書けなかった自分のための、“書ける”Obsidian
こんにちは、炭素です。
今回は去年の暮れから書く書く詐欺をしていた記事です。グダグダ乱文です。あらかじめご了承ください。
Obsidianというメモアプリを使い続けてやっと見つけた、自分なりの使い方のお話です。
技術的な解説はほぼありません。
Obsidianとは
Markdown形式でメモが書けるソフトウェア。PCや各モバイルデバイスで利用可能。基本無料、オプションの一部はサブスク。
“第二の脳”がコンセプトで、書き留めたメモファイル同士をリンクしたり、検索したりすることができます。そして多彩すぎるカスタマイズ性が強みです。
……という感じの解説は、既にたくさんの先駆者が記事や書籍に書かれているはずなので、詳しくは割愛します。
この記事をお読みの中で知らなかった方、気になった方はぜひ使ってみてください。なおこの記事は既に使ったことのある方向けです。
さて、このたいへん便利なツールであるObsidianですが、わたしは約2年半ほど使っております。
PCに始まり、今ではAndroidスマホとiPadでも。全てデータを同期しています(同期は有料サブスク)。
プラグインを入れたりCSSをカスタマイズしたり、それなりに時間もお金もかけて自分好みの環境を作った……つもりでした。
空白の2年半
結論から言うと、2年半を経ても大したものは残せていませんでした。
原因は単純で、メモをとることに対する低すぎる意識……というか、継続する能力の無さだと思います。三日坊主も真っ青です。
デイリーノートは毎日作られているのに、大した中身もなくただファイル数を増やすだけ。
タグもずらっと並んでいる割には、実際に振り返ってるものはほんのわずか。使用回数1桁の、無駄にネストされたタグたちがリストを圧迫しています。
試行錯誤を重ねたメモたちは迷走を極め、メモ同士の繋がりも希薄。あとから読んでもよくわからない。
ノートを作るだけ作って、それっぽい枠組みはあるけど肝心の中身を書く前に力尽きて放置……なんてものもありました。ひどい。
そういえば自分、日記帳とかそのための文房具を買い揃えるのは好きだけど、小学生の頃は夏休みの日記すら最終日に思い出を半分でっち上げながら書いてたわ。
そりゃ日記も手帳も続くわけないですね。
書く習慣が身につかないまま、だらっと大人になってしまった結果がこれです。
よいこのみんなは宿題ちゃんとやろう。
無理やり例えるなら、サイズも形式も違う書類の数々をそのまま考え無しに詰め込みまくって、見た目だけパンパンになったキャビネットのような感じでしょうか。
しかもそのうちの半分くらいは白紙と言っていいレベルで中身がありません。絶望的。
なんとかしなければ、と一念発起したのが去年の10月半ば頃。ちょうどObsidian Syncの年額請求が来たあたり。
ドルたっけえ……と絶望して、これだけ払うならもっとObsidianを活用したい!となったのでした。
Sync以外にも同期の方法があることを知っていても、やっぱりObsidian自体は便利で大好きなツールですし、安心安全と快適さにはこれだけのお金を出す価値があると思えます。
サブスクをやめることは今回は考えませんでした。
前置きはここまで。
今のObsidianの使い方が自分に合っていないのは明白だったので、新しい使い方を模索するところからはじめました。
“書ける”Vaultへ
Vaultとは
Vault(保管庫)とは、Obsidianにおける一番大きなフォルダ単位です。この中にさらにフォルダを作ったり、メモファイルを置いたりしてObsidianに管理させます。
同じVault内にあるファイルは自由にリンクできるので、基本的には一つのVaultを大きくしていくのが“知識が広がる”感じがします。
無駄なメモが沢山溜まってしまった古いVaultは捨て置くことにしました。お引越しです。
もちろん大事なメモは新Vaultへ持っていきました。これが簡単なのもObsidianのいいところ。
新Vaultの方針を固める
旧Vaultは方針も固めず行き当ばったりで迷走しまくってしまったため、今回はきちんと最初から「Obsidianで実現したいこと」を考えていきます。
わたしがObsidianに求めるものは「メモ」「日記」「自分専用Wiki」です。
後先考えずにとりあえず書きつける、手帳のような感覚で使いたい。そして暇なときには振り返られるようにしたい。
それらの積み重ねが自分用のWikiとして機能したらいいなあと思っています。
メモは主にモバイルアプリから書き込みます。スマホとタブレットが手帳代わりです。
あとから読み返したり、整理整頓したりするときはパソコンを使うことも多いです。
書いていく内容は日常的なメモを中心に、読んだものの感想、買い物などのちょっとしたタスク、趣味の創作のネタやゲームの記録、それからプライベートで勉強したこと。
