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2021年ドラフト会議直前予想 ~広島・埼玉西武編~

1.広島東洋カープ

10月5日現在セ・リーグ5位に沈む広島東洋カープ。新型コロナウィルス感染拡大で主力が離脱する中、野手を中心に若手の台頭があり5年目の坂倉将吾選手、3年目の小園海斗選手、林晃汰選手らがレギュラーを掴むなど3連覇メンバーから順調に世代交代が進んだものの投手陣が振るわずBクラスに沈んでいます。先発防御率が4.10でリーグ5位、リリーフ防御率は3.65でリーグ4位、トータルで3.95の5位と全体的に低調気味。昨年終盤から森下暢仁投手、大瀬良大地投手、九里亜蓮投手、床田寛樹投手、遠藤淳志投手、野村祐輔投手、中村祐太投手と先発陣の頭数を揃えたものの今シーズンは遠藤投手、野村投手、中村投手は不振で一軍におらず、現在は2年目の玉村昇吾投手がローテーションを守る現状であります。そのため今年は先発の出来る即戦力投手、特に床田投手、玉村投手に刺激を与える左腕投手の補強が理想とされます。リリーフに関してはルーキーの栗林良吏投手、森浦大輔投手、大道温貴投手が開幕から一軍で活躍し、昨年よりは底上げがされていると思います。しかし他球団と比べるとまだここの層は薄く、今年も何人か即戦力投手を獲得して来シーズンブルペンを支える投手が必要とされます。広島のブルペン陣が手薄になってしまっているのは3連覇していた2016年〜18年に活躍していた一岡竜司投手、今村猛投手、中崎翔太投手投手らが軒並み下降線を辿り、今まさに世代交代の真っ只中という時期に来ているので、多少の代償を払ってでも入れ替えをする必要があると思われるので即戦力投手の数は比較的多めでも問題ないように思われます。

広島東洋カープ戦力分布

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次に戦力分布について分析します。10月5日現在広島は戦力外通告を行っておらず、今季限りで退団の可能性や育成に切り替える選手の候補について青字で表記しています。これを見るに2016年〜18年の3連覇に貢献した右投手、一岡投手や今村投手、中崎投手、薮田和樹投手、岡田明丈投手らは非常に立場が危うい位置にいると思います。そのため右腕の補強はマストと考えます。また現在は一軍に森浦投手や塹江投手、玉村投手がいるものの左腕投手の層が薄くここも補強ポイントの1つと考えます。野手に関しても若手で坂倉選手や小園選手が一軍に定着してきたものの皆左打者ということもあり、鈴木誠也選手がMLB移籍する前に右の長距離砲を獲得して育成したいという面もあります。捕手に関しては数が少ないものの1人1人のレベルが高く、育成にも2人ほど居ることを考えると今ドラフトでの獲得の可能性は低いと思われます。以上から広島の補強ポイントは即戦力投手と右のスラッガーに絞って指名してくるのではないかと思います。そうなると1番理にかなう選手は西日本工業大学の隅田知一郎投手が可能性高いのではないかと考えます。隅田投手は今年の大学選手権で準優勝した上武大学相手に14奪三振を奪う快投を見せて一気に評価を上げた投手です。150キロの速球に切れ味ある変化球が持ち味の投手ですが、アマチュアの選手で奪三振率が高い投手はプロ入りしても引き出しが多く、早くして活躍する印象もあるので是非獲得したい投手です。近年広島のドラフトでは19年に明治大学の森下投手、20年にトヨタ自動車の栗林投手と即戦力投手を獲得していずれもチームの戦力になっています。森下投手は20年の新人王にして先日の東京オリンピックでは2勝をあげる大活躍、栗林投手は開幕からクローザーに定着し圧倒的な投球を見せると、こちらも東京オリンピックで大活躍。2勝3セーブのMVP級の活躍を見せ、新人王最有力候補となっています。そしてこの2人に共通しているのはいずれも単独指名での獲得というところです。即戦力で活躍する投手を競合なしで獲得しているのはスカウト部の戦略勝ちと言ってもいいでしょう、そうした戦略部分も活かしながら今年も即戦力投手の獲得に漕ぎ着くのが理想と言えます。また鈴木誠也選手の後釜で右のスラッガーを獲得するのであればやはり候補に挙がるのは千葉学芸の有薗直輝選手だと思います。有薗選手に関しては日本ハムのところでも紹介したように高校通算70HRを放つ高校No.1スラッガーですので、近年の高校生スラッガーの需要を考えると1位で行かなければ獲得は厳しいと思われる選手です。そのため西日本工業大学の隅田投手か千葉学芸の有薗選手のどちらかで1位入札をしに行くのではないかと考えます。

