見出し画像

DA:ダイアモンドとNFT

こんにちは。この記事ではダイアモンドの市場、NFT市場、そして、現物商品・資産をNFTに裏付けするメリットを紹介します。

ダイアモンド市場の概要

比類のない美しさと輝きを持つ「ダイヤモンド」は、世界で最も貴重で最も愛されている宝石のひとつです。そんな貴重な宝石であるがゆえに、かつては「高価すぎて手が出ない」「ダイヤモンドを手に入れるのはちょっと手を出しずらい」と考える人も少なくなかったでしょう。

しかし、近年、「ラボグロウンダイヤモンド」の登場により状況は一変しました。「ラボグロウンダイヤモンド」とは何か、そしてなぜ採掘されたダイヤモンドではなく「ラボグロウンダイヤモンド」を所有することが最新のトレンドなのかについてご説明します。

ダイヤモンド市場は、主に採掘によって採取される「天然・採掘ダイヤモンド」と「ラボグロウンダイヤモンド」の2つの市場に分けられます。

両者ともに、ダイアモンド市場は爆発的な成長を遂げています。グランドビューリサーチ社によると、2018年の世界のダイヤモンド市場の評価額は873億1000万ドル(約8兆7310億円)で、2019年から2030年までのCAGR(年間平均成長率)は、ほぼ3%で成長すると推定されています。(『ダイヤモンドの市場規模|産業動向レポート、2019-2030年』)

下のグラフは、2019年から2030年までのラボグロウンダイヤモンドと採掘ダイヤモンドの成長軌跡をグラフ化したものです。

上から読み取れるように、2014年から2021年にかけて、採掘ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの需要は増加傾向にあります。中国におけるダイヤモンド市場規模は、採掘ダイヤモンドが10%から15%程度であるのに対し、ラボグロウンダイヤモンドは約3倍から4倍(300%から400%)に成長しています。これは、ラボ・グロウン・ダイヤモンドの爆発的な可能性を示すものです。この統計から、ラボグロウンダイヤモンドの市場は近い将来、これまでにない急激な成長を遂げることが高確率で予測されます。

モルドール情報機関によると、ラボグロウンダイヤモンド市場の評価額は2020年に133億8000万ドル(約1兆3380億円)と高水準に達し、2020年から2026年にかけてCAGR(年間平均成長率)8%以上成長すると予想されています。(『ラボグロウンダイヤモンド市場|成長、トレンド、COVID-19の影響、予測(2021年~2026年)』)

コモディティ(商品)としてみれば、これはとてつもない成長率です。例えば、2013年から2018年の自動車用途における世界の銀の産業用消費量のCAGRは、約4.9%でした。(『銀の世界産業用消費量用途別CAGR 2018年』)

驚愕的なグロウンダイヤモンド市場のCAGRと成長率は、いくつかの要因にあります。

新時代の消費者層

メタバーズ、ブロックチェーン、VR、AR、そしてグリーンエネルギーなどの新時代を迎え、ミレニアル世代やZ世代の価値観が大きく変化していることが、ラボグロウンダイヤモンドの需要が急増している最大の要因の一つです。採掘ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの見た目が99.99%同じであることから、新しい世代の消費者は、ダイヤモンドが実用価値ではなく、社会的価値を持つことを理解し、より手頃な価格で、採掘ダイヤモンドから得られるのと同じ社会的価値を自分に与えるものを選択する傾向にあります。(『ラボ・グロウン・ダイヤモンド業界の成長と機会』)

コストパフォーマンスに優れた代替品

ラボグロウンダイアモンドの生産コストは低め

ラボグロウンダイヤモンドの生産コストは、採掘ダイヤモンドよりも低コストである為、ラボグロウンダイヤモンド自体のコストも低くなり、採掘ダイヤモンドに対してコスト面での優位性が認められます。見た目も、品質も採掘されたダイヤモンドと同じであるため、ジュエリーやその他の用途で採掘ダイヤモンドの代替となるのは必然的でしょう。