真面目なことはほとんど書きません。そもそもObsidianは、わたしにとってあくまでも趣味のメモ帳です。それすらまともに書けなかったのか
メモとり手段を考える
何はともあれ、とにかく“メモをとる”ハードルを下げまくらねばなりません。
このめんどくさがりなわたしが、些細なことでも気軽に“書く”ようにするには、書くことそのものがお手軽でなければ始まりません。
ならば自分にとって最も簡単な“書く”行為を、そっくりそのまま活用したい。
ここで思いついたのが、短文投稿型のSNSでした。つまり旧TwitterとかMastodonとかのことです。
自分が長年続けられている“書く”行為といったら、もうこれしかありません。合わせて10年くらいは続いているでしょうか。
原稿が1文字も進まない日でも、他愛もない日常をつぶやくことだけはできてしまうんです。不思議ですね。
似た発想のプラグイン(Obsidian Memos)が既にあり人気があることから、おそらく同じことを考える人は多いのでしょう。自分もしばらく試しました。
が、こちらのプラグインに頼るのは結局やめました。
プラグインはObsidianを起動していないと使えないからです。メモを読むときならまだしも、書きたいときにこれはちょっとネック。
既に起動すらめんどくさい……のではなく、Androidだと頻繁にタスクが切れて、その度に挟まるロード時間でメモしたい内容が飛んでしまうのです。
いや起動めんどくさいわ。認めます。パソコンでObsidianを起動しっぱなしにするなら便利なんですがね……。
ObsidianのVaultの中身は全てローカルに保存されています。
デイリーノートもひとつひとつがmdファイルであり、Obsidian以外の環境から書き込んでも問題なく反映されます。
同期中の全てのデバイスのローカルにファイルがあり、Obsidianを開いた際に更新されたファイルが同期されるようになっています。
これを利用して、Obsidianを介さずファイルに直に追記していきます。Androidではマクロアプリ、iOSでは標準搭載のショートカットが役立ちます。
Androidではアプリ「MacroDroid」でデイリーノートに直接メモを書き込むマクロを組み、iPadではショートカットで同じものを実現しました。
詳細なレシピは省きますが、自分が作ったマクロ/ショートカットは概ね下記のような感じです。
メモ入力画面を表示する(メモとり開始)
同時にObsidianが起動する
同期完了したら送信ボタンを押す
メモ内容が今日のデイリーノートに時刻付きで追記される
同じ内容をSNSで投稿するかどうか選択
投稿する場合、メモ内容をクリップボードにコピーしてSNSアプリを起動
最後あたりは力技なのでもうちょっとスマートにしたいですが、簡単に作れたにしてはなかなか使い勝手がいいです。
これをいつでも起動できるように、ホーム画面に置いたり、Dockに置いたりするだけ。
ジェスチャー等に割り当ててしまえば、他のアプリを開いていても即座に入力画面を呼び出せたりします。これで毎秒書けるぜ。
アクションを立ち上げたら即書き始められるので、いついかなるときでも頭に浮かんだことを書き留めることができます。
やること、やったこと、買ったもの、見聞きしたもの、浮かんだ創作のネタ、ゲームやアニメの感想、ちょっと調べたこと、学び得たことなどなど。驚くほど“書ける”ようになりました。
思った以上に心地よく書けるので、とても気に入りました。
SNSでつぶやきたくなったときも、基本的には一度Obsidianに書くようにしています。くだらないメモが蓄積されていきます。
くだらないですが、一応その日何をしていたかうかがえるようなものになっていて、日記としてはまあまあいい感じです。
Obsidianに書き込んだことで満足し、しょうもなさすぎることをSNSで投稿してしまう頻度も減りました。
変な投稿をしてあとから後悔することが減ったと思うと、これはすごいメリットかもしれません。
書いたメモの活かし方
デイリーだけでは終われない
マクロやショートカットで作成したメモは、ひとつの段落としてデイリーノートに書き込まれていきます。
メモはほんの一言の走り書きだったりすることもあるので、個人的には毎回新規ファイルを作るより、ひとつのノートへ集約されるほうが管理しやすいです。
唯一のノートに集めてしまうとメモを溜め込んでしまう予感しかしないので、毎日自動で切り替わるデイリーノートへ書くようにしています。
しかしデイリーに書きっぱなしでは、メモ同士の関連性をもたせるのが難しくなってしまいます。
メモは書いただけでは終われないのです。読み返すときのことを考えなければいけません。
近い関係のメモ同士をつなぎ合わせ、情報を集めたいところです。
