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テイクアウトとデリバリーを始めるときに知っておきたいこと~品質編

1)お客さんが食べるタイミングを考慮して、“できたて”ではなくて、時間が経過した“お客さんが食べるタイミング”で試食してみる。
お客様が召し上がられるタイミングを合わせて美味しく作ることが飲食店でも難しいこともありますが、テイクアウトやデリバリーの場合は、更に難しくなります。
味が染み込みすぎた・ふやけてしまった・柔らかくなりすぎた・乾いてしまった。などなど、思いもよらぬ仕上がり状態が、喫食のタイミングになってしまうかもしれません。
問題を予知するためにも、試作と試食を行っていただく他に方法はありません。
同じ条件で商品を完成させ、同じ条件で時間経過したものを、試食検証してみて見えることもたくさんあります。
明らかに、今までの料理をそのまま詰め込んでテイクアウトやデリバリーを始めたのであろう、検証ができていないんであろう、といった商品をいくつもみてきました。お店のイメージダウンに繋がってしまうかもしれないことも考える必要があります。
テイクアウトやデリバリーは新たな商品の開発という観点で、取り組んでいただけると、より良い商品が誕生するチャンスにも繋がります。

2)具体的には、今までの作り方とは違ったプロセスで製造することが正解というものも、多くあるので研究する。
先ずは、競合商品で既に売れていて歴史のある商品があるのであれば、そこからヒントをもらったり、やはり実際に自分でも試してみることで新しい商品が生まれるかもしれません。
例で言うと、カレーや丼ものをテイクアウトやデリバリーをした際に、そのままを盛り付けて提供してしまえば、ご飯に味が染み込みすぎるのは当然のことで、これを予見できたら別盛りにするという選択もできるでしょう。
ご飯と具材を分けてパックして、お客さんがそれぞれを自分で盛り合わせる。といった事例もあります。 お客さんが自分で盛り合わせることにより、トッピングを提案して更に客単価アップにつながる可能性もあります。
デリバリーといえばピザは日常に定着していますが、これまでも常に切磋琢磨して、安全性や品質を追求した研究が重ねられレベルの高い商品が完成しています。当然安定感のある商品にはお客様は安心感を持って注文することができます。
COVID-19の際には、これまで地域に根付いた商売を続けてきた宅配ピザ店では、例年の1.5〜2倍以上の売上が店舗がたくさんあります。
“デリバリーやテイクアウトを始めたい”と相談を受けたときに、私がまず質問することは、「少なくとも3年、できれば5年以上続けるつもりはありますか?」です。
やはり、付け焼き刃では持続できる商売にはつながらないのが現状だといえます。


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