2月21日 中央指令型経済の失敗
#ドラッカー #365の金言 #2月21日 #中央指令型経済の失敗 #中央の計画によって経済を動かす社会は全て滅びる #あなたは人のマネジメントができていますか #彼らに学習の機会と責任を与え加えて失敗の余地を与えてください
技術の発展はマネジメントの領域を拡大する。今日では、一般社員とされている人たちの多くがマネジメントの仕事を行わなければならない。
ですね。
もはやトップエクゼクティブだけがマネジメントの時代ではありません。現場が外部とのコミュニケーションを通じて、改善点を学び、マネジメント層へフィードバック、己のあり方を変えて、進化する。そのサイクルを繰り返しながら成長する。
新技術は最大限の分権化を要求する。中央の計画によって経済を運営すべく、自立した企業の自由なマネジメントを避ける社会は全て滅びる。責任と決定の権限をトップに集中する企業も同じ運命を辿る。
凄いことをさらっとおっしゃる。
「中央の計画によって経済を動かす社会は全て滅びる」とは名著「マネジメント」がファシズム・全体主義との戦いのために書かれたことを思い起こせば、全体主義への批判でしょう。そして、トップダウンの独裁者が全ての物事を決める企業や団体、医療機関などへの批判でしょう。
さて、日本の組織は、昔から困難を「現場力」で解決してきました。しかし、それは、現場が判断し、即断即決して動いてきたポジティブなストーリー(例えば、「創発的戦略(Emergency Strategy エマージェンシー・ストラテジー)の最高の事例だ」、とミンツバーグ博士が引用する、米国ホンダのスーパーカブ販売の逸話 )ばかりが強調されますが、
実際のところは、本部の戦略ミスを現場で辻褄合わせしただけ、ということと思います。それがうまくいっている時は、部署を超えて、職責を超えて、スタッフ一丸となって問題解決に取り組むのです。
しかし、専門性が高くなっている現在の仕事では、お手上げです。結局のところ、「戦略の失敗は戦術では取り戻すことができない」のです。
これを象徴するのが、日本の組織は「現場は優秀、幹部は無能」。
戦前から「下士官は一流だったが、将校がダメ」「現場が手に負えなくなっても、おにぎり1つ本部からは送れない」でした。
最前線の現場が頑張って物事を改善してしまう日本の組織の長所は、そのままマネジメント層の弱点のまま残っています。
「現場力」という日本企業の強みは、製造業が中心の時代が終了し、IT・金融・ヘルスケアという瞬時に投資決断が求められる事業がメインになると、決断できるマネジメント力の時代となり、決断を先延ばしする日本企業は衰えました。
優秀なチームと強力な「企業文化」がなければ、意欲と情熱を持った質の高い人財を抱えることはできない。そのため「高水準の製品・サービス」が生み出せず、そのため、高い価格を正当化できなくなる。そして、金がなくちゃ理想のチームは作れない。持続可能で正当な「粗利益」を保つことができなければ、会社を長期的に成長させることなどできない。設備や人財に投資もできなくなる。そうなれば、あなたの夢も一瞬で崩れてしまう。
さあ、今日もやっていきましょう。