広島東洋カープ指名予想

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1位入札選手に関しては10月初頭に高校BIG3の内の誰かで行くというスカウトの話がネットニュースになっていたので、高校BIG3の中で考えた時に広島は高知高校の森木大智投手で行くのではないかと思いました。目先の戦力より中長期的にチーム戦略を睨んだ時にここで高校BIG3の大物投手を獲得することを選んだと考えます。広島には前田健太投手(現ツインズ)を獲得してメジャーに送り込んだ育成メソッドがあるので、森木投手のような大型投手が入団しても順調に育つ環境は整っているのかなと思います。森木投手は高知中学時代に150キロを投げるスーパー中学生として注目され、鳴り物入りで高校野球の門を叩きました。しかしライバルの明徳義塾に幾度となく甲子園の道を阻まれ結局1度も甲子園の地に辿り着くことはありませんでした。それでも最速154キロの速球と切れ味あるスライダーで常に世代のトップランナーとして牽引していきました。中学生から4キロしかスピードが上がっていないと思う方も居ると思いますが、平均球速は140後半を計測しておりストレートの制球力を中学時代とは比べものにならないレベルになっているのが逸材たる所以だと思います。身体も結構仕上がっているため1年目から出てくる可能性もありますが、1年間じっくり体力作りをしたら数年後MLBに挑戦するような逸材になる可能性を秘めているのでいずれにしても獲得出来たら広島投手陣の柱になることは間違いなさそうです。ただ森木投手に関してはほぼ間違いなく競合は避けられないので単独指名狙いで有薗選手に行く世界線をまだ捨てきれないのかなと思います。広島の選手層にとって右の強打者はいずれ獲得すべき事案なので今年有薗選手を1位入札に行っても問題は無い気がします。どちらにせよ抽選の可能性というのはありますので、仮に抽選を外した場合の外れ1位候補として東北福祉大学の椋木蓮投手を予想します。地元が近い三菱自動車倉敷オーシャンズの廣畑敦也投手が外れ1位で残っているのであれば廣畑投手を迷わず行ってもいいと思いますが、ドラフト会議当日まで1週間を切ってる状況で1位指名公言をする球団が0というのは正直異常ですし、そうなると廣畑投手を1位単独で行くチームが現れると考えられるので廣畑投手はここでは候補から外し、同じ速球派で評価の高い椋木投手を外れ1位指名候補にします。椋木投手のストレートは今すぐにでもプロで通用するボールですし、今年の栗林投手を見ていると椋木投手もそれなりにやれるような気がします。栗林投手に椋木投手が加われば広島救援陣を厚みが増すこと間違いありません。2位に関しては1位で取れた選手で方向性が変わるような気がします。まず森木投手を抽選で獲得した場合2位には即戦力投手を取りたい所ですが、右の強打者を確保したい現状もあるのでおそらく2位でスラッガーを獲得しに行くと考えられます。そこで高校生外野手でNo.1の昌平高校の吉野創士選手を指名すると予想されます。吉野選手は高校通算56HRのスラッガーでバットにボールを乗せて遠くへ飛ばす能力が高く、将来的には広角に打ち分ける長距離砲として期待される選手です。この吉野選手は有薗選手と双璧をなす高校生スラッガーであることは間違いありませんが、有薗選手と比べると線が細く、また内野手の有薗選手に対して外野手の吉野選手というところで球団へのニーズを考慮すると有薗選手の方が先に指名される可能性が高いと考えられます。その程度の差であるので吉野選手も2位では間違いなく指名されると思われますので、1位で投手を獲得した場合は広島がここで指名するのは大いに考えられます。森木投手を外して外れ1位で椋木投手を獲得したケースも2位は吉野選手で行くと思われます。しかし1位で有薗選手を獲得した場合に2位で吉野選手を獲得する可能性はかなり低く、その場合は即戦力投手が見込まれます。そうなると左の即戦力投手になる可能性が高く、創価大学の鈴木勇斗投手が指名候補と予想されます。鈴木投手は左腕ながら152キロの速球を投げる大学屈指の剛腕左腕で先発・リリーフどちらも適応する能力もあり、上位で指名される可能性の高い投手です。絶対的な左腕投手が居ない広島にとって鈴木投手は大いにチャンスがあると思われるので、早くから活躍することが予想されます。1位2位で両方投手で行く可能性も0では無いと思いますが、昨年上位3人を即戦力投手で固めたこともあり今年はバランスを取って投手野手は1:1で行くような気がします。その流れで3位では投手、それも即戦力投手を獲得すると思われウェーバー順を考慮すると日本大学の赤星優志投手の指名が予想されます。赤星投手は最速152キロの速球とカットボール・ツーシームを投げ分ける東都大学リーグ屈指の投手です。春の東洋大・立正大との入れ替え戦で獅子奮迅の活躍を見せ日本大学の1部復帰に大いに貢献すると、秋季リーグ戦でも活躍を魅せ評価が急上昇している投手です。そのこともあってこの順位で獲得出来ない可能性もありますが、ここで赤星投手を獲得出来たら大きな戦力になることは間違いありません。4位には大阪商業大学の福元悠真選手を予想します。関西六大学リーグを代表する右の強打者でリーグMVPも獲得する選手ではありますが、全国大会等の大舞台ではなかなか数字が残せれおらず、評価の難しい選手の1人かと思いますが、飛ばす能力に関しては一級品だと思われます。25歳以下の右打者が少なく外野手も手薄になっている広島の選手層にアジャストするのではないかと考えられます。5位には関東第一高校の市川祐投手を予想します。下級生時代から名を馳せた好投手で常にドラフト候補として名前が挙がっていましたが、今夏の東東京大会準決勝の修徳戦で152キロをマークし東京ドームの観客をざわつかせました。これにより評価も急上昇となった為この順位で指名できるかどうかは分かりませんが、高校生投手を下位で1人獲得したいと思った時に市川投手を獲得出来たらかなり大きいです。6位には国士舘高校の清水武蔵選手を予想します。今季台頭した若手を始め内野手は右打者が手薄となっており、有薗選手を獲得出来なかった場合は下位で清水選手を獲得出来たら良いドラフトになるのではないかと考えます。

