見出し画像

2021年ドラフト会議直前予想 ~中日・福岡ソフトバンク編~

1.中日ドラゴンズ

昨年は8年振りのAクラスに入り今年は優勝が期待された中日ドラゴンズ。しかし蓋を開けてみると圧倒的な貧打に悩まされ、長年の課題だった得点力不足が今シーズンも改善出来ないどころかより悪化してしまい、チーム防御率リーグトップの投手陣をもってしてもチーム打率.238の打線が足を引っ張り10月5日現在で借金13の4位に低迷しています。現場・フロントは勿論ファンの間でも今ドラフトでは得点力強化へ向けて長距離砲野手の獲得すべきという声が大きく、スカウト陣からも長距離砲を上位で獲得するという発言がみられ、親会社の中日新聞側からもそのような記事が出るなど近年のドラフト前とは少し雰囲気が異なる様子なのが伺えます。

中日ドラゴンズ 戦力分布

画像1

戦力分布の分析をします。中日ドラゴンズは9月末に生え抜きのベテラン2選手、山井大介投手と藤井淳志選手の引退を発表しており、7日には投手2名外野手3名に戦力外通告を行っており、これからも分かるように今ドラフトでは明確に投手・外野手の補強をほのめかしていると言えます。特に引退する藤井選手を含めた4外野手の退団は大きく、4選手とも長打というより俊足・巧打の選手なのもキーポイントであり、今までバンテリンドームの広さを理由に長距離を打てる選手の獲得から避けてきたドラフトの歴史に風穴を空ける瞬間がいよいよ訪れたのではないかと考えられます。戦力外選手の中で驚いたのは年間1軍に出場し、戦力外通告を受ける前日には代打・守備固めで出場していた武田健吾選手です。19年途中にオリックスからトレードで中日に来た武田選手は与田政権では守備固めとして活躍しており、年間1軍に登録されていた選手の戦力外という稀なケースが発生したのもおそらくドラフトでの選手の入れ替え、現場とフロントの温度差から生じたズレによる新監督への意向の部分が取り入れられて、それの犠牲者になったのが武田選手であるのかなと考えられます。こうなった以上フロントとしては長距離の打てる外野手の獲得はマスト、2位以内で1人3位以内で2人の獲得が想定されます。そうなると中日の1位入札候補は慶應大学の正木智也選手・上武大学のブライト健太選手の2選手が最有力候補として挙がります。慶大の正木選手は下級生時代から慶大のレギュラーとして活躍し、2つ上の郡司裕也選手(現中日)・柳町達選手(現ソフトバンク)が抜けてからは主軸としてチームを牽引し、今春のリーグ戦で4HR大学選手権では2HRと活躍し慶大の日本一に大きく貢献した選手です。大学を代表する長距離砲に大舞台でも活躍する勝負強さで少なく見積もっても外れ1位までには指名される選手であることは間違いありません。そして上武大のブライト選手は4年生である今春からレギュラーを掴みそこから評価を上げると、大学選手権では西日本工大の隅田知一郎投手からHRを放つなど大活躍で一気に全国区の選手へ登り詰めた選手です。一発が期待出来る長打力に高い身体能力で走塁・守備もトップクラスの評価を受けるブライト選手は広いバンテリンドームを本拠地にする中日にとっては非常に魅力のある選手です。ドラフト候補を見渡してもこの2選手の評価が頭一つ抜けており、正木選手・ブライト選手のどちらかを1位入札するのは間違いないと踏んでいますが、戦力分布図を見てみると来季25歳となる小笠原慎之介投手以下の世代で先発としてゲームメイクできる左腕投手が不在な点は非常に不安であり、今ドラフトの市場を見るに中長期的なビジョンを考えると今年先発の出来る左腕投手を獲得しておきたいと思われます。そこで指名が予想されるのが西日本工大の隅田投手、そして中日スカウト陣から名前が出るJR東日本の山田龍聖投手です。特に後者である山田投手は高岡商時代に現中日の根尾昂選手と対戦しており、プロに入ってチームメイトとなれば切磋琢磨することは間違いなく、少し伸び悩み傾向にある根尾選手にも心強い仲間が増え来期以降に期待が出来ます。勿論戦力としても計算されますし、エースの大野雄大投手の帝王学を近くで学べる中日の環境は山田投手にとっても非常に良いと思われます。1位入札を左腕投手で行くべきか、長距離砲野手で行くべきか、今年のドラフトは今後の球団の命運が掛かっていると言っても過言ではないくらい重要なドラフトになるような予感がします。

