モーツァルト：クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
09:45 II. Larghetto
18:22 III. Menuetto
26:28 IV. Allegretto con variazioni
1951年4月25日録音盤は、クラリネット奏者のレオポルト・ウラッハとウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団による演奏で、ウエストミンスター・レーベルから発売されています。ウエストミンスター・レーベルは1949年にニューヨークで設立され、短期間に数々の名録音を残したレーベルです。この録音盤は、ウエストミンスター・レーベルが2000年に創立50周年を記念して企画した第1弾で、ウラッハの初期LP音源を完全復刻したものです。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのクラリネット五重奏曲、K.Anh.88/581aは、1789年頃に作曲されたとされますが、実際にはこの楽曲はしばしば誤解されています。正しくはK.581がモーツァルトの有名なクラリネット五重奏曲で、この作品は1789年にウィーンで作曲されました。K.Anh.88/581aというカタログ番号は、異なる曲または誤って割り当てられた番号の可能性があります。ここでは、正規のK.581について詳しく説明します。
### K.581 クラリネット五重奏曲
この五重奏曲は、クラリネット奏者のアントン・シュタードラーのために書かれた作品です。モーツァルトとシュタードラーは親友であり、シュタードラーはモーツァルトの音楽に大きな影響を与えた人物です。クラリネットはモーツァルトの生涯の後半において特に興味を持って取り組んだ楽器であり、その魅力を引き出す作品が多く作られました。
#### 楽曲構成
K.581は以下の四つの楽章から成り立っています。
1. **アレグロ** - 穏やかで歌のようなメロディがクラリネットによって奏でられ、その後、弦楽器がこれに応答します。
2. **ラルゲット** - 非常に感情的で美しい楽章で、クラリネットの深みのある音色が際立っています。
3. **メヌエット** - 伝統的な舞曲形式で、より明るく軽快なムードが展開されます。
4. **アレグレット コン ヴァリアツィオーニ** - 主題と変奏による楽章で、技術的にも表現力に富んだ部分が多く見られます。
#### 演奏上の特徴
この五重奏曲は、クラリネットと弦楽四重奏のための均衡が取れた対話が特徴です。クラリネットが主導する部分もあれば、弦楽器が前面に出る部分もあり、互いに補完し合う形で進行します。モーツァルトの室内楽の傑作の一つとされ、その繊細かつ豊かな表現が楽しめる作品です。
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