2.埼玉西武ライオンズ

2018年から2連覇するも今年は10月5日現在パ・リーグ5位に沈む埼玉西武ライオンズ。2017年に辻発彦監督が就任すると一気に若手選手が台頭し3年連続Bクラスのチームを2位に押し上げると、翌18年には10年ぶりのリーグ優勝、19年にはリーグ2連覇を達成するなど主力選手含めてチームは全盛期でした。しかし18年オフには浅村栄斗選手や菊池雄星投手、19年オフには秋山翔吾選手が移籍し退団するなどチームは衰退し始めると、今季は春先から怪我人も多く苦しい戦いを強いられ、ここまで借金13の5位に沈みリーグ連覇したチームの面影は無くなってきています。次世代の選手育成は急務ではありますが、特に深刻なのは投手陣です。チーム防御率はパ・リーグ唯一の4点台でリーグ最下位、先発防御率・リリーフ防御率も共に最下位とウィークポイントが投手なのは明確です。髙橋光成投手、松本航投手、今井達也投手など近年ドラフト1位で獲得した選手がローテーションを守り、渡邉勇太朗投手や平良海馬投手など若くして台頭してきた投手も居ますが、全体的に手薄な印象を受けます。そして何より深刻なのは圧倒的に左腕投手が不足しているという現状です。今シーズン1年を通して1軍で活躍した左腕投手は武隈祥太投手1人という状況はかなり深刻であり、シーズン途中で日本ハムからトレードで公文克彦投手を獲得するなど左腕不足は思った以上に深刻であり、ドラフトでは左腕投手の獲得が急務とされています。

