見出し画像

ドイツ鉄道運転士、2024年01月12日の前日全国スト突入。長距離列車など運休。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2024年01月11日に、ドイツの鉄道運転士労組GDL(Gewerkschaft Deutscher Lokomotivführer)は2024年01月10日未明、3日間の全国的なストライキを開始した。

DB(Deutsche Bahn/ドイツ鉄道)との団体交渉に進展が見られないためで、長距離列車や地域列車の大半が運休となる見込み。数十万人に影響が出る見通しで、DBは不要不急の利用を控えるよう呼びかけている。

ストは2024年01月10日午前2時(現地時間)から12日午後6時まで実施される。長距離列車は通常ダイヤの約2割で運行し、地域列車も大幅な間引き運転となる。貨物列車の運転士はこれに先立ち、2024年01月09日夕方からストに突入している。

GDLは、インフレ手当€3,000のほか、少なくとも月額€555の昇給、労働時間の週38時間から35時間への短縮などを要求している。

DBはGDL対し、「全ての要求が通らなければストに踏み切るというのは、賃金交渉のやり方ではない」と非難。交渉の継続や条件の妥協を訴えている。

DBは先に、フランクフルト労働裁判所(Arbeitsgericht Frankfurt)にスト差し止めの仮処分を申し立てていた。同裁が2024年01月09日にストを容認する決定を下したため、GDLはストに突入した。

ドイツでは2024年01月08~12日にかけて、農業生産者による全国的な抗議活動も行わている。政府が発表した農業生産者向け燃料補助の段階的な縮小に反発し、各地の高速道路をトラクターで閉鎖。GDLのストと併せて、国内の交通網に大きな混乱が生じている。

GDL-Chef droht mit weiteren Streiks

2024年01月10日---フランクフルトの労働裁判所は、差し止め命令が拒否。GDLによるストライキを許可。
2024年01月10日---ドイツ首相。農家補助縮小を改めて強調。
2024年01月09日---ドイツ鉄道運転士労組、2024年01月10~12日、スト実施。
2024年01月04日---ドイツ政府、農家補助の打ち切り撤回。
2023年12月19日---ドイツ国民の過半数が、右派AfDの州首相誕生予想。
2023年06月02日---ドイツ、労組が賃上げ案再び拒否でさらに追加ストも 
2023年05月14日---ドイツ鉄道50社、2023年05月14日からスト50時間継続で、全国で運行に影響
2023年04月23日---9ユーロチケット&カンパニー:ローカル公共交通はコロナ・ローからほぼ回復した
2023年04月21日---ドイツの4空港で相次ぎスト。ドイツ鉄道を含む約50社の従業員もスト。
2023年04月21日---ドイチェランドチケットの最長ルート
2023年04月20日---ドイツ鉄道など21日にスト 3空港でも20日からストを呼びかけ。
2023年04月17日---ドイツで無賃乗車: 罰則の軽減を求める声が多数派
2023年03月27日---DB(Deutsche Bahn/ドイツ鉄道)のストで2023年03月27日運休。
2023年03月24日---ドイツの2労組が2023年03月27日に運輸部門スト。
2023年02月28日---2011年以降、鉄道ストライキへの理解度は大幅に低下している
2023年02月17日---ドイツ主要7空港、賃上げ交渉難航で2023年02月17日にスト。
2022年11月24日---交通インフラ不足がドイツ経済を弱体化。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?