後者の証拠が見つかった。

世界的な絶滅を受けて進化のダイナミクスがどのように変化するかは、「現代の生物圏の起源を理解するだけでなく、現在の生物多様性の危機の結果を予測する上でも、非常に大きな意味を持つ」と著者らは書いている。

スタンフォード大学の筆頭著者であるペドロ・モナレス(Pedro Monarrez)教授は、「最終的には、化石の記録を見て、何が絶滅するか、さらには何が復活するかを予測できるようになりたい」と述べている。
スタンフォード大学のペドロ・モナレス教授は、「4億8500万年にわたる世界の海での絶滅と復活の歴史を詳細に調べたところ、いくつかのグループでは、体の大きさに基づいて復活するものにパターンがあるようです。」と述べている。

NSFの支援を受けた研究では、大量絶滅の間の長い期間、10クラスの海洋動物にこのパターンが当てはまることがわかった。しかし、大量絶滅が起こると、予測できない方法でルールが変更され、あるクラスの小さな属とあるクラスの大きな属では、絶滅のリスクがさらに大きくなることがわかった。

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著者らは、絶滅の前後で、体の大きさのパターンにさらに劇的な変化があることを発見した。

その背景となる時期には、新しく進化した属は以前の属よりもわずかに大きくなる傾向がある。大量絶滅からの回復期には、このパターンは逆転し、ほとんどのクラスの起源種は、大変動を生き延びた残存種と比較してより小さくなるのが一般的になる。

-- NSF Public Affairs, Researchnews@nsf.gov

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