中日ドラゴンズ 指名予想

画像2

10月初頭時点でスカウト会議の結果1位入札選手を数人に絞る作業はしたものの、複数の選択肢を持たせるような含みのある発言からも現時点で1位入札選手は本当に決まっていないと考えられます。スカウト陣のコメントを見ても本音なのか他球団への牽制球なのか正直なところ方向性が読みにくいのが現在の中日のスカウティング戦略だと思います。非常に決めてを欠くのですが、現在の順位と各球団の状況を考えるにウェーバーで中日の指名順になった際に正木選手・ブライト選手の2選手とも指名されることは無いと考えられます。一種の賭けですがこれだけ野手の獲得の声が大きい中でも1位で即戦力左腕を獲得するべきだと私は考えます。そこで1位はJR東日本の山田投手を予想します。やはり小笠原投手に次ぐ次世代の先発左腕投手の育成は急務で向こう10年活躍が期待される山田投手に白羽の矢を立てたいと思います。ここ数日山田投手の評価が急上昇していることもあり最初は2位指名もしくは外れ1位指名の選手としてリストアップしてたのですが、1位入札に変更してでも欲しい投手であると考えます。それでも山田投手が競合する可能性があることを考慮して、抽選で外した場合の外れ1位候補として慶大の正木選手を予想します。やはり右の長距離砲外野手、右の外野手が3人しかいないチーム事情の中で武田選手を戦力外にしたことを考えるとドラフトで右の外野手を獲得するのは既定路線なのかと考えます。そうなると先述の通り正木選手・ブライト選手の指名が濃厚となりますが、他球団の動向を考えると先に指名されるのは正木選手なのかなと思います。その点を考慮して先手を打つために外れ1位を指名する状況となったら正木選手を指名すると予想されます。ただ外れ1位に関しては上武大のブライト選手でも問題は無い気がします。これは私の感情論なのですが、スカウト陣に覚悟があるのであれば正木・ブライト両選手を獲得するのも自分は有りだと思うので、そのケースを成功させるには先に正木選手指名なのかなと思います。2位に関してですが山田投手を獲得出来たケースと正木選手を獲得出来たケースで大きく変わってくる順位であると思い、まず競合なしで山田投手を獲得した場合は2位は間違いなく上武大のブライト選手で行くと思います。仮に2位指名時点で正木選手、ブライト選手の両方が残っていた場合も中日はブライト選手を指名すると思います。やはり本拠地が広いバンテリンドームであることが1番の要因であり、ブライト選手と比べると守備面で劣る正木選手の優先度は低いかと思われます。また中日には正木選手の2個上の先輩の郡司選手が所属しており、この郡司選手が現在捕手としての出場機会が少なく打撃を生かして外野手にコンバートする案が出ているためその点からも正木選手の方が可能性低いのかと思われます。現在中日の捕手陣は正捕手に木下拓哉選手が君臨し、サブで桂依央利選手、キューバ助っ人のA.マルティネス選手が1軍に居て2軍では高卒3年目の石𣘺康太選手がファームでマスクを被る機会が多く、ベテランの大野奨太選手も控えているなど12球団を見渡しても捕手事情はかなり潤っていると思われます。その証拠に6月には出場機会の少なかった加藤匠馬選手をロッテにトレードするなど頭数は足りてる事情を把握しており、その加藤選手がロッテで活躍している姿を見るといかに中日捕手陣が高い水準でレギュラー争いをしているのかが伺えます。郡司選手は非常に打撃の良い捕手ですが、現時点では捕手としての能力が他選手と比べると劣っており、それほど強肩でもないことを考えると正捕手を取るまで待つのではなく打撃を生かして出場機会を増やすほうが本人にもプラスに働くと思います。そうなった際に今の中日でレギュラー獲得が見込めるのは左翼手となり、正木選手が中日に入団したら目指すポジションと被ることになります。