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2023年中日ドラゴンズ ドラフト会議振り返り&12月開催2024年仮想ドラフト振り返り

 年内最後の投稿は中日ドラゴンズの2023年ドラフト会議指名選手についての振り返り、そして先日行った2024年のドラフト候補向けの仮想ドラフトの振り返りをしたいと思います。
 指名選手の来季への期待、また24年のドラフトを先取りする仮想の指名戦略など個人的な感想を述べさせてもらいます。ご意見・ご感想お待ちしております。


1.2023年ドラフト指名選手(中日ドラゴンズ)

表1 中日ドラゴンズ 指名選手一覧

 表1に掲載している10選手が新たにドラゴンズに入団する選手です。1位入札ではENEOSの度会隆輝選手を指名に行きましたが、横浜DeNA・千葉ロッテとの3球団競合の末抽選を外してしまいました。外れ1位では亜細亜大学のタフネス右腕の草加勝投手を指名に行きましたが、ここでも千葉ロッテと競合になりました。しかし今回は抽選に勝ち無事交渉権を獲得しました。
 そして全体の13番目になる注目の2位指名は三菱重工Eastのショート津田啓史選手を指名しました。折り返しの3位では仙台大学の辻本倫太郎選手、4位では履正社の福田幸之介投手を指名、そしてまた折り返しの5位で茨城アストロプラネッツの土生翔太投手、6位で東邦ガスの加藤竜馬投手を指名し、支配下指名はここで終了となりました。
 続いて育成ドラフトでは4選手を指名しましたが、ここで指名した4選手は全員独立リーガーという独立リーグの快進撃に乗っかったような指名でした。1人1人指名の感想を述べさせていただきます。

1-1 草加 勝(亜細亜大学)

 2023年のドラゴンズの1位指名は亜細亜大学の草加勝投手でした。草加投手は亜大の3年秋にフォーム改造が功を奏し頭角を現すと、秋季リーグ戦で2勝を挙げ防御率は驚異の0.29で最優秀防御率投手に輝きました。そして最終学年の4年春には9試合登板71イニングを投げる驚異的なタフネスさを見せつけ6勝を挙げ一気にドラフト候補に踊り出ました。夏には大学日本代表にも選出され、9月に入り大学ラストとなる4年秋のリーグ戦が始まります。最初こそ亜大は苦しい戦いを強いられ草加投手もなかなか勝ちに恵まれませんでしたが、10月から調子を取り戻り最後は青山学院大学・國學院大学相手に3連勝、後に競合1位となる常廣羽也斗投手や武内夏暉投手との投げ合いを制しての勝利ということもあり、最後にまた評価を上げて見事1位指名を勝ち取りました。
 草加投手の特徴は長身から投げ下ろす最速153キロのストレートに大学通算与四球率1点台の抜群のコントロール、そして4年春秋で100イニング以上投げたタフネスさが売りの投手です。創志学園高校時代は現・阪神タイガースの西純矢投手の影に隠れた控え投手であり、大学でも選手層の厚い亜細亜の壁に阻まれ頭角を現したのは3年秋でしたが、4年時の成績は1位指名された東都神セブン(青学大常廣・下村、中大西舘勇、國學院武内、東洋細野、亜大草加、専大西舘昂)の中でも1番の成績でした。今年1年は少し投げすぎてると言っても仕方ないイニング数でしたが、草加投手の経歴を見ても肩・肘の勤続疲労に関してはさほど関係ないように思えます。学生時代の酷使という点は問題無く、直近で優秀なスタッツを叩きだしているという実戦性を踏まえると1年目からの活躍が期待されます。
 少し線が細い印象がありますので、1年目はプロのシーズンに耐えれる身体作りというプランも良いと思いますし、そこは首脳陣が現有戦力の状態と見比べながら適正を判断するという形になります。幸いドラゴンズの投手陣はリーグ屈指のメンバーが揃っており、特にローテーションの6番手を決める争いは梅津晃大投手・仲地礼亜投手・根尾昂投手と同じ右投手がライバルとなるため、争いはし烈ですが逆に言うと焦る必要は無いということです。じっくりプロで戦えるように鍛錬して、いざというタイミングでデビューするプランも悪くないように思えます。非常に楽しみな投手が加わりましたので、来年が待ち遠しいです。

