科学の二大悪魔 〜4日目〜

 こんにちは.医学生タカと申します.テーマを決めて1200字以内の日記をつけるという活動を行っています.3日坊主という言葉はよくできていて,本日4日目ですが,重い腰をあげるのに苦労しました.

 さて今日のテーマですが「科学の二大悪魔」です.悪魔というと悪を象徴する絶対的な存在で忌むべきものという印象があります.本日「ラプラスの悪魔」という言葉を耳にしたので,ついでに「マクスウェルの悪魔」と共にまとめてみようと思いました.

 まピエール=シモン・ラプラス(Pierre-Simon Laplace, 1749年3月23日 - 1827年3月5日)は,フランスの数学者,物理学者,天文学者です.機械学習のテーマでよく出るベイズの定理やラプラス変換などを体系化した大数学者です.そのラプラスが提唱したのが「ラプラスの悪魔」です.

 ”もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう。”             — 『確率の解析的理論』1812年

 すなわち,ニュートン力学の仮定に置いて,位置と運動量が決定されれば,あらゆる時刻での運動状態が決定するので,それをあらゆる物質に適応できるならば,未来予測が可能であるという仮説です.現在では,ニュートン力学は非常に限定的な条件での近似的な表現方法とされていて,原子の位置と運動量は同時に観測できないという不確定性原理によって反証されています.

 ジェームズ・クラーク・マクスウェル(英:James Clerk Maxwell、1831年6月13日 - 1879年11月5日)は,イギリスの理論物理学者です. 

 マクスウェルの悪魔とは,1つのコンテナをAとBの 2つの部分に分割することを想定し,両方に同じ温度で同じガスを充填し、互いに隣り合わせに配置します.両側の分子を観察する架空の悪魔が2つの部分の間に仕掛け扉を操作します.Aから平均よりも速い分子が扉に向かって飛ぶと、悪魔がそれを開き、分子がAからBに写ります.同様に、Bからの平均よりも遅い分子がトラップドアに向かって飛ぶと,悪魔はBからAにそれを通過させます.Bでの分子の平均速度は増加しますが、Aでは平均で速度が低下します.平均分子速度は温度に対応するため、温度はAで低下し、Bで上昇します.これが熱力学第二法則に矛盾するというものです.

 こちらに関しては,悪魔が情報を記録し,削除する時にエントロピーが増大し,分子のエントロピー減少よりも大きいという理論で証明されいるらしいです.

 正直,理解を超えており,まとめられている気がしませんが,「悪魔」という言葉はなんともロマンをくすぐられる響きをしていますね.