同じ慶大の郡司選手と正木選手が同じ椅子のレギュラー争いをするというのは現場・フロント側も避けたいでしょうし、何より送り出す慶大側が良い顔をしないと考えられます。そういった点からも優先順位としてはブライト選手>正木選手の立ち位置だと思われます。選手の評価というより球団側の思惑でそこは判断されると思います。1位で正木選手を獲得した場合は即戦力左腕投手を獲得したいと思うので、そうなるとこの時点で西日本工大の隅田投手、筑波大の佐藤投手、JR東日本の山田投手は残ってないと考えられます。そこでスカウト陣の声を聞く感じ新潟医療福祉大学の桐敷拓馬投手の指名が予想されます。桐敷投手は市場の動向を見る感じ3~4位で指名があると思われていましたが、ここにきて評価を上げている点と昨年同様左腕の好投手は上位で指名される傾向に今年もなると思われる点の2点からこの順位じゃないと取れないと思われます。中日の場合は下位なので3位は折り返し後半組になることからおそらく中日の指名順の頃には桐敷投手は指名されていることが想定されるので、上位チームならまだしも下位チームということで桐敷投手を獲得するならこの順位でと考えます。またこれもスカウト陣の覚悟といいますか、1位で正木選手もしくはブライト選手を獲得して2位でも野手の指名を検討している場合、関西大学の野口智哉選手の指名をして欲しいと思います。野口選手はリーグ100安打を目前とした関西を代表する打者であり、その思い切りのいいスイングはオリックスの吉田正尚選手を彷彿とさせます。野口選手は関大では主に遊撃手を務めていますが、三塁手や外野手の経験もあるユーティリティプレイヤーなのでプロ入り後に外野手で出場するのも面白いと思います。なぜここで内野手の野口選手の名前を出したかと言いますと、野口選手が外野手を守れることもあるのですが、中日には内野手登録ながら外野手として出場する選手が何人かおり、その選手達や既存の内野手の外野へのコンバートという可能性も大いにあると考えられるからであります。ベテランに差し掛かっている福田永将選手は除き若手の石垣雅海選手や根尾昂選手、高松渡選手などは来季出場機会を求めて外野手として出場する可能性があり、2年前のドラフト1位の石川昂弥選手も現状サードのレギュラーに君臨する高橋周平選手からすぐレギュラーを奪う可能性は低く、レフト等で出場してひとまず1軍で結果を残すように動く可能性があります。3年契約が今季で切れ特に続投の声もないことから与田政権は今季限りの可能性が高く、新監督になればレギュラー争いは活発になりよりコンバートの話も具現化されると思われます。話を戻すとそういったコンバートを考えた際に内外野を守れる野口選手は貴重な存在になりますので、中日の補強ポイントから少しズレますが獲得したい選手の1人であると私は考えます。3位に関してですが、正攻法で行くとここまで即戦力左腕1人と右の長距離砲1人を獲得している予定となっているので、ここでは高校生野手特に外野手に絞って獲得を検討したいと思います。そこで候補に挙がるのは智弁学園の前川右京選手と大阪桐蔭の池田陵真選手になるかと思います。先程から何度も言っていますが、右打の外野手が3人しかいないチーム事情にも関わらず武田選手を戦力外にしたことがどうしても引っかかり、ここでも右打者を優先するような気がするのでそうなると順位的にも池田選手の指名が予想されます。甲子園でも魅せたような鋭いスイングに高校生離れの強肩がアピールポイントの池田選手は高校の先輩である平田良介選手(現中日)を彷彿とさせますし、平田選手や根尾選手の高校の先輩がチーム内にいるという環境も池田選手にとって好都合なのかなと思います。池田選手の対抗として智弁学園の前川選手が挙げられます。前川選手は甲子園でも魅せたあの力強いスイングはプロに行ってもやっていける振りだと思います。