4年時は抜群の安定感を見せた草加投手 ドラゴンズのユニフォームを着て躍動する姿を楽しみにしてます

1-2 津田 啓史(三菱重工East)

 2位で指名したのは三菱重工Eastの若きショートストップ・津田啓史選手でした。正直この2位津田選手はこの順位で呼ばれるとは思っていなかったのでびっくりしました。ドラゴンズの2位はドラフト会議全体で13番目の指名ということでギリギリドラフト1位になれなかった限りなく1位に近い選手を指名出来るということで、ファンの間でも注目を集めていましたし私も注目をしていました。

表2 過去5年のドラフト上位指名選手一覧

 ドラゴンズは1位の所でまず度会選手を外し次に草加投手を指名して交渉権を獲得しています。1位を投手にしたことで2位は投手を重ねていくケースだと想定していました。しかし2位を全体の13番目で獲得出来る一方で3位指名が36番目となってしまいます。この36番目に狙っていた選手が直前で指名されてしまうケースは過去のドラフトではよくあることなので、そこまで待つリスクより先に繰り上げて指名してしまおうという球団が過去にも多く存在したことを踏まえると必ずしも投手ではないのかなと感じていました。
 それが表2であり、過去5年で投手を2人重ねてきたシーズンは2020年の1年だけでした。この年のドラフトはシーズン中に行われたこともあり、ドラフト前日にセ・リーグ2位の位置付けていたドラゴンズの2位指名は全体の22番目だったこともあり、中央大学の牧秀悟選手(横浜DeNA2位指名)のような選手は残っていなかった為投手を2人重ねて指名したと思われます。この表より5年前まで遡ると2013年、14年、15年、17年とその5年間で4度1位2位指名が投手のシーズンがあり、その頃までのドラゴンズは伝統的に投手に上位指名のリソースを割き投手王国を形成してきました。
 それがここ5年のドラフトではどちらかに野手を指名してくるようになり、特に21年は上位2人とも大学生外野手を指名するとても大胆な指名を展開しており、バンテリンドームを本拠地とするため投手陣を整備するために投手にリソースを割くというドラフト戦略からバンテリンドームでも活躍できるコアな野手を上位で獲得して育成していこうという意思を直近5年では感じています。なので1位を草加投手で行ったことで2位が野手の線があると思っていました。
 1位で度会選手を外し2位の直前で千葉ロッテが外れ外れ外れ1位として明治大学の上田希由翔選手を指名していたため、左打ちの野手なら広陵高校の真鍋慧選手を指名するのではないか、そう考えていました。しかし蓋を開けてみると三菱重工Eastの津田選手でした。津田選手は名門横浜高校出身でENEOSの度会選手と高校時代は二遊間を組んでおり、三菱重工Eastでも2年目から名門のレギュラーを掴んでここまでドラフトイヤーを順調に過ごしてきた選手です。
 しかし昨年支配下で二遊間の選手を3名獲得し、育成の樋口選手がシーズン途中で支配下昇格したこともあり新人4選手が現在支配下選手としているドラゴンズがここでも二遊間を獲得することに最初は懐疑的でした。
 それでもドラフト指名後の社会人日本選手権に出場する津田選手を見て、私の考えは変わりました。津田選手は去年入団した新人選手や既存の二遊間選手と比べて、差別化が図れる大型のショートストップだということを津田選手のプレーを見て思うようになりました。
 現在ショートの守備を守る機会の多い選手で龍空選手・村松開人選手は共に左打ちであり、来年の活躍が期待される田中幹也選手は怪我明けということもあり非常にアスリート型のショートでかつ身体の強さを感じる津田選手は既存の選手とは一線を画しているように思えます。しっかり振れて肩も強く何より足が速い津田選手はアスリート型内野手として非常に魅力的であり、秋は打撃の状態も良く打順も上位打線に名前を連ねるなどドラフトイヤーで評価を上げた選手なのは間違いありません。非常に楽しみにしています。

名門で培った野球センスをバンテリンドームでも 津田選手に期待してます

1-3 辻本 倫太郎(仙台大学)

