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ダンジョン&ドラゴンズ5E用サブクラス案:雪解けの章

はじめに

初めまして、Kasumiと申します。普段から知り合いとシステムを問わずTRPGをやって回っている中で、思いついたアイデアをデータとして再出力する次第です。
今回は職人道具と芸能にフォーカスを置いたアーティフィサーのサブクラス『バトル・アーティスト』、旅や交渉で役立つ能力を多く持つクレリックのサブクラス『商の領域』、不確定でトリッキーな性質を持つバードのサブクラス『狂騒の楽派』の3つを紹介します。
これらのクラスは、私が十年以上前にプレイしていた某文明育成シュミレーションゲームのMODにインスパイアされています。

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『バトル・アーティスト』

ニューカペナの裏路地の、更に裏手。
逃亡者である芸術家、マルシルは追手から逃れるため無我夢中に走った。
しかし、それを追う貴顕廊の暗殺者達に焦りはない。
マルシルの逃走経路の終わりにあるのは、彼のアトリエであると知っていたからだ。
うらぶれた、ガラクタばかりのただのボロ屋。
天井裏に隠れたところで引きずり出してやると、悪意を滾らせアトリエに近づき……。
だが彼らは、アトリエを突き破って現れた輝かしい天使の似姿を見て目を疑うことになった。
荘厳な光をたたえた、ステンドグラスからなる翼を広げる天使は静かに宙を漂う。
「やっちまえ!俺の、最高の天使!」
天使に小脇に抱えられながら、マルシルは快哉を叫ぶ。
彫刻家であるマルシルのたった一つの才能は、物体に信仰を刻みつけることであった。

ニューカペナ、"天使の似姿"より

バトル・アーティストはアーティフィサーの中でも、特に「趣味的」な集団である。
彼らが好んで使うのは工具ではなく筆やノミ、スプレー缶などだ。
そして、そこから生み出される『作品』こそが彼らの剣であり盾であり……
そのどちらよりも強い、真のペンなのだ。
バトル・アーティストはいわば戦う芸術家であり、その戦いさえ自己表現とアイデア収集を兼ねている。
型に囚われず、自身のアイデアと機転にて危機をくぐり抜けるその有り様は、冒険の旅において大きな助けとなるだろう。

Lv3 芸術品作成

君は3レベルの時点で<芸能>に習熟する。また習熟した職人道具を所持しているなら大休憩終了時に習熟ボーナスに等しい数までの芸術品を作成できる。芸術品を1個作るには合計25gp以上の価値を持つ金品を消費する必要がある。

Lv3 魔法の芸術品

3レベル以降、君は芸術品の中に呪文を蓄積する技を身に着ける。君は大休憩を終えるたびに自身が作成した芸術品に触れ呪文を蓄積することができる。その際は君のアーティフィサー・レベルで発動可能なレベルで発動時間が1アクションの呪文をウィザード呪文リストから選ぶ。1つの芸術品に込められる呪文は1つまでである。君は一度に習熟ボーナスに等しい数の芸術品に呪文を蓄積できるが、君が呪文を蓄積した芸術品の数が習熟ボーナスの数を超えた場合は習熟ボーナスの数以下に収まるよう芸術品に込めた呪文を取り除かねばならない。君はこうして呪文を蓄積した芸術品が5フィート(1.5m)以内にある時、適切なスロットを消費することで1アクションでその呪文を発動できる。この際はその芸術品を手に持ち物質要素の代わりとしてもよい。呪文発動能力値は【魅力】となる。使用された呪文は失われる。価格の指定されている物質要素が必要な場合は呪文を込める芸術品の作成に本来必要な物質要素以上の価値を持つ金品を追加で消費しておく必要があり、価格の指定されている物質要素を消費する呪文を発動する場合は呪文を込めた芸術品が消費される。ルール上この効果で発動する呪文はアーティフィサー呪文として扱う。

Lv3 魔法の色彩

3レベル以降、君はアーティフィサー呪文としてカラー・スプレーを常に準備しているようになる。加えて君がカラー・スプレー呪文の作用するクリーチャーのヒット・ポイントを決めるためのロールを行う際は常に受動<芸能>の値がボーナスとして追加される。この受動<芸能>は素の値を参照し有利不利で数値が変動することはない。この呪文は【魅力】修正値に等しい回数までスロットを消費せず「君のアーティフィサー・レベルで発動可能な最大のレベル」で発動してもよい。その効果の使用回数は大休憩で回復する。

Lv5 大傑作

5レベル以降、君は「魔法の芸術品」のルールで芸術品に呪文を蓄積する際に1つだけ「君のアーティフィサー・レベルで発動可能なレベル」までではなく「君のアーティフィサー・レベルに等しいウィザード・レベルで2個以上の呪文スロットが得られる最大のレベル」までの呪文を選択できる。この効果で呪文を蓄積した芸術品を保持できるのは1つまでで再度この効果で呪文を蓄積した場合は古い方の呪文が失われる。この呪文はスロット消費なしで使用でき「君のアーティフィサー・レベルに等しいウィザード・レベルで2個以上の呪文スロットが得られる最大のレベル」で発動する。