左投げという点と守備位置が左翼手という点がプロ側の評価を下げているとは思いますが、あのフルスイングは非常に魅力的ですので成長したら本当に楽しみな打者になると思います。テレビのインタビューでは前川選手は中日入りを希望していると放送されており、地元も名古屋に近い三重県の出身ということでファン心理的には前川選手には中日に来てほしいと思います。前川選手の件はさておき、例年にはある中日のドラフト戦略の1つである地元志向がここまでは出ておりません。近年は東海地方にドラフト候補の逸材が多く18年から3年連続地元の高校生を1位指名するなど例年なら露骨に地元志向を出すのですが、地元の有力選手である中京大中京の畔柳享丞投手や愛工大名電の田村俊介選手などはここまで補強ポイントからはズレており回避する可能性が高いと思います。4位以降で獲得できるのであれば可能性もありますが、これらの選手は最低でも3位で指名されることが予想されます。そこで4位には即戦力投手で且つ地元の逸材ということでトヨタ自動車の渕上佳輝投手を予想します。ここで日本通運の柴田大地投手の指名を検討していましたが、ここ最近の評価の上昇を考慮して4位ではきついと考え、回避しトヨタ自動車の渕上投手を予想にしました。渕上投手は前エースの栗林良吏投手(現広島)からエースの座を引き継ぎ日本選手権そして先日の都市対抗予選でも好投を魅せており、150キロの速球とゲームメイク能力が魅力の投手です。今季からトヨタのテクニカルアドバイザーを務める元中日の吉見一起氏によるとトヨタ投手陣は渕上投手に懸かっていると言っても過言ではない、エースらしいエースで中日でいうところの柳裕也投手のようと発言しており、入団後の即戦力として活躍が期待されます。セ・リーグ屈指の投手陣を誇る中日ですがなかなか勝てなかった要因の1つにローテーションの5,6番手の固定が出来なかった上に競争も薄かったところにあると考えられ、前半戦では勝野昌慶投手後半戦は松葉貴大投手が頑張っていたものの年間通して固定されていた訳ではないので、渕上投手にも開幕ローテーションが十分狙えると考えられます。中日の5位指名は伝統的に地元選手を獲得する傾向にあり09年の大島洋平選手(享栄高出身)、13年の祖父江大輔投手(トヨタ自動車)、14年の加藤匠馬選手(三重高出身)、そして16年~20年は地元高校生を獲得(16年東邦高藤嶋・17年中京大中京伊藤・18年岐阜出身垣越・19年菰野高岡林・20年帝京可児加藤)しており、その路線を今年も踏襲すると思われます。そこで候補に挙がってくるので愛知大学の安田悠馬選手です。安田選手は愛知大学リーグ2部ながらも大学通算32HRを放つ長距離砲で、1年生時には名城大の栗林投手(現広島)からHRを放つなど飛ばす才能に関してはピカイチの存在です。ドラフト直近になってその存在が全国区になった為隠し玉では無くなってしまったものの、地元縛りの5位の枠に安田選手がハマったらこのドラフトはかなり成功したと言えるでしょう。6位には福岡高校の井崎燦志郎投手を予想します。伝統的に中日の支配下最終指名は担当スカウト独自の路線で選手を獲得する隠し玉枠になることが多く、近年では19年札幌創成の竹内龍臣投手や20年JFE西日本の三好大倫選手など中央球界で無名でもスカウトの眼力で指名を行う枠と言えます。福岡高校の井崎投手は県内屈指の進学校に通いつつも最速148キロの速球を投げる188センチの大型右腕で、育成含めて中日にはなかなかいない超素材型投手です。育成ドラフトでは獲得に動く球団がありそうなものの、支配下で行けるのは中日くらいかと。17年山本拓実投手や18年滝野要選手や昨年の三好選手のように西日本担当のスカウトがこの枠に権限が強そうな気もするので、この井崎投手は非常に面白いと思います。