 折り返して全体の36番目の3位指名は仙台大学の辻本倫太郎選手を指名しました。大学JAPANには2年連続選出されている世代屈指のショートストップの辻本選手を指名出来たことは凄く良かったのですが、2位の津田選手同様昨年に続いて二遊間選手を続けて指名するのか・・・という気持ちがまず来ました。それでも大学JAPANの試合で魅せた身のこなしの良い守備は見ていてワクワクするものがありますし、大学選手権ではパンチ力もアピールしていたので即戦力としては1番期待出来る選手かもしれません。
 昨年育成を含めて二遊間選手を4選手指名したドラゴンズが今年も上位の枠を使って二遊間選手を獲得したことに懐疑的なファンも多かったような気がします。実際アマチュア野球の有識者によるドラフト採点でもドラゴンズの点数は他球団と比べて寂しい数字が並んでおり、その多くが上位指名の二遊間選手に言及するものでした。ここまで執拗に二遊間選手に拘る背景に何があるのか、あまりにも気になってしまっているので少し調べてみました。

 こちらはシーズン開幕してすぐの時期に投稿されたのもとけさんの記事となります。ソースはドラゴンズ事情に詳しいCBCアナウンサー若狭敬一氏の冠ラジオとなっており、ここではシーズン開幕前に戦線離脱したルーキーの田中・村松の2選手が居ない状況での二遊間の運用についてトレードによる補強も視野に入れつつ、育成の樋口の支配下昇格を言及しています。実際シーズン中の二遊間選手のトレード補強は獲得する側がリスクを負う必要があり、どうしても交換要員を高く見られる傾向があるため成立する可能性は低く実現は厳しいというお話でした。実際ドラゴンズは2023年シーズン中に2件のトレードを成立させていますが、ドラゴンズからライオンズへ本職セカンドの高松渡選手が移籍したもののドラゴンズに来る選手で二遊間選手は居ませんでした。
 それだけハードルが高い二遊間選手の補強ということもあり、1番リスク少なく将来へ投資が出来る補強手段がドラフト会議ということで今年も2選手指名に行ったのではないかと考えます。

 こちらは長年中日ドラゴンズのスカウト部門を牽引し、スカウト部長まで登り詰めた元スカウトの中田宗男氏のドラゴンズに関するドラフト史の著書から抜粋したコラムの一部となります。中田氏がスカウト活動をする中で2人の印象的だった監督の時期のドラフトについてフォーカスし、深堀りしていくという著書内容となっており、その2人というのが星野仙一氏と落合博満氏の2人です。非常に読み応えのある内容となっていますので、興味のある方は是非購入されることをお勧めします。電子書籍もございますのでドラゴンズファン、そうじゃない野球ファンの方は是非。

