Ⅲ.習近平新時代中国特色社会主義思想・学生読本・初中 p.25【3-0-0】

第3讲 “五位一体”和“四个全面”

第3講:"五位一体 "と "四つの全面"

0-1:不谋全局者、不足谋一域。改革开放以来,我国经济社会发展迅速,人民生活水平不断提高。党中央从推动经济社会发展全局出发,科学谋划,确立了“五位一体”总体布局和“四个全面”战略布局。如何理解 “五位一体”和“四个全面”两大布局?阅读本讲内容,让我们来共同探究。

意訳:昔の人の言葉に「全体を計画できない者は、一部分の計画も満足にできない」とあります。「改革開放」(1978年)以来、我が国の経済と社会の発展は迅速で、人民の生活水準は絶えず向上しています。中国共産党の中央委員会は、経済と社会の発展を推進するという大局観から出発して、科学的に計画して、「五位一体」という総体的な布陣と「四つの全面」という戦略的布陣を確立しました。どのように「五位一体」と「四つの全面」という二大布陣を理解しますか。 本講の内容を読んで、一緒に探求しましょう。

①不谋全局者,不足谋一域:清代の陳澹然《寤言・二》に収録されている〈遷都建藩議〉の言葉。全体を俯瞰して計画を立てられない者は、部分的な計画さえうまく立てられない。大局的に物事が見られない者は、結局は局地的な判断を誤るということ。
②改革開放:1978年に鄧小平が始めた経済改革。毛沢東は原理主義的社会主義路線をとっていたが、毛沢東の後を継いだ鄧小平は資本主義路線へと舵を切り、人民公社を解体して計画経済から市場経済へ切り換え、経済特区を設けて外資を誘致するなどした。
党中央:中国共産党の中央委員会。全国の省や自治区の中国共産党員から選出された代表者で構成される最高機関「全人代」(全国人民代表者会議)によって国家主席(総書記)が選出され、その国家主席の指名により中央委員会が招集される。全人代は五年に一度しか開催されず、その間の国政は中央委員会に委ねられる。日本で言えば、全人代は国会、党中央は内閣に相当する。
五位一体:2012年に開催された「十八大」(第十八回全国人民代表大会)で胡錦濤主席が提案した概念。①経済建設、②政治建設、③文化建設、④社会建設、⑤エコ文明建設を指し、この5つを指針として「中国的特色のある社会主義体制」を構築するとした。
 1978年の「改革開放」が始まった頃は経済建設・政治建設・文化建設の「三位一体」だったが、2007年の「十七大」(十七回全人代)で社会建設が追加されて四位一体となり、さらに2022年の「十八大」(十八回全人代)で⑤エコ文明が追加され五位一体となった。文革が終わって経済成長最優先で発展してきた中国が、21世紀に入って社会問題や環境問題に配慮するようになったことを著している。
 参考:〈五位一体で小康社会を〉・《人民中国》
③四个全面(四個全面):「四个全面戦略布局」の略。①全面建成小康社会(ややゆとりのある社会(小康社会)の全面的建設)、②全面深化改革(改革の全面的深化)、③全面推進依法治国(法治国家の全面的推進)、④全面従厳治党(全面的に厳しい党内統治)の四つを意味する。
 習近平総書記が2014年12月に江蘇省を視察した際の講話で初めて打ち出した指針。その後、全国政治協商会議の新年社会や党学校のシンポジウム、党中央政治局の会議や春節の団体祝賀会などでも繰り返し強調されて注目を集め、2017年10月の第19回党大会で党の最高規則である党規約に書き加えられた。
 参考:〈“四个全面”战略布局〉 

補足:「五位一体」と「四つの全面」という鍵言葉は、小学校低学年向け教科書と高学年向け教科書では登場していない。比較的高次の概念ということだろう。

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