⑨ ともに考え、ともにつくる社会

この記事は武蔵武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース『クリエイティブリーダシップ特論』の講義内容と私自身の心得や気づきについてまとめてみました。

ゲスト講師|Code for Japan代表理事 関治之さん                          住民や行政、企業が共創しながらより良い社会を作るための技術「シビックテック」を日本で推進している他、オープンソースGISを使ったシステム開発企業、合同会社 Georepublic Japan CEO及び、企業のオープンイノベーションを支援する株式会社HackCampの代表取締役社長も勤める。
また、デジタル庁のプロジェクトマネージャーや神戸市のチーフ・イノベーション・オフィサー、東京都のチーフデジタルサービスフェローなど、行政のオープンガバナンス化やデータ活用、デジタル活用を支援している。

技術は本当に人を幸せにするか?

元々民間企業のソフトウェアエンジニアだった関さんは、デジタル技術を利用し社会課題へ貢献したいと思い始めたきっかけは東日本大震災の時でした。東日本大震災発生後4時間以内に震災や復興関連情報を集めたWEBサイト「sinsai.info」を開発しました。250人以上のボランティアが被害状況や避難所、安否情報や雇用情報などの情報を登録し、社会から良い評判を得られました。

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しかし、これは本当に人の役に立っているのかと関さんは違和感を感じて疑問を持ち始めました。インターネット使えない、スマホを持っていない方にとって技術がどう役に立つのかを考える必要があると実感したそうです。例えば、インターネット環境整ってない避難所であれば、アナログで印刷した物の方が役に立つという。また、現代の例といえばインターネット技術はよくフィルターバブルや差別を悪化させるなど指摘されています。技術は本当に人を幸せにするかという問いを始め、関さんは今まで扱ってきた技術との向き合い方を考え直しました。

Let's Make Our City!

自治体は全然共創していないという問題を気づいた関さんは、テクノロジーを利用し、行政と市民、党派、性別、世代あらゆる境界を越えて共に社会をよくして行くためのCode for Japanを成立しました。オープンソースを活用し様々なデータを提供しているのみならず、知恵や型を共有するオープンなネットワークもとても重視されています。例えば、毎月開催されていた誰でも自分のビジョンや考えを共有できて、人の繋がりがオープンに広げる場を提供しています。私の出身国台湾のポリシーラボPDISも同じようなことをしていて、関さんの話からいうと今世界26カ国で「Code for xx」が活動していたそうです。今後国境を超えてCityだけではなく共に良い世界を作っていく活動もより活発になるでしょ。

最後の質疑応答の時間で、今までの活動とウェルビーイングの関連性について関さんは「不平を言うより、何かをやるのは幸福感が上がる」と答えました。すごく印象に残ったお言葉で、自分も色々社会問題と関った活動をしてきて、まさにそうだなと強く共感しました。






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