 話が脱線してしまいましたが、先程のコラムより中田氏が星野監督時代のドラフト戦略を振り返る時にこのワードがよく出てきたことでとても印象に残っています。

「将来性のある選手はドラフトで、即戦力の選手はトレードで獲得する」

中田宗男著『星野と落合のドラフト戦略 元中日スカウト部長の回顧録』

 第1次星野政権は1986年オフから5年間ということで30年以上も前の話になりますが、プロ野球におけるチーム作りの根幹は今も変わらない気がします。実際第1次星野政権では最初の3年間で近藤真一投手(享栄高校・86年ドラフト1位)、立浪和義選手(PL学園高校・87年ドラフト1位)、今中慎二投手(大阪桐蔭高校・88年ドラフト1位)と3年連続で高校生を1位指名しており、トレードで落合博満選手や小野和幸投手など後に優勝に貢献する即戦力を獲得する一方でドラフトでは次世代に向けて将来有望な高校生を1位で獲得する時代でした。
 実際近年のドラゴンズでも18年に根尾昂選手(大阪桐蔭)、19年に石川昂弥選手(東邦)、20年に髙橋宏斗投手(中京大中京)と3年連続で1位に高校生を指名しており、星野政権を彷彿とさせる動きを見せていました。しかし当時と違ったのは補強面の動きであり、当時の球団フロントは補強費の捻出を渋る傾向にあり主力選手の年俸も上がり幅が抑えられ、他球団からの選手の補強や助っ人の獲得も少なかった時代でした。その影響で祖父江大輔投手の契約更改が当時のネットをざわつかせたり、矢面に立つ加藤球団代表の発言にネットが炎上し選手会が動くみたいな騒動もありました。そして20年以降はコロナ禍となり本当に資金が捻出出来ず与田剛監督最終年は補強に関してほぼ皆無の状態でのシーズンとなってしまい、シーズンの大半が低空飛行のまま終幕し与田監督は契約満了につき退団となってしまった経緯がありました。
 そんな中で生まれたのが生え抜きのスター選手だったミスタードラゴンズの監督就任であり、三顧の礼で迎え入れた球団も立浪監督での失敗は許されないという緊張感はありました。しかし就任した21年オフはまだコロナ禍であり球団としても資金難の真っ只中だったため、新監督就任の割に補強は静かなオフでした。21年ドラフトも立浪監督就任前に行われたこともあってスカウト主導で行われたため、本格的にチームにメスを入れたのは22年からでした。22年シーズンは5月に8連敗を記録し失速するとその後浮上することなくシーズンを終えました。この年最大のトピックは18年のドラフト1位根尾昂選手の投手コンバートです。流石にこれに関しては賛否両論がありましたが、将来のショートストップを担う逸材の投手転向ということで監督側からショートが厳しいという目で見られていたのかもしれません。そしてオフには二遊間のレギュラーだった阿部寿樹京田陽太の両選手のトレード移籍に三ツ俣大樹選手も戦力外となり根尾選手を含めて4選手の二遊間選手が居なくなりました。そして今年はドラフト前に堂上直倫選手が現役引退、ドラフト後には溝脇隼人選手が戦力外と二遊間選手がここ2年で6人去り村松・田中幹・福永・樋口・津田・辻本の6選手と助っ人のカリステが入ってくるなど大幅な入れ替えが行われました。
 立浪監督の発言とドラフトのムーブを見るに二遊間に関しては他からの補強が見込めないことでドラフトから補強をするという立浪監督なりのポリシーを感じた2年間でした。実際ここ5年でFA移籍した選手の中で二遊間選手は18年に埼玉西武から東北楽天に移籍した浅村栄斗選手のみであり、どちらかというと浅村選手は強打が見込まれての移籍だったので守れる二遊間選手を他球団から獲得するのは容易なことでは無いということが分かります。
 そしてドラフト終了後には自由契約となっていた中田翔選手、中島宏之選手、上林誠知選手、ディカーソン選手など実力者を含む大量の野手を獲得しました。コロナ禍もあり時代の時間軸が多少ズレてはしまいましたが、チームに足りない部分をトレード等の他球団からの即戦力で埋めて、ドラフトでは将来性のある選手を獲得するという星野監督のイズムが愛弟子の立浪監督で実現しているところを見ると、これがドラゴンズのレガシーなのかと思います。
 時代の変化が激しいプロ野球の世界でも受け継がれる部分とブラッシュアップされ進化してく部分、そういった部分が垣間見れるのは嬉しいことですし、今回のドラフトと補強面が成功することを祈って来シーズンのドラゴンズを楽しみに見て行こうと思います。
 かなり話が脱線してしまいましたが、上位のリソースを使って二遊間選手を指名した部分について、自分なりに考察してみました。意図があっての指名だと信じていますので、スカウト陣を信じて津田選手・辻本選手の活躍に期待したいです。

1-4 福田 幸之介(履正社)

