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6月12日 マネジメント教育

 おはようございます。昨日の続きです。

#ドラッカー #365の金言 #6月12日  #マネジメント教育  #経験のまったくない人へのマネジメント教育は徒労に思われる

このNoteは、「ドラッカー365の金言」に記された1日1テーマに対して、自分の感想や想い、そして、私自身の実践について書いたNOTEです。本文そのものを全て引用することはありませんので、ドラッカー博士の論文をお読みになりたい方はぜひ本書をご購入されることをお勧めします。

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“汝の時間を知れ“ ドラッカー


上記は本書の扉の次のページに記されていたメッセージです。これは「時間は無限ではないから集中せよ」という意味かも知れません。ドラッカーの65年以上にわたる著作集を読み続けるほどの時間がない方のために、本書がある、という意味かも知れませんね。

編者のマチャレロ教授は

“最後にACTION POINTとして取るべき行動を示唆した。ここでお願いしたいことは、読者ご自身が「すでに起こった未来」を探すことである。新たなトレンドを見出したならば、ドラッカー学校の伝統に従い、自ら行動していただきたい。“


と記して、本書を実践する書、として欲しいと述べています。

著作権等の関係から、日々のドラッカー論文(つまり、本書の本文)を全文引用することはしませんので、ご関心の方はぜひお手元にお持ちになることをお勧めします。

今日のテーマ:マネジメント教育

ACTION POINT :
#マネジメント・セミナーで学んだことを実際の仕事で使ってください

勉強すればするほど馬鹿になる、ということがあります。

慶大商学部の菊澤研宗教授が「ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー」のなかで評論家・小林秀雄の講演録を元に、経済合理的マネジメントだけでは失敗する。ドラッカーが言及してきた人間主義的マネジメントを補完的に行なうことによって感動を生み出す経営ができる、と記しています。

1000年前の平安時代。唐や宋といった大陸から多くの科学的知識が日本に流入してきた。そういった状況で、文章博士大江匡衡の妻であった赤染衛門という女流歌人がいる。学識ある夫が、彼女との会話で、乳母として奉公に上がった女性の乳(知とかけている)が貧相なのを見て大丈夫だろうかという話をした。これに対して、妻である赤染衛門が、「大和心」さえあれば、そんなことはたした問題でない、という歌を歌っている。
「乳母せんとて、まうで来りける女の、乳の細く侍りければ、詠み侍りける」と詞書があり、次に夫である博士の歌、「果なくも 思ひけるかな 乳もなくて 博士の家の 乳母せむとは」。ここで「乳もなくて」の「乳」を「知」にかけている。これに対して、妻赤染衛門のかへし、「さもあらばあれ 大和心し 賢くば 細乳に附けて あらすばかりぞ」。(赤染衛門の歌(「後拾遺和歌集」)(「小林秀雄全集」第十四巻25 新潮社 2002 p258~276)
 小林秀雄よると、これが日本の歴史上で「大和心」という言葉が登場した最初である。当時、男性を中心に学問が展開されており、それゆえ男たちは中国から入ってくる科学的知識に溺れていた。ところが、日本の女性は科学的知識以上に重要な知をしっかりとわかっていた。そして、それを女性である赤染衛門が「大和心」なる言葉で表わした。これが、小林秀雄の解釈である。「大和心」は「漢(から)心」の対語だという。 では、この「大和心」とはいったい何か。それは、誠実さや真摯さに関わることであり、「もののあわれ」を理解できる心でもある。このように解釈すると、カントやドラッカーの話と結びついてくる。(「ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー」菊澤研宗 183頁より)
知識と反対のものを大和心と言うのです。だからこういう大和心とか、大和魂という言葉がおそらく女が発明したんであろうと思うのはですね。その頃、知識、学問というのは、みんな男がしてたでしょう。しかも、それはみんな漢文だったでしょ。大和の言葉ではないんだね。漢文ばかりやってると、どうして人間はこうもバカになるか、と宣長は考えたのです。だから、こういう歌でもそうでしょ。こんな歌を詠むような亭主が、これがその頃の1番の博士です。文章博士です。大江匡衡というと大江家では代表的な博士です。こういう博士がだね、こういう馬鹿な歌を詠んでるんです。そうすると、その女房が『なんとうちの亭主は馬鹿だろう』と、こう思ったのです。けれど、この馬鹿になる元は学問にあったのです。今とおんなじじゃないか。今なんか、学問をしている奴が一番馬鹿だろう。そう思わない?君。それは、学問が人間を馬鹿にするんです。つまり、人間の生きた知恵をだね、学問が奪うんです。本当なら、学問てもんはね、人間の知恵を君、生かさなきゃならんもんでしょうが。それを、今、逆に働いていることを諸君は良く感じないか?今の学校なんか見てみ。感じるだろう。あれは何が元だ。何が元かというと学問なんです。それは、みんな利口になったから、ああなったんです」(「小林秀雄講演 第一巻 文学の雑観」新潮社CD 2004年より)

ちなみに、大江匡衡と妻の赤染衛門の夫婦は「匡衡衛門」と呼ばれ、おしどり夫婦で有名だったそうです。

「あんな貧相な女に博士様であるわが家の乳母の勤めができるのか、クビにしよう」という夫に対して、「何言ってんの、大和心があれば大丈夫。あんた学者なのにわかってないわねぇ。ほんと学者馬鹿ねえ」と返す奥様。

まあ、因果関係のない外食や旅行を悪者にして、自粛までさせておいて、さらに8月までに200万人がああああ!!なんていう最近の「専門家会議」なんて、赤染衛門さんからみたら、「何にもわかってないわね」と一笑されるでしょう。

学問もほどほどに。

今日もやっていきましょう。

追伸

「どうすれば、今の状況をもっと良くできるか」

長引くコロナ禍によって、自身や企業パフォーマンスが不調に陥ってしまった場合、孤独に改善への道筋を見つける作業は容易いことではありません。

これこそ、経営者のあなたが直面している現実的な課題であり、それが解決する日まで、毎日頭から離れることはない問題ではありませんか。

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