Lv9 生きた芸術品

9レベル以降、君は元々のレベルが5レベルまでの召喚呪文であれば一度だけ価格が明記されている消費しない物質要素の代わりとしても自身の習熟している職人道具を使用できる。この効果の使用回数は大休憩で回復する。この呪文の精神集中を維持するため【耐久力】セーヴを行う際は物質要素に使用した職人道具の習熟ボーナスの2倍を判定に足すことができ、この呪文で召喚されたクリーチャーは種別が『人造』となる。

Lv15 芸術品への封印

15レベル以降、君は君の18m(60フィート)以内で君から見える人造でないクリーチャーの魂が死亡または肉体の破壊により肉体を離れた際にリアクションとしてこの特徴を使用できる。使用した場合、その魂は君の持つ君の作成した芸術品の中に閉じ込められる。その魂が肉体を離れる前の脅威度は君のアーティフィサー・レベル以下である必要がある。この魂は君がこの芸術品に触れ1アクションとして任意の数の魂を開放するか、芸術品が破壊されるか、君が死亡するまで復活できず芸術品の中に留まる。君はこの芸術品に”風景画に魂の持ち主の姿が加わる”等の外見的変化が起きることにしてもよい。ただし芸術品の中との意思疎通を可能とする変化は起きない。この効果で封じておける魂の数は使用する芸術品の数を問わず習熟ボーナスまでである。

『商の領域』

「ええ、わかります、わかりますとも」
「あなたがたが今何より欲しているのは真水」
「もちろん、他の食料などもほしいのでしょうが……まずはこれでしょう?」
「ええ、持っていますとも」「ですが、無論タダではありません」
「ひと瓶あたり金貨50枚。あるいは、それに換金できるだけの宝石をひとつ」
「あなたがたが、中立国の商船を襲ったあと、アリバイを作るために強行軍をしたのでしょう?」
「その結果、船員同士で共食い。食料はないのに金銀財宝ばかりはある…と」
「おっと。先に申し上げておきましょう。私を殺せば、私の在庫は決して手に入りません」
「この在庫の鍵を開くのは、私の意思を置いて他にないのですから」
「さて。よい取引を致しましょう?」
「商売は勝負とは違うのですよ?」
「勝負では、"どちらもが勝ち"にはなれないのですから」

嵐の海の商人の寓話より

祈ることには金はいらないが、信仰には金がかかる。
そして金を得るには、何はともあれ商売である…といえば言い過ぎとなるだろうか。
ただ、多元宇宙においては金、そして商売を司る神は文明ある世界には形は違えど存在する。
彼らの信仰者達に共通するのは、『良いビジネスを』である。
金も言葉も信仰も、やり取りをすることでさらなる拡大や成長を齎すものだ。
故にだろうか。商の領域のクレリック達は、危険と対峙することを恐れない。
それは、危険と「付き合う」ことがさらなる利益を齎す可能性の先を見ているからなのかもしれない。

商の領域呪文

1:アイデンティファイ、ディテクト・マジック
3:アーケイン・ロック、ロケート・オブジェクト
5:リムーヴ・カース、レオムンズ・タイニイ・ハット
7:ファブリケイト、レオムンズ・シークレット・チェスト
9:ギアス、テレポーテーション・サークル

LV1 商人の知識

君は1レベルの時点で2種類の技能を選択して習熟を得る:<説得><ペテン><魔法学><看破>。そしてこれらの技能を用いる能力値判定においては君の習熟ボーナスは常に2倍になる。加えて君は「印章指輪」を「聖印」として使用できる。

Lv2 商人の祝福

2レベル以降、君は神聖伝導を用いて所持しているアイテム1つに大休憩終了まで祝福を施せる。
上等な服:AC13+【敏】の軽装鎧とみなされる。
商人の天秤:所持者は金品を取引または検分する際の<説得><ペテン><看破>判定に有利を得る。
虫眼鏡:所持者はこのアイテムを用いた<知覚><捜査><魔法学>判定に有利を得る。

Lv6 異次元背負い袋

6レベル以降、君は大休憩終了時に自身の所持する「背負い袋」1つを「異次元背負い袋」にできる。「異次元背負い袋」の基本のデータは「ヒューワーズ・ハンディ・ハヴァサック」と同様だが君自身がこの袋から物体を取り出す際はアクションを消費せず「周囲の物体を扱う」ルールで取り出してもよい。君が死亡したまま蘇生されず7日が経過した場合や新たに「異次元背負い袋」を指定した場合、古い「異次元背負い袋」は魔法の力を失う。その場合は内部に入っていたものは「ヒューワーズ・ハンディ・ハヴァサック」が破壊された場合と同様に処理される。

Lv8 契約魔法

8レベル以降、君は自分のみ使用可能な”自分が習得できるクレリック呪文のレベル以下”の『呪文の巻物』を通常の半額で購入できる。加えてこうして購入した2レベルまでの『呪文の巻物』からであれば”ウォーロック呪文リストの呪文”も1回まで発動可能となる。この効果の使用権は大休憩で回復する。