 4位では履正社高校のサウスポー・福田幸之介投手を指名しました。福田投手と言えば1番フォーカスされるのは23年夏の大阪府大会決勝戦で大阪桐蔭高校の前田悠伍投手(福岡ソフトバンク1位指名)との投げ合いを制し完封勝利で甲子園を決めた試合です。あの日の福田投手のピッチングを私もバーチャル高校野球で見ていましたが、本当に素晴らしい投球で強打の大阪桐蔭打線も正直打てる球はほとんど無かったような、そんな投球でした。
 指名戦略的にそろそろ高校生の投手が欲しいなとドラフト当日見ていて思いました。特に右投手は支配下選手で最年少が来年22歳の髙橋宏斗投手であり、右の高校生投手の指名がどこかであるのではないかと予想していました。
 ドラフトの前にとあるイベントにてドラゴンズのドラフト展望について語られる現場に私は参加しており、そこでは1位入札は度会選手で行く(立浪監督の公言前)や津田選手はスカウト陣が好評価といった実際もあったムーブをバンバン当てていた発言が多くあったので非常に面白い回でした。
 投手に関しては度会選手を単独指名もしくは抽選で引き当てる前提の話が進んでいたので、1位で度会選手を指名出来たら2位で高校生投手を指名するのではという内容でした。そこでは霞ケ浦高校の木村優人投手、滝川第二高校の坂井陽翔投手、東海大菅生高校の日當直喜投手の3投手の名前が挙がっており、また下位でも高校生投手を指名するという発言で聖カタリナ高校の河内康介投手、横浜高校の杉山遥希投手の名前が挙がっていました。
 しかし本番では度会選手を抽選で外し、外れ1位で草加投手を指名していることで野手の機運が高まり、関東担当の小山良男スカウトの強い推薦もあって2位指名は津田選手を指名したため次のドラゴンズ3位指名の間に上記で名前が挙がった選手は全員指名されてしまいました。
 特にオリックスが2位で指名した聖カタリナの河内投手はドラゴンズスカウト陣も高く評価しており、4位の時点で残っていたら確実に指名していた投手だったと思われます。それだけに予定していた投手が指名されて居なくなってしまったのは相当な誤算だったと思います。
 そんな中で残っていた投手で1番良い投手だった福田投手を指名したのではないかと考えられます。福田投手もドラフト前の評価ではかなり高かったので4位で指名出来たことは凄く良かったと思います。ドラゴンズの左腕事情は厳しくベテランの大野雄大投手は今年手術もあってあと何年投げられるかというフェーズに入っており、開幕投手の小笠原慎之介投手は脂が乗っている20代中旬でのMLB挑戦を強く願っており、チームに居られるのもあと数年ということもあり次世代のサウスポーの出現を強く熱望しています。昨年指名した森山暁生投手と共に福田投手も切磋琢磨して成長して欲しいと願っています。

1-5 土生 翔太(茨城アストロプラネッツ)

 5位は独立リーグから茨城アストロプラネッツの土生翔太投手を指名しました。実は私はこの投手をドラフト前に2度名前を拝見しておりました。

 まず1回目はサラリーマンスカウトさんのドラフト動画です。この回でゲスト出演したのはDIMENSIONINGのトレーナー北川雄介氏で、北川氏が施術・指導を担当するドラフト候補の中でこの時点ではあまり世に名前が出ていない投手4人を紹介する動画で2人目に茨城アストロプラネッツの土生投手が出てきます。視聴した時は独立に面白い投手が居るという点と昨年の桜美林大学4年時に覚醒寸前でドラフトが終わってしまい惜しかったという点が印象に残りましたが、正直支配下で指名がある投手にはこの時はあまり思いませんでした。
 2回目は上記でも話したドラフト直前のとあるイベントでした。そこで土生投手の名前は挙がったのですが、指名予想では育成枠としてでした。イメージとしては前年の育成ドラフト1位で指名され、シーズン中に支配下枠を勝ち取り驚異的な活躍を見せた松山晋也投手のようにリリーフでの活躍を見込んでの指名予想をしていました。
 茨城では最初先発で登板していたものの、シーズン途中からリリーフに転向し球速・球の回転数などが向上したことでドラフト候補に名乗りを挙げたこともあり育成枠で様子を見て良ければ1軍で試すために支配下昇格させるというムーブが理想だったのかもしれませんが、今回のドラフトは思った以上に投手の指名のペースが早く、下馬評の予想より上の順位で次々と投手が指名されていったドラフトになった為、ドラゴンズの5位の段階では指名を予定していた投手は全て指名され残って居なかったのではないかと考えられます。
 そこで育成指名を検討していた土生投手を育成ドラフトを待たずして繰り上げて支配下の5位で指名したのかと思われます。実際後ほど紹介しますがドラゴンズは今オフかなり大胆な補強策に動いており、12月25日現在で支配下選手は65人とシーズン開幕前にしてはまあまあな人数が居ます。そして怪我等で育成枠に移行した選手が多く、育成ドラフトでも選手を指名している関係で現在育成選手は20人弱を抱えており、ここから最大5人しか昇格出来ないことを考えると例年以上に育成→支配下のムーブは難しい1年となります。
 土生投手くらいの実績と完成度であれば育成で結果を残すのを待つ必要もなく戦力としてカウント出来ると思われるので、思い切って支配下指名で行った投手かもしれません。実際のプレーする姿を見たことがない選手なので来年がとても楽しみです。

1-6 加藤 竜馬(東邦ガス)