市場、ジュエリー業界からの推進

ジュエリー業界もラボグロウンダイアモンドを支持

ラボグロウンダイヤモンドはコストが低い為、当然ながら市場規模も拡大してます。実際、ジュエリー業者もいち早くこのトレンドをキャッチしており、Pandora(パンドラ)は、ラボグロウンダイヤモンドを使用した新しいジュエリー・ライン、「ブリリアンス」を発表しています。(ラボ・グラウン・ダイヤモンド・ジュエリー|「Pandora Brilliance」)。これは、ダイヤモンドを広める例のひとつに過ぎません。このように、ラボグロウンダイヤモンドに触れる機会が増えたことも、需要の爆発的な伸びの要因となっています

NFT市場の現状

NFTの分類図

NFT(非代替性トークン)は現在、大きく分けて「NFTアート」「NFTゲーム」の2種類に分けられます。NFTアートは裏付けとなる資産を持たず、ほとんどが投機で成り立っています。

NFTアートの価値は、フロアプライス(OpenseaなどのNFTマーケットプレイスでの直近の最低取引価格)のみで決定されます。言い換えれば、高額NFTアートの価値は誇大広告とマーケットメーカーのみに基づいているのです。

もう1つのタイプのNFTは「NFTゲーム」カテゴリーに属し、NFTはゲーム内で使用し、ゲームの進行や進歩、ゲームの報酬の獲得に貢献します。しかし、どちらのカテゴリーのNFTにも弱点があります。

弱点1: 投機的商品であること

この弱点は、特にNFTアートに見受けられるものといってもいいでしょう。高額NFTアートの作品と価値は、すべて憶測と誇大広告から成っています。そのため、NFTアートは有名人やインフルエンサーとコラボレーションし、特定のコレクションを話題化させる傾向があります。
各作品の価値を決定する唯一の要因は、特定のコレクション内の各作品に見られる希少価値の高さです。しかし、コレクションやシリーズが人気を博し、何百万ドルという価格で販売されるためには、マーケットメイク、マーケティング、セレブの支持、コミュニティの誇大広告などが必要です。つまり、NFTアートの価値は、人造的なものであると言えるでしょう。
このため、特定のコレクションやシリーズの評価が極端に変動することもあります。
その例が、2021年6月に起きたNFTの大暴落で、NFTを保有するウォレット数は12,000からわずか約3,900に減少しました。(Mckay)2021年4月では、NFTの価値は70%下落しましたが、これは仮想通貨市場全体の価格が低迷していたことが大きな原因でした。

言い換えれば、誇大広告によって上昇したアートは、同じように簡単に誇大広告によって下落する可能性があるということです。(『バブル崩壊:NFTの価格が70%下落』)

弱点2: スキャム、詐欺、ラグプルの横行

NFTアートは、プロジェクトオーナーが買い手を装い、フロア価格を吊り上げることで簡単に自分たちのNFTをマーケットメイク(自分たちで売買して価格を釣り上げること)ができるため、ラグプルや出口詐欺の温床となります。
そして、一般ユーザーが、大口投資家がNFTアートを購入したため価値が高まったと予想し、NFTを購入するために殺到し、投機的商品が生まれるのです。
一般投資家が買い求めるので、プロジェクトのオーナーはNFTを安く売り、その過程でプロジェクトから優雅に退場します。

このような華やかさとは裏腹に、メディアは数億円もの価格で取引されたNFTだけを報道しています。ほとんどのNFTはそれ以下の価格で取引されているのが現状です。(Kinsella)

弱点3: 殆どのNFTゲームは成功できない

ゲーム用NFTはゲーム内で実際に役立つものであるため、リスクを好まない投資家はNFTゲーム投資を行うことが多い傾向にあります。
ゲーム用NFTの用途は、能力の強化から見た目の変更まで多岐にわたり、いずれもプレイヤーに高い勝率または独自的アイデンティティを与えるものです。

しかしながら、長期的に成功するゲームはほとんどないのが現状です。実際、デイビット・マリッチ氏の記事によると、10本のゲームのうち、成功するのは1本だけだそうです。その理由は、ほとんどのゲーマーが、すでに成功しているフランチャイズやビッグブランドのゲームを買いたがるからだそうです。 (Mullich)

