続・推しメンの卒業。

私の推しはあと数時間でグループの卒業を迎える。
これは私の個人的な話ではあるけれど、今月は師走らしく、本当にあっという間だった。年々あっという間に感じるのは歳のせいなのか、仕事のせいなのか。そんな訳で推しの卒業をほとんど実感することなく、卒業当日を迎えてしまった。


14日15日は卒業コンサートだった。その場にいる権利を得られなかった私は大人しく自宅で配信を観た。
1日目、私のようなチケットを取れなかったファンに対して本当に悲しそうな顔で話す彼女を観て涙が止まらなかった。その場にいられなかった悔しさはなくならないけれど、救われた瞬間だったかもしれない。
他にもたくさん救われた。救われて、成仏した。

後輩たちに混じって期別楽曲を披露する生田さん、大園さんが卒業した三番目の風でセンターに立ってくれた生田さん、まさか卒コンで披露してくれると思ってなかった遥かなるブータン、歌うま選抜の雲になればいい、唯一出演しなかったアンダー曲の選曲とセンターの選抜、真っ白な衣装で羽根の記憶、最後のTight Hugをフルで披露、あなたのために弾きたいで始まる2日目、あしゅみなに挟まれた生田さんの「僕にまかせろ」、一期生年下メンバーの偶然を言い訳にして、みなみちゃんと2人のここじゃないどこか、生田さんソロのやさしさとは、締めのダンケシェーン………書き切れないくらい、全部が救いだった。

卒コンでどんなドレスを着るんだろうな〜卒業したお姉さまたちみたいにお姫様みたいなのかななんて思っていたけれど、ピアノを弾く彼女は真っ白で比較的シンプルなドレスを着て、けれどそれがとても綺麗で儚げで、眩しかった。

卒業コンサートで誰よりも挑戦する彼女は、私が出会った時の、フィンランド民謡に挑戦していた頃と変わらず、やっぱりかっこよかった。寂しさが溢れそうで聴けず、卒業コンサートで初めて聴いた歳月の轍はやっぱり寂しさが溢れた。


私はあの2日間で成仏した。オタクとしての私の感情が、成仏した。

観たかったものを全部観た。これ私が考えたライブか?と思うくらいに、私がオタクであるうちに観たかったパフォーマンスを観てしまった。

きっと私は、この先これ以上のライブを観ることは出来ないだろう。

私は恐らく彼女の卒業とともに乃木坂46のオタクも卒業するのだろうと、自分の中で察してしまった。


これだけ重たい感情を持ちながらも、彼女の卒業への実感は卒コン後も湧かないまま過ごしていた。今も正直、よくわからない。乃木坂工事中で少し実感したけれど、わかりきれなくて、きっとそのまま私は来年を迎える。

音楽番組や乃木坂工事中にいないこともよくあったからなあ、いつ推しメンの卒業を“理解”して、受け入れてしまうのだろう。


生田絵梨花さん、卒業おめでとうございます。
なんて言いながら、この期に及んでまだ卒業を受け入れられてはいない私をゆるしてほしい。
けれど、ひとまず、10年間本当にお疲れ様でした。
アイドルになってくれてありがとう。
乃木坂46になってくれてありがとう。
あなたに出会えて本当によかったです。

乃木坂46の生田絵梨花さんを応援できて、幸せでした。

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