2.福岡ソフトバンクホークス

現在4年連続日本一の福岡ソフトバンク。シーズン前は今年も絶対的王者がシーズンを制覇すると多くの人が思っていたでしょう。それが10月5日現在ではパ・リーグ4位に低迷。主な原因としては故障者の続出が上げられますが、それ以上に黄金期を支えた主力選手の衰えというのも今季明るみになった低迷の要因の1つと考えられ、近年世代交代に向けて乱獲してきた若手選手の台頭も滞り今の状態があると考えられます。いつか来るその時に備えて獲得した若手選手が伸び悩み、主力が衰えそこには戦力の空洞化という大きな大きな穴が空いてしまった以上ベンチワークでどうこうでは無い気がしますし、ドラフト戦略を根本的に見直す必要があるのかなと思います。

福岡ソフトバンクホークス 戦力分布

画像3

10月5日現在では戦力外通告を行っておらず、退団が確定的なD.サファテ投手とW.バレンティン選手は赤字、その他退団する可能性のある選手を青字とさせていただいています。やはり深刻なのは若手選手の伸び悩みであり、来季30歳を迎える千賀滉大投手・甲斐拓也選手以下の世代でレギュラーと呼べる活躍をしているのは栗原陵矢選手のみで、上林誠知選手や周東右京選手など活躍が長続きせず低迷する選手が非常に多く、また高橋礼投手か甲斐野央選手など故障で勤続の活躍が出来ない選手など所謂3年やってレギュラーという言葉を用いると3年の壁を打破出来ない若手選手が多い印象を受けます。また近年はドラフト上位の枠で若手野手を獲得するも現時点でレギュラーを獲得した選手はおらず、筑後で鍛錬している状況であります。楽観視すればあと数年後にはみんな台頭するという考えも出来ますが、中堅~ベテラン選手が急にガタが来てしまった場合備えが不十分で一歩間違えれば暗黒期に突入しかねない状況に陥ります。そうならないためにもドラフト戦略を徹底して1度見直す必要があるのかなと考えます。16年に田中正義投手を競合で獲得して以来4年連続で1位に野手を指名しに行っている(17年清宮・18年小園・19年石川昂・20年佐藤輝)流れを止めて、今年は投手で行くべきだと考えます。ドラフトで野手に比重を置きすぎてる影響で千賀投手に次ぐ次世代のエース候補が全く育ってない現状をしっかりと把握し、今年はどっしりと構え好投手を1位で獲得に行くべきであると考えます。そこで高校BIG3の指名、特にソフトバンクはノースアジア大明桜の風間球打投手を1位入札に行くのではないかと予想します。風間投手は今ドラフトの候補選手の中では最速の157キロを誇る大型右腕であり、高校入学して20キロ伸ばしたそのスケールの大きさに将来チームのエースとして君臨する姿が容易に浮かびます。角度ある長身から繰り出される速球はかつてソフトバンクのエースだった斉藤和巳投手を彷彿とさせ、千賀投手がMLBに挑戦する頃には風間投手がエースとなってる可能性も無くはないと思われます。