 支配下の最後の指名となったのは東邦ガスの加藤竜馬投手です。東邦ガスという地元の選手でありながら、実際投げてる所を見たことが無い投手なので謎のベールに包まれている投手です。
 噂レベルでは状態良く投げれれば凄い球を投げるという触れ込みは何度か聞いたことがありますが、亜細亜大学・東邦ガスと兎に角実戦のマウンド数が少ないためあまり話題になってこなかった投手ではあります。
 そんな加藤投手がドラフト候補として名前が挙がった1つの記事がありました。

 アプリで全文が読めるのでスポナビのアプリを参照して欲しいと思います。最後に加藤投手について米村明スカウトチーフからのコメントが掲載されていますように、8月のドラゴンズのファームと東海地区の社会人選抜チームの交流戦で加藤投手が登板しており、そこでスカウト陣にいいアピールをして指名に漕ぎ着けたのかと思われます。
 昨年も5位指名の濱将之介選手が当時BCリーグ選抜としてファームとの交流戦に出場し、ホームランを放ってアピールして指名に漕ぎ着けたケースがあるので、今年もその枠があったということでこちらも目が離せません。残念ながらこういう類のやつはコロナを理由に無観客試合として行われるケースが多いため非常に残念です。絶対見たい層は居るのにとは思います。
 本当に謎が多い加藤投手はT.バウアー投手と同じ背番号96を付けて来季からプレーすることが決まりました。本家のような剛速球がバンテリンドームで見れる所を期待したいです。

1-7 育成指名選手

 ここからは育成選手となります。少し長くなってきたので育成選手の感想は少し短めにします。育成1位の日渡謄輝選手ですが、この選手もドラフト直前のイベントで名前が挙がった選手でした。
 ドラゴンズは保有している捕手の数がセオリーと比べると1人少なく、プロ野球を1年間運用していく上で捕手が足りないのは致命的になるので1人は指名があるという話でした。しかし支配下ではあと1人とはいえ枠を割くのは厳しく、また1軍には正捕手の木下拓哉やトレードで移籍してきた宇佐見真吾選手、若手侍ジャパンに選出された石橋康太選手が控えていることもあり即戦力というより将来性寄りに振れた捕手の獲得が理想とされていました。
 そこで可能性があるのは高校生の捕手もしくは独立リーグの捕手でした。社会人捕手はルール上育成指名することは出来ず、大学生捕手は各チームで正捕手を張っている選手はある程度社会人など進路が内定している選手が多く、育成枠での指名打診は断られることが大半なので高校生が有力となります。しかし今年の高校生捕手の多くは進学を希望しており、志望届を提出した有望株は支配下でほぼほぼ指名されてしまいドラゴンズは育成ドラフトを最初に指名出来るものの高校生捕手に関しては厳しくなっていました。
 そこで白羽の矢を立てたのが独立リーグの捕手であり、日渡選手は高卒1年目の19歳ながら茨城で50試合以上マスクを被り実戦経験を積んできた非常に優秀な選手です。実力とニーズの合った選手ということで育成ドラフトのいの一番での指名となったのかと思われます。

 続いて育成2位指名の菊田翔友投手ですが、彼が指名された時久しぶりに名前を聞いてとても嬉しく思いました。菊田投手は2年前は享栄高校の投手としてベンチ入りしており、チームの決勝進出に貢献した投手でした。
 当時の享栄高校は2枚看板として1番を付ける肥田優心投手(現・亜細亜大学)と10番を付ける竹山日向投手(現・東京ヤクルト)がおり、怪我もあって2人に後塵を拝していた菊田投手は12番を付けていました。
 実際夏の大会では肥田投手も竹山投手も150キロを超えるボールを投げており、非常にレベルの高い投手陣の中に居たのでなかなか菊田投手が陽の目を浴びるケースは少なかったかもしれません。そんな中竹山投手と共にプロ志望届を提出した菊田投手でしたが、2年前のドラフトでは指名はありませんでした。
 次の進路に独立リーグを選んだ菊田投手は2年間愛媛マンダリンパイレーツで力を付けた菊田投手は今シーズンから愛媛のクローザーを務め最速は151キロにまで成長し、今回の育成ドラフト指名に漕ぎ着けました。若く伸びしろもある菊田投手の今後に期待しています。