埼玉西武ライオンズ戦力分布

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続いて戦力分布について分析します。10月5日現在で退団を発表している選手は引退発表した松坂大輔投手のみ。支配下選手に向けて戦力外通告を行っていないので現時点で引退発表してる松坂投手を赤字、今後退団する可能性のある選手を青字で表記させていただいています。この表を見るに30歳以上の左腕投手で武隈投手、公文投手以外全く戦力になっていないのが深刻な左腕不足を招いており、近年ドラフトで獲得した齋藤大将投手や浜屋将太投手がなかなか戦力になっていないのも痛い点である。そして昨年のドラフト2位の佐々木健投手は前半戦で1軍デビューを果たすも不祥事により後半戦は戦力になれなかったのも痛かった。中堅以上の左腕投手が退団する可能性も考えると左腕投手の獲得はマスト、1人以上は即戦力投手と獲得することが最重要事項となります。そこで1位候補として挙げられるのは西日本工業大学の隅田知一郎投手かと思われます。今年のドラフト候補では最上位に位置づけされる隅田投手は先発投手としてゲームメイク能力も高く、大舞台で奪三振を奪う活躍を魅せた高い奪三振率と勝負強さはプロも一目を置く存在であり、西武の補強ポイントに一番合致する選手だと思います。隅田投手を獲得するには1位入札から参戦する必要があるので、西武の1位入札選手は隅田選手でほぼ間違いないと考えられます。また西武のドラフト戦略は1位2位で投手を獲得する伝統があり、近年でも16年・18年・19年は1位2位で投手を獲得しており昨年その伝統を崩し1位で渡部健人選手と獲得した経緯から今年は間違いなく上位2人は投手、それも左腕投手の可能性が高いと考えられます。