福岡ソフトバンクホークス 指名予想

画像4

10月初頭現在では1位入札に関する公言は無く、1位候補に関しては高校BIG3や地元の西日本工大の隅田投手など色々な候補が想定されますが、個人的には明桜の風間投手が最有力と考えます。ソフトバンクが誇る筑後のファーム施設や育成メソッドがあれば風間投手はこの先1皮2皮も向けて球界を代表する投手へと成長する予感がします。勿論BIG3の小園健太投手や森木大智投手も超一流の投手になると想定されますが、ソフトバンクの環境に適しているのは風間投手なのかなと思います。現時点で風間投手を1位公言する球団は無く、競合に関しても小園投手や森木投手に比べたら少ないような気がしますし、運が良ければ単独指名での獲得の可能性もあります。そうなるとソフトバンクにとっては好都合ですが、1~2球団競合と想定して仮に抽選を外したケースを考えると外れ1位では即戦力投手と指名すると予想されます。そこで候補に挙がるのが法政大学の山下輝投手です。山下投手は木更津総合時代には現楽天の早川隆久投手の1つ後輩として切磋琢磨し、法大進学後は1年時にトミージョン手術を受けるも3年生で復帰。4年生で頭角を現すと151キロの速球とスライダー、ツーシームを武器に活躍し、夏のオープン戦では仕上がりも良くプロ球団も熱視線を送りドラフト上位候補に登り詰めました。現在は法大が集団クラスターで休部を余儀なくされた影響もありここまでリーグ戦の試合が無く、ドラフト直前の9日に初登板を迎えるなど直前にアピールすることが出来なかったのが心残りですが、それでもスカウト陣の評価は高く上位で指名されることが想定されます。下級生時代に故障した影響で実戦登板が少ないものの、逆に肩肘をすり減らしてないということもあり将来性を考えても良く、188センチ100キロの大型左腕の行く末に注目が集まります。2位には神奈川大学の梶原昂希選手を予想します。梶原選手はギータ2世と呼ばれる走攻守を兼ね備えた大学屈指のスラッガーであり、そのスイングからソフトバンクの柳田悠岐選手を彷彿とさせます。少々粗削りな部分も見られますが、その辺を含めて広経大時代の柳田選手と被る部分もあり、ベテランの域に差し掛かろうとしてる柳田選手の後継者としてこの順位で梶原選手を獲得したいです。3位には東京学館の粟飯原龍之介選手を予想します。近年の高校生野手乱獲も左打ちの内野手が居らず、左打ちの大型野手を獲得したいと考えた時に今年の高校生では1,2を争う大型内野手の粟飯原選手に白羽の矢を立てたいと思います。遊撃手としての守備力に難があるものの長打を打て足もありそして投げては140キロを投げる強肩の持ち主の粟飯原選手は非常にスケールの大きい選手であり、今宮健太選手の後釜としてこの順位で獲得したいと考えます。4位で八王子の羽田慎之介投手を予想します。怪我の影響もあり今夏の登板は無かったものの、その潜在能力はかなり高く191センチの大型左腕はじっくり時間を掛けて育成していけば将来的に超大物投手になる可能性を秘めており、時間をかけて育成に着手出来るのもソフトバンクの強みだと考えるので、4位で羽田投手を獲得出来たらしたいです。5位には三島南の前田銀治選手を予想します。ソフトバンクの右の外野手陣を検討した時にベテランの外国人・伸び悩む中堅・発展途上の若手と3つに分類され、日本人に絞った時に層が手薄な印象を受けたので、そこにフィットしてくる選手として5位で前田選手を予想します。センバツで魅せた長打力や定評のある守備力を全面に生かしてソフトバンク外野陣に割って入っていけるポテンシャルはあるので、こちらもじっくり育成に時間を掛けていきたい。6位には金沢学院大学の長谷川威展投手を予想します。左のワンポイントリリーバーとして活躍した嘉弥真新也投手も勤続10年を超え、ベテランの域に差し掛かっていることも考慮して即戦力となる左のリリーバー候補として長谷川投手を予想します。サイドハンドから繰り出される速球は来年からすぐ通用する気がしますし、近年では18年に金沢星稜大から泉圭輔投手を獲得したように地方大学出身でも頭角を現す例もあるので、下位でこの選手を取れたら大きいと思います。

ドラフト会議当日まで1週間を切っています。当日まで本当に楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?