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2月27日 自らの事業を知る

#ドラッカー #365の金言 #2月27日 #重要なことは自らの事業は何かを知ることである  

このNoteは、「ドラッカー365の金言」に記された1日1テーマに対して、自分の感想や想い、そして、私自身の実践について書いたNOTEです。本文そのものを全て引用することはありませんので、ドラッカー博士の論文をお読みになりたい方はぜひ本書をご購入されることをお勧めします。

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“汝の時間を知れ“ ドラッカー

上記は本書の扉の次のページに記されていたメッセージです。これは「時間は無限ではないから集中せよ」という意味かも知れません。ドラッカーの65年以上にわたる著作集を読み続けるほどの時間がない方のために、本書がある、という意味かも知れませんね。

編者のマチャレロ教授は

“最後にACTION POINTとして取るべき行動を示唆した。ここでお願いしたいことは、読者ご自身が「すでに起こった未来」を探すことである。新たなトレンドを見出したならば、ドラッカー学校の伝統に従い、自ら行動していただきたい。“
と記して、本書を実践する書、として欲しいと述べています。

著作権等の関係から、日々のドラッカー論文(つまり、本書の本文)を全文引用することはしませんので、ご関心の方はぜひお手元にお持ちになることをお勧めします。

今日のテーマ: #自らの事業を知る

今日のACTION POINT: #今週は毎日一人の顧客から話を聞いてください #あなたの組織をどう見ているか・何を求めているかを聞いてください #そして事業の目的を定義し直してください

自らの事業を知る、というと難しい表現だが、英文では今日のテーマは

“Defining Business Purpose and Mission“(事業目的とミッションの定義)

サブタイトルが “What is our business?“  要は、「私たちの仕事(商売)はなんですか?」ってこと。

「私たちの仕事はなんですか?」って、企業の目的と使命です。それがわからないから、うまくいかない。

「あなたの仕事(商売・事業)はなんですか?」

「経営コンサルタントです」

・・・それ職業名だから、それ説明したことになんないよってドラッカー博士。

事業は、社名や定款や設立趣意書によって定義されるのではない。顧客が満足させる欲求によって定義される。顧客を満足させることが、企業の使命であり目的である。したがって、我々の事業は何かとの問いは、外部すなわち顧客と市場の観点から見て、はじめて答えることができる。

と説く。

「マネジメント」(野田一夫 監訳版 上巻・122頁)では、AT&T(米国の電信電話会社)の例が出されている。

この種の答え(「われわれの事業は何か」への答え)を最も早く出し、最も成功したものに、セオドア・N・ヴェイル(1845−1920年)が約70年前にAT&Tー別名「ベル・システム」として知られているーのために出したものがある。それは、「われわれの事業はサービス」という答であった。


ドラッカーは、

企業の目的と使命を定義できないのが、挫折と失敗の大きな原因。ATTとかシアーズ社といった著名な企業の場合、その成功は常に、「われわれの事業は何か」と、はっきりと、慎重に提起した上で、思慮深く徹底的に答えを出してきたのが大きな原因になっている。(「マネジメント」(上・124頁)より

と、まれにしか「われわれの事業は何か」と企業の目的と使命を十分に検討が行われないことが問題という。

「われわれの事業は何か」「サービスです」(AT&Tさん)

だから〜「飲食業です」「経営コンサルタントです」「ホテルオーナーです」じゃない。

重要なことは、自分の事業(商売)は、お客さんの観点から見て、どう見えるか。顧客によって事業内容は定義される。

「己を知る」こと=顧客視点、ということは、顧客にきき、フィードバックを得て学習していくしかない。

「私たちの事業は何ですか?」に対して、なんて答えますか?私?「マーケティング・コンサルティングです」と答えていたんだけど、それが正しいのだろうか?なんか違う気がしてきた。うん。違う。確信持って違うと言える。

「私たちの会社の目的は何か」ってこと。つまり、明確な目的と使命、存在意義が求められる。

アップルが始めたのは、コンピュータ・ビジネスではない。彼らの使命は、テクノロジーを通じて、世界を変えることだ。

スターバックスが始めたのは、単なる喫茶店ではない。彼らは「1人1杯、ご近所さんにも1杯〜その1杯で人間の精神を刺激し、育む」( to inspire and nurture the human spirit – one person, one cup, and one neighborhood at a time. )という使命の実現に取り掛かっている

使命を持つことで、自分のすること全てを、より高い次元の文脈に位置付け、事業に参加している全員を共通の目標へと向かわせることができる。

世の人々の目をどうやって自分たちに向けさせるか、目を向ける理由になるもの、それが使命。

例えば、過日、愛知県岡崎市の1軒の和食屋と豆腐職人の復活の話が、名古屋をベースにしたテレビ局6局のうち、5局もニュース番組で放映された。

なぜか。

それは、そこに放映すべき使命をテレビ局が感じてくれたからだ。確かな意義があったからだ。その使命を、意義を、マスコミの記者さんは、「これは放映しなくちゃいかんだろ!」と心を震わせてくれた。そして、マスコミさんを通じて、お客さんも感じて、確かに、しっかりと伝わっている。

だから、テレビ放映後、連日行列ができ10日以上完売が続いている。

豆腐づくりは楽じゃない。仕事はきつい。早朝5時からだ。きつい仕事だから何かがないと続かない。あゆみを止めさせないその「何か」こそが使命だ。理由は金稼ぎじゃない。

では、マスコミ記者さんたちの心に響いた理念は何か。

そこですね。それを、ズバリ一言で表現できることです。そこが「われわれの事業は何か」の答えになります。

さて、翻って、私たちの会社の使命をあらためて考えてみたい。「日本中をいい会社ばかりにする」という使命の実現であるが、どうも心躍らない。盛り上がらない。何なんだろう?悩むから迷走してるんだな。。。うぬぬ。

自らの事業は何かを知ることほど、簡単で分かりきったことはないかに思われる。鉄鋼会社は鉄をつくり、鉄道会社は貨物と乗客を運び、損害保険会社は火災のリスクを引き受け、銀行は金を貸す。しかし実際には、われわれの事業は何かとの問いは、ほとんど常に応えることの難しい問いである。正解は決して明らかではない。

「われわれの事業は何か」とは「己を知る」こと。他者とのコミュニケーションなしには己を知ることはできない。そこで、顧客に聞け。対話せよ。フィードバックを得て、学ぶのだ。

ちなみに今日のACTION  POINTは、

今日のACTION POINT: #今週は毎日一人の顧客から話を聞いてください #あなたの組織をどう見ているか・何を求めているかを聞いてください #そして事業の目的を定義し直してください

顧客から話を聞いて「己を知る」。さすれば、「己を知り、敵を知れば百戦危うからず」(孫子)です。

今日も喜んで!やっていきましょう。

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