現物資産裏付け型NFTの必要性

上記で紹介した現在のNFT市場における弱点をまとめると、実用本位の価格決定ができないこと、誇大広告的要素が強調されること、市場が大きく過当競争であることが主な弱点です。

ダイアモンドアルファは、世界初の現物資産裏付け型フラクショナルNFTプラットフォームとして、最初の2つの問題を解決することを目的としています。それでは、現物資産をNFTに裏付けさせることにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

既存、実績、歴史のあるマーケット

現物資産には、使用状況によって決まる現実世界での価値が存在します。現物資産の価値は、その用途から直接推定することができるため、価値の決定にやみくもな予想は必要ありません。

ラボグロウンダイヤモンドは、工業的用途を持ち合わせています。
メーカーは製品の製造を容易にするために購入し、この製品製造のプロセスが、ラボグロウンダイヤモンドに、製造補助商品としての価値を現実世界の価値を与えています。

同様に、ダイヤモンドには装飾品としての用途もあります。例えば、結婚指輪にラボグロウンダイヤモンドを使用する女性が増えているなど、価値を推定する指標は存在します。最後になりましたが、ラボグロウンダイヤモンドの市場は150年近い歴史があります。(『ラボグロウンダイヤモンドの歴史』)このため、投資家にとっては十分な価格歴があり、価格に安定性があることを意味します。

伝統的金融(Traditional Finance)への架け橋

仮想通貨コミュニティ全体が即座に取り組むべき課題の1つは、伝統的金融投資家との交流の欠如です。ビットコインの時価総額とトップテクノロジー企業の時価総額を比較すると、伝統的金融投資家との交流の必要性が読み取れます。

Coinmarketcapによる時価総額レベルの比較
出典: 『Bitcoin vs The Biggest Companies And Assets In The World by Market Cap』

2021年12月27日の上記チャートを見ると、仮想通貨という比較的若い資産であるにもかかわらず、ビットコインは時価総額で7位に位置しています。これは仮想通貨の時価総額にはまだ多くの成長の余地があることを示しています。
成長が見込める理由は、伝統的金融投資家の参入がいまだ少ないことにあります。伝統的金融投資家との架け橋を成功させるためには、ブロックチェーンや仮想通貨のプロジェクトに現実感や客観性を持たせることが重要です。NFTやトークンの価値が誇大広告や主観だけに基づいているようでは、彼らは満足しないのです。
ダイアモンドアルファは、伝統的金融投資家に、調査、評価、そしてより重要な成長軌道を理解するための現実世界の資産を提供し、架け橋となります。

おわりに

最近の仮想通貨プロジェクトのほとんどは、ストーリー性やウェブサイト、そして、NFTゲーム場合はデモプレイなど、開発予定の製品に限りなく近いものがベースになっています。
このため、仮想通貨プロジェクトのオーナーは、一般のトークン購入者から疑念を持たれることは少なく、プロジェクトに対する独自の評価を行うことができます。
このため、プロジェクトオーナーが新規参入者を利用して自分のトークンを現金化し、手っ取り早く儲けようとするパンプ・アンド・ダンプ的な価格変動も多く見受けられるようになりました。
そのため多くの人は、資金調達に関する明確な指標を持ち、その資金調達の理由が曖昧な「マーケティング」以上のプロジェクトを必要としていると私達は考えています。

ダイアモンドアルファでは、調達した資金はダイヤモンドを育てるための機械の購入やエンジニア、科学者の雇用に充てられるため、予算編成に透明性があります。

NFTとその派生商品が非常に興味深いことは間違いありませんが、このNote執筆時点の市場の状況は常に流動的であり、常に変化し続ける進化の最中です。
プロジェクトオーナーの情報に乏しい投資家は依然として不利な立場に置かれています。
ダイアモンドアルファは、DeFi(分散化金融)メカニズムによって現物資産をNFTに結びつけることで、この状況を変えようとしています


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?