【小説】メッセージ・ボトル第2話④
「いやぁ、マスター。さすがにそれはないですよ。今、令和っすよ。って、理由になってないっすね。
いや、でも、あれか、センパイ。ひょっとしたら、ね。願掛け的には、ありかもですね。ちょっと、ぼくじゅ……っていうか、個性的な色だけど、その分効きそう、っていうか、ね」
どう対応したらいいか分からない生田をよそに、腕を組んだまま小林は黒ワインと紙とペンを眺め、
「昔、どこかの本で読んだ気がするな、黒ワインの話。あれは小説だったか。いや、ちがったか……。いや、まぁ、ものは試しだ」
といいな