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一切の煩悩から距離をおき、解脱した状態、涅槃の境地にいること


今日は、投資心理についてです。

投資で成功しないトレーダーとは?

投資で成功しないトレーダーは、お金を追い求める気持ちや、お金を失いたくない気持ちで取引します。
お金を追い求めることも執着ですし、お金を失いたくない気持ちも執着です。いつまでにいくら稼ごうとか、本当に最近良く見かけますが、「何歳までにFIREを目指します。」というのも執着です。

財産を過度に守ることも執着

また、小さい頃、周囲の大人から、お金は大切に扱いなさいとか、貯金をしなさいとか、節約を心がけなさいとか教わります。一見正しそうですが、財産を過度に守ること。これも執着の一つです。

いきなりですが、煩悩とは何でしょう?

煩悩とは、身心を乱し悩ませ智慧を妨げる心の働き。
解脱とは、煩悩から解放された自由の境地。
涅槃とは、完全な静寂であり、生きているとも、死んでいるともいえない、生死を超えた悟りの世界です。
(※仏教は素人なので、自分なりに調べました。)

成功しないトレーダーは、適切なポジションサイズで、正の期待値を持つ取引をしていても、金を失うのが怖かったり、得られる期待値以上のお金を欲したりします。

大成功したトレーダーには、一切の煩悩から距離をおき、解脱した状態、涅槃の境地にいるような者が多いものです。自身も含め、世の中のあらゆる現状を受け入れ、悩まず、求めず、欲せず、くっつかず、離れず、静寂で、自由。煩悩がないからこそ見通せる。自然体。
少なくともトレードに関しては、そのような状態になっています。

彼らは正の期待値を持つ正しい手法から一切離れることなく、単調なトレードを感情を離して、正確に繰り返します。

手法は習慣化され、運動記憶化されており、考えることすら要さず、手は自動で必要な動きをしています。

大成功したトレーダーはマシーンやプログラムに近い

彼らはすでに人間ではなく、マシーンやプログラムに近いです。

彼らは何のために株をやっているのでしょう。
もはやお金を稼ぐためには株をやっていません。一生で使い切れないほどのお金を所有しています。しかし、株式投資を続けています。

彼らを身近に感じながら思うことなのですが、彼らが駆け出しの頃は、「株式投資でお金が増えていくのが純粋に面白い。」という動機で増やしています。増えたお金で何かをしたいと思っている方は、なかなか数十億、数百億円の資産にまで至らず、その手前で欲しいものを手に入れたら引退していたり、ポジションサイズを総資産の1割程度まで減らした上で運用したりしています。

「お金が増えていくのが純粋に面白い。」ゲームのスコアを伸ばす子供のような純粋な無邪気さを彼らは持ち続けています。
一方で、時折あるドローダウンから心理的影響はさほど受けていません。

彼らは感情から常に自身を離す訓練を終えています。

結果、彼らは、お金を増やすという目的だけを与えられたロボットやプログラムと全く変わらない存在になり、それ以外の余計なことは一切考えなくなっています。皮肉なものですが、株式投資でお金を稼ぐ過程では、お金への過度の執着を捨てるというパラドックスを自分なりに解決する必要が生じるのです。

大成功したトレーダーは、何のためにお金を稼ぐか、などという迷いを与える質問を、自身に問いかけません。
お金を増やすためにお金を増やすロボット。
これこそが、成功を収め、それを持続させるために必要な姿勢です。

財産は、来るもので、つくるものではない。
ヘンリー・フォード(自動車会社創業者)



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