Lv17 権利買い取り

17レベル以降、君は脅威度4以下のクリーチャーをそのクリーチャーが描かれているかそのクリーチャーを模したデザインになっている超小型の芸術品にすることのみに使用可能な「トゥルー・ポリモーフ」を呪文スロットを消費せず1度だけ使用できる。対象はこの呪文へのセーヴに不利を得る。この効果の使用回数は大休憩の度に回復する。呪文発動能力値は【判断力】である。

『狂騒の楽派』

踊れや 踊れ 月の女神の 見下ろすもとで
踊れや 踊れ あわき光が ただようなかで
踊れや 踊れ だれもかれも かげなきものよ
踊れや 踊れ 彼我もなにも さかいなし 
踊れや 踊れ われらはだれも ひとしきものよ
踊れや 踊れ 踊り続けよ この夜の果てまで

"月の舞踊"第5節、『カリギュラの夢』より

狂騒の楽派を「こうである」と語ることはとにかく難しい。
いわばそれは、狂気を理路整然とまとめ上げることであり、無限に等しい賽子を転がした結果を言い当てるようなものだからだ。
不確定で曖昧、次に出会うかどうかさえもわからない…。
そのような、「何が出るかわかない」という混じりっ気のない純然たる混沌の中へと飛び込み、
理路整然たるワードサラダの濁流に逆らい、傑作を掴み取ることこそ、「狂騒の楽派」なのだ。
それを人々は無謀と呼び、ときに愚かと蔑むことだろう。
だが――。その者たちは、一生その混沌の欠片さえも見ることはできないのだ。

Lv3 狂騒

3レベル以降、君が『バードの声援』を使用した際にDMは君に荒ぶる魔法ソーサラーの『魔法暴走』表を振らせることができる。ただし魔力点をすべて回復する効果は声援ダイスをすべて回復する効果に置き換える。また君は"プレイヤーズ・ハンドブックの「冒険用装備」欄からアイテム購入が可能なタイミング"か"DMが適切と認めたタイミング"で10gpを支払い「珍品奇品」表を振ることで珍品奇品を入手することができる。また君はキャラ作成時の「珍品奇品」ロールあるいは「狂騒」の効果で入手した「珍品奇品」を手に持つか外から明らかに見えるように着用しているならそれをバード呪文の呪文焦点具として使用できる。

Lv3 移り気

3レベル以降、君は大休憩終了時に2d20を振り出目に対応した技能に次の大休憩まで習熟する。同じ技能が出た場合や元々習熟している技能が出た場合は次の大休憩まで該当技能を用いた判定に有利を得る。

1.なし 11.生存
2.威圧 12.説得
3.医術 13.捜査
4.運動 14.知覚
5.隠密 15.手先の早業
6.軽業 16.動物使い
7.看破 17.ペテン
8.芸能 18.魔法学
9.自然 19.歴史
10.宗教
20.技能習熟のためのd20ダイスを追加で2個振る。一度の大休憩終了時の処理でこの出目が2回以上出た場合2回目以降は無視する。

Lv6 操り人形

6レベル以降、君は大休憩終了時に操り人形を作成することができる。作成後のルールは『ファインド・ファミリアー』の使い魔と同様だが種別は『人造』固定となり『射程:接触』でない呪文も『射程:自身』でなければ使い魔経由で発動することができる。通常の『ファインド・ファミリアー』の使い魔と併用することはできない。  

操り人形のデータ
│脅威度1/2│種別:人造│歩行移動距離:9m(30フィート)  サイズ:小型
│HP:10+君のバード・レベル×2│AC:16│
近接武器攻撃:+4 、1[殴打]ダメージ  
【筋】6 【敏】14【耐】12【知】1【判】1【魅】1  
ダメージ完全耐性:[精神][毒]  
状態完全耐性:恐怖、消耗、石化、聴覚喪失、毒、麻痺、魅了、盲目  
感覚:疑似視覚18m(60フィート)、受動<知覚>5  
魔法抑止が弱点:操り人形はアンティマジック・フィールドの範囲内では無力状態になる。
 またディスペル・マジックの目標になったなら発動者の呪文セーヴ難易度に対し  【耐久力】セーヴを行わねばならず失敗すると1分間気絶状体になる

Lv14 双つ術

14レベル以降、君は大休憩終了時に作成できる『操り人形』と一度に利用できる『操り人形』の数が2体になる。加えて操り人形経由でソーサラーの『呪文二重化』の対象にできる『初級呪文』を発動する場合に限り1回のアクションで2体の操り人形から同時に呪文を発動することができる。この呪文は同じ対象を選んでも別々の対象を選んでもよい。

最後に

これらサブクラスのデータは一般的な良識の範疇で改変および自由な使用を許可します。
また、これらのデータの考案に協力してくださった古矢沢さんにここで改めてお礼を申し上げます。

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