これらのメモは衝動的に書きつけたものであり、そこにわかりやすい見出しやタグなどは含まれていません。
そういったものなしに関連するメモを結びつけて、Wikiのような仕上がりにしていくのは困難です。
タグや見出しをメモ自体に含めることは、「書くことのハードルを下げる」という前提に反するため、却下せざるを得ません。
新たなメモを書き終わるとき、画面上には同期のために起動されたObsidianが表示されています。
となれば自然とデイリーノートも見ることになります(起動時にデイリーノートを開く設定にしています)。
そこには様々な状況で書きつけたメモたちが、時系列順とはいえ闇鍋めいた状態で並んでいるのです。
例として「2024-01-01.md」というデイリーノートには、0時まわってすぐにSNSに投稿した新年の挨拶と、その直後に再開したゲームの感想文が並んでいました。
新年の挨拶は元旦のデイリーノートに残して良いでしょうが、後者はそのままにはしておきたくないですね。年明け早々ゲーム漬けかよ。
前日の大晦日からぶっ続けで遊んでいるゲームです。前日のファイルには少し前の段階での感想文が殴り書きされています。
日付を跨いで連続して遊んでいるなら、2日分の関連メモを同じファイルにログとしてまとめたいものです。まとめます。
……といった具合に、デイリーに書き付けたメモたちの大半は別のファイルへ移動させていきます。
ノートコンポーザーを使ってさっくりと分離させます。
デイリーノートには移動先のログノートへのリンクが残り、移動先のログノートにはデイリーノートへのリンクが残ります。これでいつ書いたメモかわかるようになっています。
とてもお気に入りのゲームなので、そのゲーム自体のことをまとめた別のノートもあります。そのノートはゲームのタイトルがそのままファイル名になっているような感じです。
先程のメモを移動させた大晦日~元旦のプレイログノートを、ゲームタイトルを冠するノートに繋げておきます。
ゲームタイトルのノートには、プロパティのエイリアス(別名)として略称をたっぷり登録しています。
ふと別のメモでその略称が登場するだけで、アウトゴーイングリンクからすぐにリンクをつくり、既存のノートを関連付けることができます。
それが例えば数ヶ月後にまた遊びたくなったときだったとしたら、リンクを辿ってすぐに前回の記録を読むことができます。
ゲーム内で何をしていたのか忘れていても、これを読めば未来の自分は思い出すことができるでしょう。
これがわたしにとって理想的なメモの活用法です。
分離は気軽にやっています。なにかメモしたついでにちょきちょき、タスクをこなしてチェックを入れるついでにちょきちょき。
そのままでは雑多に分散してしまうので、リンクされていないメンションを見て、関連深そうなものを適当にぽちぽち。
雑ですが、これだけでもかなり“育って”いっています。
まるで大きな森を育てているかのような気分。
なので、このVaultには「Woodland」という名前をつけました。
新Vaultで使われないもの
一見ノート同士に親と子の関係があるようにも見えますが、ノート同士の関係を作っているのは内部リンクのみです。
ノートのフォルダ分けやタグ付けによる細かい分別はしていません。なぜならめんどくさいからです。
流石に通常のノートと性質の異なるデイリー、テンプレート、あと添付ファイルくらいはフォルダを分けています。
それ以外はすべて一つのフォルダに入ります。親も子もまとめて入れられています。すっかり森のようです。
どこに入れたか、どこに入れるべきか……そういうことを考えながらメモを探したり書いたりするのは、どうしても雑念が増えがちで集中できません。
億劫になってメモ自体を諦めてしまっては元も子もないので、最初からやらないことにしてみました。
Obsidian内蔵のファイルエクスプローラーすら、ほとんど見ていません。
テンプレを修正したいときくらいかな。
タグ機能を使わなくなった理由ですが、検索が使いづらかったからかもしれません。
タグをクリックすると同じタグがついたノートを検索し始めますが、この挙動がどうにも気に食わなかったんですよね。
タグの役割を思うと真っ当な挙動ですが、地味に待たされるうえ、特定の情報に辿り着きたい場合にはノイズが多くなりがちです。
以前はタグで関連メモを集めていましたが、内部リンクで関連性を持たせていればタグは不要なのでは?と思い、メモにタグ付けするのはやめました。
するとすっかり検索は使わなくなりました。うっかり見失ってしまったメモを探すときだけ使っています。
代わりに旧Vaultで使っていたタグに近い運用をするため、「書く」や「読む」といった活動そのものを表すノートを作りました。
