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PROOF Collective ウォレット分析 -2022 Nov-

はじめに

今月から読み切りに加えて500円の月額固定の読み放題のプランを開始しました。1本300円で月6本~8本ほどをめざしているので、それなりにお得なプランになるのではと思います(今回のレポートで6つ目!)。興味のある方はこちらからご加入下さい。

レポート

今回は会員権型NFTで最も成功したと言っても過言ではないPROOFの登場です。去年12月11日に1ETHでミントされたPROOFはその後Moonbirdsの登場もあり人気に拍車がかかり、今年4月22日には最高となるフロア128.6ETHをつけました。その日のETH価格が終値で2963ドルでしたのでフロアは実に約38万ドルになりました。

結果、当時はBAYCと並び価格が最高峰のプロジェクトとなりましたが、その後の市況のあおりを喰らい現在はフロアも30ETHまで落ちてきています。しかしそれでも未だ高価なNFTである事には変わりはありません。

もうすぐミント日から1年になろうとしていますが、現在の保有者はどのような人々なのでしょうか。早速見ていきたいと思いますので、興味ある方は是非どうぞ!

※同じプロジェクトのNFTを複数のウォレットで管理する人は基本的に少数という前提で、本レポートは複数ウォレットを鑑みず1ウォレット=1ホルダーのように表現しています。その点はご容赦下さい。

保有数分布

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供給は全部で1000枚ですが、ホルダー総数はなんと939人!そしてほとんどが1枚持ちです。言われてみれば複数持ちの目立ったメリットはMoonbirds以降ないような気もするので納得といえば納得です。

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保有数分布を%で見たものがこちらです。率で見るとより顕著で1枚保有の率は実に96%、2枚保有を合わせるとほぼ100%になりました!

上位ウォレット

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お馴染みクジラ達のウォレットの覗き見です。本来はTop10なんですが、7位以降は2枚持ちが沢山並ぶので3枚持ちまでのTop7としました。

まず第1位は9枚所有のready11さんです。見たところミント日の翌日から2つのアドレスで合計9枚を1ETH~4ETHほどで購入しています。Twitterのアカウントは自分がフォローしている人は誰もフォローしてませんでしたが、フォロワー数からみてもコミュニティではかなり有名な方だと思われます。

第2位は5枚のTrey Ratcliffさん。この方はニュージーランドの写真家/アーティストの方のようで、ご本人のサイトもあります。どの写真も格好いい!

第2位は同数でもう一アカウントあります。同じく5枚保有のProoferDAOです。最初の1枚をミント日翌日12/12に購入してますが、それ以外の4枚は9ヶ月前に30ETH前後で全て取得しています。フォロワー数が少ないですが、現在のDAOの様子はどうなんでしょう。。。

続いて単独第4位です。4枚保有でOSにはmull.ethと名乗ってますが、ほぼ間違いなくBrendΞn Mulliganさんです。この界隈では誰もがお世話になっているPREMINTのファウンダーですね!

最後に3枚所有をお二人です。一人目は個人的に親近感の湧くdiegomarcosとOS上で名乗られてる方です。なんと2枚ミントでその二日後に1枚買い足しているという先見の明の塊のような方ですね。もうお一人がActivityを辿っていくと恐らくJimmyJacobsen.ethという方です。こちらの方も2枚ミント組!残念ながらTwitterアカウントは見つけられませんでした。

PROOFの上位はもっとDAOによる所有が多いかと思っていたのですが、個人の方が大半を占める結果になりました。

分散化率

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Unique Wallet率は94%です。分散化率のところでも触れましたがPROOFの特徴を物語っていますね。

またクジラ率ですが、こちらも5%とかなり低い数字となりました。最盛期はどうだったんだろうとちょっと思ったりします。

尚、クジラ率に関する詳細はこちらをご確認下さい。

ウォレット作成時期

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このデータを取得した時点(2022年11月24日)での経過月数です。構成は古いグループから順番に並びました。平均も439日です。DAOの盛り上がりは感覚的にそこまで古くはないので、やはり個人所有の方が多いのでしょうか。

新規参入

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では新規参入にフォーカスしてみましょう。これはこれで納得の結果です。このこのプロジェクトをきっかけに入ってきた人々はほぼ皆無のようです。

定義はこちらをご確認下さい。

ガチホ状況

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こちらは面白い結果となりました。ミント時から保有している人は9%です。数にして94人。ほとんどの人が高額化していく中で売却したのでしょう。ミント組で4ETH以内で売って後悔している人達を筆者はドバイで沢山会いました。そんな人もいれば、いい時に売った人も、高値で掴んで塩漬けになっている人も色々いそうなプロジェクトですよね。悲喜こもごも。

一方で、この94人の方々のガチホっぷりはある意味尊敬です。筆者にはとても出来ません。。。

ここでのガチホの定義はこちらを参考にしてください。

NFT平均購入価格

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いつも通りTop25%から見ていきましょう。これは笑っちゃうぐらい高いですね。平均が15.3ETHとは大富豪の集団です。上位50%でも1.87ETHと、他のプロジェクトならTop25%と同じぐらいの平均価格です。そして平均価格もやっぱり高くてい0.23ETH!PROOFはNFT好きのお金持ちが集まるコミュニティなんだなというのを改めて数字に教えてもらいました。

Top10プロジェクト

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OpenSeaで認証マークがついているプロジェクトなどを全て手作業で抽出して並べています。

このランキングは個人的にそのプロジェクトを色濃く表す指標だと思ってます。では早速お金持ち集団はどんなNFTプロジェクトが好みなのか見てみましょう。

結果を見れば当たり前ですが、PROOFを頂点とした関連プロジェクトが1、2、3フィニッシュでした。では、それ以外はどうでしょうか?

