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3月30日 Nature of Complex System 短期経済政策の無効

おはようございます。今朝も #ドラッカー #365の金言  よりスタートしていきましょう。

本日 #3月30日  のテーマは

#Nature_of_Complex_System  

#短期経済政策の無効

本日の金言はこちら。

#短期の現象にシステムはない

#あるのは混沌である

 現代数学において急速に発展しつつある分野が、複雑系に科学である。それは、複雑なシステムは予測不能であることを厳密な数学的理論によって証明した。複雑なシステムは、統計的に有意でない要素によって支配される。これをバタフライ効果と呼ぶ。奇抜ではあるが数学的に厳密に証明され、さらに実験的にも証明された理論によれば、アマゾンの熱帯雨林の蝶は、その羽ばたきによって数週間後、あるいは数ヵ月後のシカゴの天候を変えることができるし、事実変えることがある。
 複雑なシステムにおいても、長期的な気候は安定的であり予測可能である。しかし、短期的な天候は不安定であり予測不能である。複雑なシステムにおいては、短期的には何ごとも外生変数として除外することができない。短期的な現象にはシステムはない。あるのは混沌である。
 今日の経済学と経済政策が対象としているものが短期的な現象である。不況であり物価である。今日の経済学と経済政策は、金利、歳出、税率などの変化すなわち短期的な政策が、システムすなわち長期的な経済力を規定するとしている。だが複雑なシステムにおいては、すでに現代数学が証明しているように、そのようなことは起こらない。(『新しい現実』)

ACTION POINT 

#あなたの組織に影響を与えるであろう長期のトレンドを明らかにしてください

今日のテキストは1989年発刊された『新しい現実』 11章 岐路に立つ経済学>経済学と複雑性の数学(239〜240ページ)より。

短期的利益を極大化すれば、長期的に富を生み出すことができる、と言う考え方には説得力はない、とドラッカー。

富を生み出すための長期的な能力というものは、消費者の短期的利益を極大化することによって自動的に手にすることができるとする経済学の仮定は、今日のような急激な変化とイノベーションの時代においては、知的な説得力をほとんど持たない。今後は益々、消費者に対する短期的な関心と、生産性や競争力に対する長期的な関心とを均衡させることが必要となってくる。双方を最適化する政策こそ、理想である。しかし得られる最善の政策は、せいぜい双方が互いを制約し合いつつ、均衡するようにさせることであろう。(245ページ)

しかし、多くの人たちは、短期的利益の最大化に走っている。人生100年とか120年とか言われる時代を迎える中、長期的視野にたった財産設計だったり、組織経営が必要となる。

そのための戦略が必要。

しかし、一方で、「40歳定年」「35歳定年」なんて時代である。何度も職場を変え、能力を鍛え直し、転身を図ることが長期に働くためには当たり前になるんでしょうね。今日を変えていこう。愛を込めて。

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