これらがタグ検索画面のような、その活動に関連するメモの中心となる“ハブページ”の役割を果たしています。これらのノートへのリンクをもっている別のノートが自動で集められていく仕組みです。
別のソフトウェアですが「Logseq」を結構気に入っているので、使用感を似せています。
Logseqはタグもリンクと同じような扱いをするので、タグをクリックするとタグ名がそのままファイル名になったページに飛びます。
タグページは通常のページ同様の編集ができ、下部にはリンクされたページが並びます。新Vaultにおけるハブページは、Logseqにおけるタグページというわけです。
今回はDataviewで再現しましたが、ドキュメント内バックリンクを表示することでも近い運用はできそうです。
この内部リンク頼みなVaultが実現できたのは、アップデートでノートプロパティをお手軽に設定できるようになったからです。
今まではなかなか面倒だったエイリアスが簡単に追加できるので、表記揺れなどがあってもリンクが格段に繋げやすくなりました。
バックリンクやアウトゴーイングリンクがエイリアスも拾ってくれるので、たいへん重宝しています。
そのほかにも、ユニークノートクリエイターやグラフビュー、キャンバスは使っていません。
大きなVaultのグラフビューを眺めるのは好きなので、育ってきたらたまに有効化してみようかな。
タイトルは大事にする
メモのタイトルというと、すなわちファイル名であり、新Vaultにおいては「そのメモの内容を一言で表すもの」です。
ファイル名は新規ノートへテンプレートを入れたときに、ノート内の大きい見出しとしても表示するようにしています。
わたしがユニークノートを使わない理由はタイトルの重要性です。
ユニークノートクリエイターは、主に「すぐに書き始めるためにファイルの命名をパスする」という使い方をするものだと思っています。
しかし、新Vaultでファイルを作るときには既にメモを終えていることがほとんどで、大抵はメモの移動先を作るのが目的です。
ファイルの命名はその場でやってしまえるので、ユニークIDはつける必要がありませんでした。
メモを書くときにはめんどくさいので、メモ内容しか書いていません。メモさえしっかりしていれば、要約はあとからでも可能です。
メモをデイリーから切り離し、新規ノートへ貼り付けていく。この作業をしているときに、自分が今なにをまとめているのかは自然と理解できます。
それをそのまま新規ノートのタイトルにします。
ファイル名としてユニークIDを割り当てることによる問題は、他にも「ファイル名だけを見た場合に中身がなにかわからない」というものがあります。この問題はなかなか致命的でした。
最終的にファイルを使うのは人間であるわたしなので、いざというときにはObsidianやプラグインの力を借りずとも、書いたメモを活用できるようにしたかったんです。いつかObsidianがなくなってしまっても困らないように。
事前にとったメモを仕分けるのではなく、まっさらなノートを作って直接書き込むときもありますが、このときはタイトル欄に「なにをしようとしてノートを作ったのか」を書くことにしています。
あとはひとつだけのテンプレをポチッとして準備完了。書きたい意欲が新鮮なうちに書き始めます。
この記事の下書き用に作ったノートのタイトルは「Obsidianの使い方を自分なりに改めたnote記事を書く」でした。
このタイトルがクイックスイッチャーに残ることで、実質的に書きたいものリストにもなります。
クイックスイッチャーから押し出されて消えていってしまうようであれば、それは「今書きたいものではなかった」ということなので、書かなくて正解だと思うようにしています。
Vaultの構造について
基本構造をまとめると、
ノートの種類は大別して「デイリー」と「その他全部」の2つ
デイリーノート内にメモがたまり、それを別のノートへ移してメモを積み重ねる
メモ同士は内部リンクだけでゆるく繋がっている
という感じ。
これだけシンプルなら挫折の心配もほぼありません。
ルールらしいルールも特にないので、かなり柔軟に使えるのが強みです。
コミュニティプラグイン
これまで何度か挙げてきた通り、このValutはコミュニティプラグインを使っています。
コンセプトとして「なるべくシンプル」を目指したため、利便性を重視して必要最低限に留めています。
DataviewだけはまさにこのVaultの中核を担っていますが、それ以外はあまり深く依存しすぎないように気をつけています。
理由については後述します。
備忘録も兼ねて、新Vaultで使っているコミュニティプラグインのリストアップ+簡単な解説を残しておきます。お役に立てれば幸いです。
Advanced Tables
Markdownのテーブル作成補助。表は滅多に作らないけど、いざ作りたくなったときにこれがないとダルい。