Art BlocksとEmotes by Heart You、そしてQuantum Key/Unlockedはこの集団のアート志向を表していそうです。Woodieもひょっとしたらそうなのかもしれませんが、筆者には分かりません。そもそも第3位のGrails by PROOF CollectiveがPROOF厳選のアーティストの作品だったはずですので(違ってたらすいません)、この集団の性格が分かりやすく出たランキングでした。

メジャープロジェクト保有者比率

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国内外に拘わらず、この数値は小さいのが当たり前です。しかししかし、PROOFに至っては83%という信じられない数値を叩き出しました。ひょえ~、今後、こんな数値をもつプロジェクトはこの先現れるのでしょうか・・・?

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次に6つのプロジェクトを個別に見ていきます。当たり前のMoonbirds以外を見ていきたいと思います。2番目に多く保有されていたのはMAYCです。Top10にも入ってましたね。MAYCはどのBlueChipホルダーにも愛されてそうなプロジェクトだと思います。

その次がBAYCでその後にCryptoPunksとCloneXがほぼ同じで並びます。CloneXは2万体なので、それを考慮するとCloneXよりもBAYCそしてCryptoPunksの方が好まれていると理解していいでしょう。そして最下位はなんとAzuki・・・。AzukiとPROOFのコミュニティは全く別なんでしょうね~。興味深いです。

メジャープロジェクトホルダー率に関する補足はこちらをご確認下さい。

国内外比率

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国内ホルダー比率が5%と出ました。PROOFホルダー、こんなに国内にいるのでしょうか。一方で海外のPROOFホルダーが国内プロジェクトを複数持っているようにも思えないので、面白い結果だなと思いました。あくまで目安で見ておいてもらえると嬉しいです。

算出方法が不明な方はこちらをどうぞ。

プロジェクト比較

毎回、国内プロジェクトは初回無料レポートのGalverseと各種指標でいつも比較してますが、今回は国内プロジェクトではないので割愛させて頂きます(海外の比較用も何か考えねば・・・)。

比較として過去の他のプロジェクトの数値が気になる方はこちらから是非どうぞ。

まとめ

流石、一時はフロアが100ETHをゆうに越えたプロジェクトです。平均購入価格を見るにホルダーは相当なお金持ち集団で、且つアート志向が強いという事もよく分かりました。これがミント時からそうであったかと言われると、個人的には懐疑的です。恐らく投機層が抜けて現在のコミュニティに醸成されていったのでしょう。

またPROOFコミュニティはRTFKTやAzukiコミュニティとはそれほど被ってないようです。ではMoonbirdsはどうなのでしょうか。この辺りはとても興味深い点ですね。Moonbirdsはそのうち実施したいと思います。

冒頭にも書きましたが現在はフロア30ETHまで下がってきています。PROOFはNFT冬の時代をどのように越えていくんでしょうか。今後の活動がとても気になるところです。

おまけ、雑感

NFTプロジェクトはFTXの事件であまり影響を受けていないと言われています。その主な理由はウォレットでNFTを管理しているからですが、実は潜在的にリスクは存在しています。今回は個人的に感じる影響について、いくつか書いていきたいと思います。

1つ目。筆者はFTX事件の直後に有名プロジェクトの被害状況(FTXを利用していたか)を調べていましたが、なんとKevin Rose率いるPROOFだけは情報が出てきませんでした。一方でその後のGenesisのニュースの際には影響は受けてないというツイートが出ています。よって未だに被害を受けたのではないかと疑っているところがあります。国内のプロジェクトはあまりFTXにあずけているところはないような気がしますが、海外のプロジェクトはちゃんと声明が出ているか確認しましょう。

2つ目。フロアプライスです。BAYCやPROOFなど超高額NFTはフロアの大幅な低下が話題になっています。元々フロアが低迷しているプロジェクトはあまり影響がないかもしれませんが、有名プロジェクトのフロアの値下がりは注視していきたいところです。逆にフロアが全然下がってないプロジェクトは強いといえますね!

3つ目。NFTプロジェクトの資金管理です。6月のクラッシュ時にも話題になりましたが、ミント後にETHで保持していたプロジェクトは対フィアットで大幅に資産が目減りしました。今回のFTX事件で、SOLのNFT銘柄はもちろんの事、ETHでのプロジェクトもしっかりミント後にステーブルコインに替えられているのか確認が必要です。これはコントラクトアドレスから分かると思うので、ご自身が保有しているNFTプロジェクトで気になるところは確認してみて下さい。

脅すわけではありませんが、秋以降にミントが実施された国内のプロジェクトでETHのまま資金を置いておき、40%ほど資産が目減りしている国内プロジェクトを筆者は個人的に知っています。

4つ目。価格下落による含み損の発生。SOLは言うまでもなくETHも潜在的な売り圧力が存在します。FTXのハッカーによる売りやGenesis破産などによるシステミックリスクです。1ETH=1ETHでフィアットに戻す気のないNFTはよいですが、そうでなければ含み損が発生する可能性を念頭に置いておいたほうが良さそうです。

如何でしょうか。少し暗くなる話題ですが、備えあれば患いなしという事で、ご自身の資産を再点検しておいて損はなさそうです。

勝手にリンク

毎週の振り返りはharuxxさんとmiinさんの週間NFTニュースで!

最後に少し宣伝

実はこのようなウォレット解析はミント前に集めたWLでも出来ますし、ミント後のKPI確認としても個別に提供できます。興味ある方がいましたら当方のTwitterアカウント@diego_0xまで是非ご連絡下さい。


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