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4月25日 Sloan on Social Responsibility スローン流社会的責任論

おはようございます。今朝も #ドラッカー #365の金言  からスタートしましょう。
本日 #4月25日  
テーマは #Sloan_on_Social_Responsibility
#スローン流社会的責任論

そして、金言は、、、

#責任なき権限に正統性はなく権限なき責任にも正当性はない


 GMのスローンにとっては、社会的責任なるものはプロ的でないだけでなく、無責任であって権力の濫用ともいうべきものだった。
 私が出席していたある社外の会議にいて、ある会社のCEOが「われわれには高等教育に責任がある」と発言したのに対し、「それではわれわれはどのような権限をもっているのか」と問いかけ、「権限はない」との答えを得るや、「それなら責任について話すのはやめようではないか。権限と責任は対である。権限をもちたくない、またもつべきでないというのであれば、責任についても言ってはならないと思う。逆に責任をもちたくない、またもつべきでないというのであれば、権限について言ってはならないと思う」といった。
 スローンはこの考えをマネジメントの原則としていた。もちろんこれは政治理論と政治史が最初に教えることである。責任なき権限に正統性はなく、権限なき責任にも正統性はない。いずれも専制の原因となる。
 スローンはプロのマネジメントとして権限を求めたが、プロとしての責任も負っていた。彼は、その権限をプロとしてのマネジメントの領域に限定し、他の領域では責任をもつことを拒否していた。

『傍観者の時代』1979年版 451~452ページ

ACTION POINT
#あなたの責任は権限に一致していますか
#一致していないのであれば 、一致させるための提案をしてください。


ドラッカーの経営コンサルタントとしての名声を高めたのは、GMでのコンサルティング。その提言は、残念ながら、名経営者と言われるアルフレッド・スローン氏には無視されてしまいます。ドラッカーは、スローン氏の経営手腕を高く評価していますが、流石に無視されたことに対しては、悔しかったらしく、度々著書の中で触れています。そして『会社という概念』という書籍にまとめて発表したところ、ベストセラーに。ドラッカー自身の名声を高めることとなりました。そんなところも、ドラッカーの人間味が見えていいですね。

実際、有能だったスローン氏。現在の自動車産業にも活用される会計手法やマーケティング手法を開発し、フォードから業界1位の座を奪取し、以後、GM社が業界No1の地位を守り続けてきました。

ただ、その厳しい経営姿勢に対して、

スローンの名を取った"Sloaning" が「うんざりする」という意味の形容動詞として批判的に用いられる事さえあった。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3

さて、ここで表されているように、スローン氏は、「権限無くして責任無し」「責任無いのだから、口にすべきでない」というマネジメントの原則に従っていたわけです。

 スローンのこうした考え方は、マネジメントの原則に基づくものであった。しかしそれは、政治理論および政治史にとっても、もちろん重要な教訓である。責任なき権限は違法であり、権限なき責任もまた法に適っていない。いずれも暴政となる。スローンは、専門経営者となるため多大な権限を求めたが、同時にその責任も十分とる用意があった。ただし、そのために、彼は、権限と言っても、あくまでもプロフェッショナルな能力の分野に限定しようとし、そのかわり、他の領域では責任をとることも、主張することも拒否した。彼が私の本を受け入れなかったのは、こうした理由によるものである。

同書、452ページ

世の中には、残念ながら、
権限ないのに、責任を問うてきたり、
責任ないのに、クビ突っ込んで非難してきたりするアホウがおりまする。

「他を非難することは、いささかも自己を正当化することにならない」ってことを思い出して欲しいなぁ。

今日を変えていこう。愛を込めて。

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