Auto Link Title
WebサイトのURLを貼ると、自動でタイトルを補完してリンクにしてくれる。読んだ記事とか参考サイト貼るときに便利。
Buttons
いろいろできるボタンを作ってノート内に配置。スマホだとコマンドを1タップで呼び出せて便利。
Calendar
デイリーノート使うならあったほうがいいと思う。
Commander
ツールバー関係を細かくいじれる。いらないものを消したり、モバイルツールバーに入れた自作コマンドにアイコンつけたりするのに使用。
Dataview
やれることがかなり増える。このVaultで唯一の「ないと成り立たなくなる」プラグイン。
Homepage
指定したノートを常時固定する。DataviewとButtonsもりもりで作ったクイックアクセス的なノートを固定。
Kanban
タスクリストを含むノートをカンバン方式で表示できる。
QuickAdd
マクロとかでやってるメモをObsidian内でもできるコマンドを作成。他にも色々できる。
Style Settings
コミュニティテーマ「Minimal」とほぼセット。CSSを書かなくてもよくなる。
Templater
標準のテンプレートじゃ物足りなかったので。特定のテンプレをコマンドで呼び出せるのが便利。
意外と多い。けど機能をフル活用しているプラグインはほぼありません。
使い方はいろんな方々の紹介解説記事等を参考にさせていただきました。
ユーザーの多さ、ネット上の情報の多さもObsidianの強みですよね。とても助かりました。お世話になりました。
旧Valutを去った一番の理由
プラグインの話をしたので、おまけ的な余談。
旧Vaultの中身を整理するのではなく、去ることにした理由。これは間違いなくコミュニティプラグインを使いすぎたからです。
新Vaultではプラグインに依存しすぎないようにしているというのは、これが主な理由です。
2年半もの試行錯誤の痕跡がそこかしこに残った旧Vaultのメモたちを、新しいやり方に適応させるのは……面倒だけど、無理ではないです。ファイル内のメモだけならまだいけます。
しかしそこに多数のプラグインが乗っかっていて、どこをどう設定したかもあやふやとなると、これらを全てもう一度取捨選択し再調整していくのは流石に骨が折れます。諦めました。
カラフルな無数の色ペンを、多彩さに惹かれてあれもこれもと筆箱に詰め込んだら、どのペンにどのキャップがついていたのかもわからなくなったような。そんな気分でした。
コミュニティプラグインは便利ですが、ご利用は計画的に。
おわりに
この2年半、Obsidianと付き合ってきて見えたもの。
それはObsidianの使い方そのものではなく、「自分がObsidianをどう使っていきたいのか」だったのかもしれません。
決められた枠の中に知識を書き、整った個人的ナレッジベースとして育てたいわけではなく。
日々たくさんの項目があるデイリーノートに向き合って、細やかなライフログをつけたいわけでもない。
だらっと寝転がりながら適当に書きつけたメモが、後々読みものになるような。わたしはそんなObsidianを使いたかったらしいです。
Obsidian自体、ふと見知って楽しそうだったのでなんとなく触ってみたのがハマるきっかけでした。
ツールいじりの楽しさが先行して、自分なりにどう活用するかが見えていなかったのかもしれません。
こう、どうしても欲しかったから買っちゃったけど結局使わなかった、あの芯付け替え式の色鉛筆みたいな。
これまで使っていたVaultは、たぶんそんな感じだったんだと思います。
心惹かれてしまうくせに、いざ手にとっても芯を替えるのが面倒で上手に使ってあげられない。
幼い頃の気持ちが蘇りました。
Obsidianは使い方次第で、魅力的だけど使いにくいオールインワンな色鉛筆にも、手に馴染み生涯使い続けられる万年筆にもなるのだと思います。
今回の引っ越しを経て、Obsidianは人によって様々な使い道のあるツールだと改めて実感しました。
メモひとつでも、書き方・活かし方は無限大。この懐の広さが好きだから、ドルが高かろうがSync年額プランを辞めず、ずっと使い続けていきたいと思えるのでしょう。
新しいVaultは、良きパートナーとなってくれそうです。
まだすべてを決めたわけではなく、これからも少しずつやり方を模索するつもりです。
そんな中でも、自分がどう使いたいかという根っこの部分は揺るがすことのないようにしていきます。
Vault引っ越しから既に3ヶ月。これまでが嘘のように、書く頻度もメモの量も増えました。
もう2年半も続ける頃には、このVaultはきっと素敵な森になってくれているはずです。
未来がとても楽しみです。
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