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3月18日 利益の倫理性

おはようございます、今朝もドラッカー365。参りましょう。

#ドラッカー #365の金言 #3月18日 #利益の倫理性   #問題は利益は十分かである

このNoteは、「ドラッカー365の金言」に記された1日1テーマに対して、自分の感想や想い、そして、私自身の実践について書いたNOTEです。本文そのものを全て引用することはありませんので、ドラッカー博士の論文をお読みになりたい方はぜひ本書をご購入されることをお勧めします。

https://amzn.to/3qUQZtj

“汝の時間を知れ“ ドラッカー


上記は本書の扉の次のページに記されていたメッセージです。これは「時間は無限ではないから集中せよ」という意味かも知れません。ドラッカーの65年以上にわたる著作集を読み続けるほどの時間がない方のために、本書がある、という意味かも知れませんね。

編者のマチャレロ教授は

“最後にACTION POINTとして取るべき行動を示唆した。ここでお願いしたいことは、読者ご自身が「すでに起こった未来」を探すことである。新たなトレンドを見出したならば、ドラッカー学校の伝統に従い、自ら行動していただきたい。“

と記して、本書を実践する書、として欲しいと述べています。

著作権等の関係から、日々のドラッカー論文(つまり、本書の本文)を全文引用することはしませんので、ご関心の方はぜひお手元にお持ちになることをお勧めします。


今日のテーマ:利益の倫理性
今日のアクションポイント: #資金のコストを賄いイノベーションを行うための十分な利益をあげていますか#もしあげていないならばどのような手を打つべきでしょうか

「問題は経営のコストを賄えるだけの利益は十分にあるか」ということだとドラッカー博士。利益=悪、という仏教やマルクス主義の呪縛から抜け出すことができない多くの日本人(特に、教育者たち?)にとって、利益への考え方を、今一度考え直す提言と思います。

食品スーパーマーケットで見かける、あまりに低価格すぎる野菜や豆腐などを見ると、これで農家さんや食品加工業の方々は、やっていけるのか、心配になる程です。

日本は人件費が高くグローバル競争に負けている、という言説がまかり通っていますが、すでに「失われた30年」間のデフレ政策によって、アジア諸国よりも安くて美味しい食事が提供され、「日本は安い国」というイメージが定着していると聞き、日本のブランドイメージが毀損されていることに心を痛めています。

安くすれば、インバウンド客が来る、増えるから、という政策的な誘導もあったと思うのですが、それによって、未来への希望を失う若者たちが多数出たことによって、自殺者は年間2万人以上。しかも若年者の死因トップが自殺、というわが国の状況は看過していていいのかな?


アニメーターの低所得が話題になりましたが、

いいかげん、行政の怠慢による「やりがい搾取」社会から脱却すべきでしょう。海外では高給で遇してくれる職業の人たちが、日本の田舎では低所得となっている現状を放置していては、国を捨てる若者が増えるでしょう。

仙台には、技術を研鑽し、2019年日本一の賞を受賞した優れた豆腐職人がいました。ところが、2020年12月、彼は離日し、現在は欧州で豆腐職人として活躍しています。欧州ではヘルスケア・ブームもあり、コロナ禍でも豆腐は大いに人気と言います。日本では100円程度でしか売れない豆腐が欧州では最低でも2ユーロ、3ユーロ(260〜390円)。パパママ店であっても、月商200万円になるため、十分に暮らしていけると言います。一方、国内の豆腐店の多くは低単価に長年泣かされ、どのお店も経営に苦しんでいます。

腕の良い職人であっても、たとえ機械化を進め、生産性を高めても、過剰供給となれば、価格は下がるばかりで、業界は淘汰されるだけです。

豆腐業界の衰退ぶりを見ればわかるでしょう。「聖域なき競争によって誰もが豊かになれる」は嘘であること。

そして、「過当競争による利益なき資本主義」は、既存の企業の維持も、雇用を維持できず、新たな雇用を創出することができないため、資本主義は奪い合うシステムとなり、倫理的なシステムでなくなり、衰退させてしまうということを。


利益が雇用を維持し、新たな雇用を創出する唯一の方法ならば、資本主義は倫理的なシステムとなる。If profit is, however, a genuine cost, and especially if profit is the only way to maintain jobs and to create new ones, then capitalism becomes again a moral system.(「すでに起こった未来」)

2021大河ドラマで渋沢栄一氏「論語と算盤」が話題ですが、

いい加減「利益=悪」とか「足るを知る」などといった認識から脱却して、

「利益が企業の雇用を維持し、雇用を創出するのだから、利益を稼ぐことは悪ではなく、利益は資本主義を倫理的なシステムにする。正しい利益が必要なのだ」という認識に改めてもらいたいと思います。

いい製品、いいサービスを提供すれば、報われるからこそ、幸せになり、もっとより良く進んでいく、そんな社会になればと感じています。

今日もやっていきましょう。

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