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もっとも堅実なはずの行為が結果として最も投機的な行為となりうる。 5月11日 Managing Foreign Currency Exposure 為替リスクへの対策

#5月11日  6時です。今日は #己巳の日
おはようございます。
今日も #ドラッカー #365の金言 からスタートしましょう。

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#為替リスクへの対策  です。
#Managing_Foreign_Currency_Exposure
「もっとも堅実なはずの行為が結果として最も投機的な行為となりうる。」とドラッカー。

この言葉は、為替リスクを対策するために実施された堅実な取り組みが、実際には投機的な行為となってしまう可能性があることを示唆しています。このような現象が起きる事例として、以下のようなものがあります。

1、例えば、日本の自動車メーカーは、アメリカ市場での販売に対する為替リスクを軽減するため、アメリカでの生産拠点を増やしたり、アメリカドル建ての借り入れを行ったりすることがあります。これらの取り組みは、為替リスクを軽減するために堅実なものと考えられますが、アメリカ市場において自動車需要が落ち込んだ場合、自動車メーカーの生産拠点が余剰となり、借り入れによる債務が残ることになります。そのため、逆に為替リスクを増大させる結果となる可能性があります。

2、また、為替ヘッジ取引においても同様の現象が起こることがあります。例えば、ある企業が外貨建ての資産を保有している場合、為替リスクに対してヘッジ取引を行うことが考えられます。しかし、その企業がヘッジ取引により得た利益が、実際の資産価値を超えてしまった場合、その企業は元本割れのリスクを負うことになります。

3、例えば、ある企業が為替リスクに対して、現金を外貨建てで保有することを避けるために、外貨建ての現金を短期間で外貨建ての債券に投資することがあります。これは、債券の利回りが現金に比べて高いため、資産の運用効率を高めるための堅実な手段と考えられます。しかし、その債券の金利が急激に変動した場合、債券価格にも影響が出るため、元本割れのリスクを負うことになります。また、債券の発行国の経済状況や政治情勢によっても、債券価格が変動することがあります。

4、ある企業が為替ヘッジとして、将来の外貨建てのキャッシュフローを確定するために、外貨建てのフォワード取引を行うことがあります。しかし、そのフォワードレートが実際の為替相場よりも不利な場合、元本割れのリスクを負うことになります。

以上のように、為替リスクを軽減するために取り組まれた堅実な取り組みが、実際には投機的な行為となってしまう可能性があることを念頭に置きながら、リスクに対して適切に対応する必要があります。

そもそもの話ですが、多くの人たちが誤解しているように感じることがあります。それは、「為替」に限らず、感染症や地震、戦争など、どのような厄災であれ、その発生リスクをゼロにすることはできません。

特に、日本の大企業や官僚組織は、「ゼロリスク」を求め過ぎるあまりに、「行動しない」または「先送りする」という行動をとっているように感じられます。

 日本の企業や官僚組織が保守的であることは事実です。その理由として、長期的な視野に立ち、安定的な成長を維持することを重視し、積極的な投資やリスクを避ける傾向があるためと考えられます。しかし、このような姿勢が為替リスクに対して最適な対策を取ることを妨げることがあります。

 例えば、日本の企業は海外展開を行うことが多く、海外売上高によって為替リスクを抱えることになります。しかし、企業が保守的な姿勢を貫き、為替リスク対策を怠った場合、円高の影響を受けて海外売上高が減少し、業績の悪化を招く可能性があります。また、円安の影響を受けても、為替リスク対策を怠っている企業は、海外展開において競争力を失い、市場シェアの低下につながることがあります。

 官僚組織においても同様で、為替リスクに対して適切な対策を講じることが、公共事業や国際交流など、国や地方自治体の重要な政策を実施する上で必要不可欠です。そのため、積極的に為替リスク対策を行い、リスクマネジメント能力を高めることが重要です。

 以上のように、保守的な姿勢が、為替リスクに対する適切な対策を怠ることに繋がることがあります。企業や官僚組織は、リスクとリターンのバランスを考えつつ、積極的に為替リスク対策を講じることが求められます。

特に、最近の為替リスクは、ますます難しいものとなりつつあるように思います。

最近の為替リスクに関する事例

1、新型コロナウイルスの影響による為替リスク
 新型コロナウイルスの世界的な流行により、各国の経済状況が悪化し、為替相場にも大きな影響が出ました。特に、新興国の通貨は大きく下落し、多くの企業が為替リスクに直面しました。例えば、日本の自動車メーカーは、新興国市場での販売が多いため、新型コロナウイルスの影響による為替リスクに対して、多角化やヘッジ取引などの対策を取りました。

2、米中貿易戦争による為替リスク
 米中貿易戦争により、アメリカドルと中国人民元の相場が大きく変動しました。このような為替相場の変動により、多くの企業が為替リスクに直面しました。例えば、アメリカの製造業者は、中国からの輸入品に対する関税が上がることにより、コストが増加し、為替リスクに対して多角化や現地調達などの対策を取りました。
3、ブレグジットによる為替リスク
 イギリスのEU離脱(ブレグジット)により、ポンドとユーロの相場が大きく変動しました。このような為替相場の変動により、多くの企業が為替リスクに直面しました。例えば、日本の自動車メーカーは、イギリス市場での販売が多いため、ブレグジットによる為替リスクに対して、多角化やヘッジ取引などの対策を取りました。
 以上のように、為替リスクには様々な要因が関与し、企業はその状況に応じて適切な対策を取る必要があります。

ChatGPT

為替リスク対策をはじめ、どのようなリスク対策であれ、リスクをゼロにすることはできません。損もすれば、得もする。それが生きた経済でしょうし、人生とはそういうものです。

リスクとリターンのバランスを考えつつ、積極的に為替リスク対策を講じることが求められます。

#為替リスク管理部署の設置 して、シュミレーションを実施し、#ヘッジ取引 、#多角化、 #現地調達などでリスクの最小化を図っている企業も少なくありません 。企業は、自社の事業特性や為替リスクの程度に応じて、適切な対策を取ることが必要でしょうし、その対策が、逆にリスクの最大化となる場合もある、ということまで考えなくてはならない時代です。重要でかつ難しい問題ですね。

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やっていきましょう。

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