埼玉西武ライオンズ指名予想

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10月初頭の情報によると渡辺久信GMは今ドラフトの補強ポイントに関して全てと答えており、1位入札選手明言は避ける形となっていました。そこで指名予想を検討した時にやはり1位入札は西日本工大の隅田投手で行くと改めて思いました。先発ローテーションに左腕投手が0というのはやはり寂しいものがありますし、助っ人外国人に関しても新型コロナウイルスの影響で確実に左腕投手を獲得出来る保証が出来ないご時世を考えるとドラフトで確実に取っておきたいと思われます。そうなると先発投手として能力の高い隅田投手がいの1番の候補になるのは必然なのかと思われます。また西武は富士大学を始めとした地方大学出身の選手が活躍する土壌があり、隅田投手もそういった面では西武という球団の環境は適していると考えられます。しかし即戦力投手で1、2を争う隅田投手を1位入札で考えている球団は他にも考えられるので仮に抽選になった際にもし交渉権を獲得出来なかった場合、外れ1位候補にはJR東日本の山田龍聖投手を予想します。高岡商業時代に甲子園で根尾昂選手、藤原恭大選手相手に好投し、春夏連覇する高校を1番苦しめた投手として名を馳せており、JR東日本に入社後は着実に力を付け成長して伊藤将司投手(現阪神)から引き継ぎエースとなった今シーズンは登板が増え日に日に評価を高めている投手です。左腕から繰り出される150キロの速球と右打者の懐に食い込むクロスファイヤー、チェンジアップを駆使した緩急はDeNAの今永昇太投手を彷彿とさせる好投手です。ちょうどこの時期に都市対抗野球予選が行われており、山田投手が登板する試合には各球団のスカウトが集結するなど評価はうなぎ登りで上がっており、外れ1位~2位候補から1位入札候補に繰り上がりする球団があるのではないかと思うくらいになっています。外れ1位で指名出来たら非常に良い選手だと思いますが、補強ポイント的に即戦力左腕投手の確保という点でここで山田投手を挙げさせていただきます。もしかすると隅田投手の競合を避けて山田投手の一本釣りを狙う可能性も無くはありません。18年ドラフトでは各球団が根尾・藤原・小園の高校生野手を指名する中で日体大の松本投手を単独指名しに行った経緯があり、補強ポイントに合致すれば迷わず入札に来る西武のスカウティング戦略にも注目が集まります。2位には東海大相模高校の石田隼都投手を予想します。石田投手は今春のセンバツでは29イニング無失点に抑え東海大相模を10年ぶりの優勝に導いた立役者で、平均球速140キロに抜群の制球力を持つ大型左腕です。今夏は予選でチームがコロナ禍に見舞われ準々決勝で辞退してしまったため、チームの目標であった春夏連覇の夢は破れてしまいました。その影響もあり石田投手も今夏は十分なアピールする場もなく夏が終わってしまったため一時は進学すると思われてましたがプロ志望届を提出したことで指名候補選手になりました。まだ線が細くプロ入り即戦力とは言えないものの、じっくり体力作りして数年後ローテーションを支える投手になるのは間違いありません。また昨年は3位で同校の山村崇嘉選手を獲得しており、東海大相模とのラインを強化という点でも石田投手を獲得する可能性が高いと思われます。昨年のドラフト事情からも左腕投手は市場予想より上の順位で指名される傾向があり、石田投手のような高校生左腕は市場予想の中位では厳しいと考えられるため、2位で確保が必要であると考えられます。3位には愛工大名電高校の田村俊介選手を予想します。ここまで上位枠で投手にリソースを割いてきたので3位では野手の指名が予想されます。田村選手は中学時代から有名な選手で愛工大名電入学後最初の夏の予選で背番号1を背負う有望な投手でした。1年生夏で1番を背負うのは愛工大名電の歴史で初めてのケースであり、あの工藤公康投手(現ソフトバンク監督)ですら成しえなかった快挙でした。しかし学年が進むにつれて打者としての評価が高くなり、今夏の甲子園でも右中間に特大の一発を放つなど各球団は打者としての評価を高くしている印象があります。野手としては主に一塁手や左翼手ので出場があり、一時期は左投げながら三塁手を務める器用さを兼ねておりプロ入り後の成長が期待されます。西武では森友哉選手が高卒野手の成功例として活躍しており、将来的に渡部選手らと強力打線を組む主軸の1人に成長する可能性を秘めている強打者の田村選手をこの順位で予想します。また筆者が愛知県予選で愛工大名電の試合を観戦していた際に渡辺GMが熱視線を送っていたのをこの目で確認したこともあり、西武が田村選手を狙っているのではないかと考えたため、田村選手を獲得するには最低でも3位かなと思いこの順位にしました。4位には県立岐阜商業の髙木翔斗選手を予想します。現在西武の捕手陣は森選手が正捕手に君臨し、柘植世那選手などの捕手も居て1軍は充実していますが、絶対数が少なくまた20代前半の若手捕手が手薄な印象もあるので今季捕手を1人獲得するのではないかと思います。髙木選手は名将鍛治舎監督が育てた今季の高校野球界を代表する捕手であり、一発長打が魅力の大型捕手です。特に今夏の岐阜大会で魅せたホームランは見事でした。この順位で残っているかは疑問ですが、各チームの捕手事情を考えた時におそらく残っているという判断でこの順位にさせていただきました。5位にはHondaの米倉貫太投手を予想します。埼玉栄高校時代は名将若生監督の指導で才能が開花しプロ注目の存在になりました。高校時代は惜しくも指名漏れしてしまったものの、当時から潜在能力を高く評価されており、Honda入社後も順調に成長を見せプロ解禁となる今年頭角を現しドラフト指名候補に躍り出ました。この投手に足りないのは実戦登板機会だと思うので、1年目からファームのローテーションを守りいずれは1軍の戦力として活躍すると期待される大型右腕です。6位にはBBCスカイホークスの渡辺一生投手を予想します。2003年生まれの高校生の渡辺投手ですが、高校野球ではなく通信制過程の高校に通いながらBBCスカイホークスというクラブチームで日々練習を積む異色の経歴を持つ投手です。最速は148キロを計測し2種類のチェンジアップを投げる渡辺投手は中央球界では全く無名の隠し球的存在の選手です。プロ野球選手は高校野球で3年間全うして高卒・大卒・社卒・独立などからプロ入りするケースが大半で、高校野球を途中で辞めプロ入りするケースは非常に稀です。しかし高校時代陸上部だったロッテの和田康士朗選手は育成でプロ入りしファームで鍛錬した結果支配下選手を勝ち取り、今ではロッテの代走の切り札として活躍しています。こういった経歴の選手がプロの世界で活躍することによって選択肢が増えるのは球界にとってもいいことなので、渡辺投手にはプロ入りを掴んで欲しいです。こういう隠し玉選手を西武は良く獲得する傾向があると思っており、14年には敦賀気比を卒業して当時フリーターだった玉村祐典投手を4位指名しており、また昨年は福岡大学の準硬式野球部員だった大曲錬投手を5位指名で獲得しており、隠し玉には定評のある西武であると私は思っています。

ドラフト会議当日まで1週間を切っています。当日まで本当に楽しみです。

追記:10月8日に渡辺GMが西日本工業大学の隅田投手を1位指名公言しました。これにより1位入札は隅田投手で確定です。

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