⑬ これから求められるリーダー像

この記事は武蔵武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース『クリエイティブリーダシップ特論』の講義内容と私自身の心得や気づきについてまとめてみました。

ゲスト講師|吉澤到                                   東京大学文学部卒業。ロンドン・ビジネス・スクール修士(MSc)。
1996年博報堂入社。コピーライター、クリエイティブディレクターとして20年以上に渡り国内外の大手企業のマーケティング戦略、ブランディング、ビジョン策定などに従事。その後海外留学、ブランド・イノベーションデザイン局 局長代理を経て、2019年4月、博報堂初の新規事業開発組織「ミライの事業室」室長に就任。クリエイティブグローススタジオ「TEKO」メンバー。
著書に「イノベーションデザイン~博報堂流、未来の事業のつくり方」(日経BP社)他

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(参考:https://www.advertimes.com/20191204/article302955/)

コピーライターの役割りとは

現在、博報堂の新規事業開部門であるミライの事業室室長を務めている吉澤さんは、最初新卒で博報堂へ入社、コピーライターの仕事を携わっていました。コピーは、経営そのものだと言います。そして、コピーライターの役割り主に企業の価値を社会(顧客)に伝えるのです。詳細に言いますと、以下いくつが挙げられました。

ー 経営者の思いを伝える                      ー 意味を与える(パーパス)                       ー 進むべき方向を示す                       ー 感情に訴え、人を行動させる                      ー 現場の創意工夫を引き出す                      ー 経営に一貫性(Consistency)を与える

コピーは短い言葉で、現場の人が解釈していくことものです。本質がありまして、いろんな解釈できる方がいいという言葉がとても印象的でした。一つ正解があるような感じではなく、コピーを見た人が異なるバックグラウンドを持ち、自分なりにコピーを理解することで、そのメッセージが自分事かするができると強調しました。

「自分の弔辞で何を読まれたいか?」

20年以上クリエイターとして活躍されている吉澤さんは、40代の時、「もっと経営者の頭の中を見て見たかった。」から、初めてロンドン・ビジネス・スクールにてMBA留学を決断しました。MBAで学んだ内容は算数など固い面だけではなく、「なぜそれをやるのか?何のためにやるのか?」など哲学や心理学に関わるような面の学びの方がより重視されていたと仰います。印象的授業として紹介してくれましたのは「自分の弔辞で何を読まれたいか?」を文章にする講義内容でした。私にとってはとても衝撃的なお話で、今までしっかり考えた事ない生き方を問われる質問でした。もし自分が他界する時、どんな人にどんな言葉で語られるだろうと、自分がやりたいことた重視している価値観を見直す機会になりました。

これから求められるシステムリーダーとは

吉澤さんはメンバーが200人を超えるの組織ー博報堂「ミライの事業室」のリーダーを務めている。VUCAと呼ばれている問題が複雑化していく現代社会の構造の中で、問題解決のためにはシステムリーダーが必要だと。

システムリーダーの定義を説明するとき、『これからの「社会の変え方」を、探しにいこう。――スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー ベストセレクション10』に収録されている、ピーター・センゲ/ハル・ハミルトン/ジョン・カニアの論文「システムリーダーシップの夜明け:変化を起こすのではなく、変化が生まれるように導く」を引用されました。

「システムリーダー」とは、問題に関わる多くの人々を支援し、「自分も変わるべきシステムの一部なのだ」と気づかせ、それぞれが変化を起こせるように導く存在であり、複雑なシステム全体を変化させる可能性を秘めている存在です。

そして、システムリーダーの三つのコア能力が挙げられました。

ー より大きなシステムを見る能力だ                 ー 内省〈リフレクション〉と、より生成的な対話を促すことに関する能力 ー 集合的な着目点〈フォーカス〉を、反応的な問題解決から未来の共創へと移行すること

じっくり傾聴することから人間関係を構築し、そこから信頼と協働のネットワークが花開きます。さらに、何かが成し遂げられるはずだという自信を持っていて、完全に計画ができあがるのを待たないため、かえって人々を自由にし、皆が一歩を踏み出して進みながら学ぶことを後押しするリーダー像。まさに自分が憧れていて、理想的な人物像です。これからも社会貢献を目標として、周りを巻き込み、後ろからサポートする人になるために頑張りたいと思います。


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