 育成3位は栃木ゴールデンブレーブスの尾田剛樹選手でした。昨年の大阪観光大学時代にも名前が挙がっていた選手でしたが、正直あまり尾田選手の存在を知りませんでした。栃木でシーズン30個以上の盗塁をする選手ということで名前を知り、打撃も結構良いという話も聞いているので尾田選手非常に楽しみです。
 ドラゴンズは今シーズン途中で代走のスペシャリストの高松選手をトレードで放出しており、1軍では足のスペシャリストが現状居ないこともあるので、そこに尾田選手が入ってくると非常に面白いかもしれません。
 育成ドラフトから入団し足のスペシャリストとして日本代表まで登り詰めた福岡ソフトバンクの周東右京選手のような選手になって欲しいと願っています。

 育成最後の指名は大分B-リングスの川上理偉選手でした。申し訳ないですが指名された時本当にどういう選手なのか分かりませんでした。九州の独立リーガーまではアンテナを張っておらず、どういう選手なのかどのポジションを守るのか何も知らない選手でした。なので野球太郎さんの寸評を参考に川上選手がどんな選手か調べました。
 セールスポイントは肩の強さであり、独立3年を経験してここは揺るぎない売りの部分であり、今年は打撃も良くなったこともあり指名に漕ぎ着けた選手ということでした。そして隠れていましたが3人目の二遊間選手です。
 ファームは怪我人が続出すると本職じゃない選手が不慣れなポジションを守るケースがあり、近年のドラゴンズはそれが多いこともあり野手の層を厚くして欲しいと強く願っていたので、こうして独立リーグの選手が多く加入してくれる環境はとても嬉しく思います。

 長くなりましたが今回指名された10選手皆さんに期待をしています。来年の合同自主トレが今から楽しみです。

2.12月開催2024年仮想ドラフト

 そしてまだ2023年ではありますが、サラリーマンスカウトさん主催のオンラインサロンでは早くも2024年向けの仮想ドラフトが開催されました。
 今回も私は中日ドラゴンズ陣営の代表を務めており、陣営内で指名に至った経緯・戦略等をここで少し書けたらと思います。
 ちなみに動画内では私が撮影した画像が一部使われておりますので、そちらにも注目して動画を拝見していただけたらと思います。

表3 23年12月開催24年仮想ドラフト 指名選手一覧

 まず今回の仮想ドラフトのレギュレーションは各球団4位指名まで、全体で48名の指名というルールになっており、指名の戦略としては補強ポイントに重きを置くべきか中長期的なビジョンを見越して将来性に重きを置くべきか、4名指名だと色を出すのに少し難しいと思いました。
 そして何より指名候補選手のピックアップ作業に難航し、各選手の評価をするのが1番難しかったです。なのでドラゴンズ陣営としては指名戦略に則りつつ現時点で良いと思う選手を次々と指名しようという考えで当日を迎えることになりました。そこで大事なのは指名戦略だと思い、ここに対して時間を費やしました。

2-1 仮想ドラフト向け指名戦略

表4 中日ドラゴンズ 所属選手一覧

 表4は12月25日現在の中日ドラゴンズの所属選手一覧です。2年連続の最下位ということもあり今年も現役引退を含めた退団選手や支配下の枠を外れて育成枠に移行する選手が多かったオフでした。その分今年はドラフトでの指名選手に加えて自由契約となっていた選手の獲得が多く、補強という面では大きく動いたストーブリーグとなりました。
 特にドラフト前に注目されていたコーナー(一・三塁手)系の選手はドラフトで指名が無かったので心配していましたが、11月中旬に元読売ジャイアンツの中島宏之選手の獲得を発表すると12月初旬には同じく読売から中田翔選手の獲得を発表し、ドラゴンズファンを大いに驚かせました。
 コーナー系の選手は今シーズンダヤン・ビシエド選手の不振に始まり最後まで固定出来なかったポジションではあるので、中田選手の加入は非常に心強いです。そして中島選手も非常に勝負強い選手であり、今シーズン固まらなかった代打の枠に強力な選手が来てくれるのはこちらも頼もしいです。
 他にも福岡ソフトバンクから上林誠知選手、阪神から山本泰寛選手、板山祐太郎選手、助っ人外国人でアレックス・ディカーソン選手が入団することになり、3年契約最終年の立浪監督にこれ以上ない補強をフロントはしてくれたと思っています。
 話を仮想ドラフトに戻します。現有戦力の面では来年勝負を仕掛ける布陣が敷けたと思いますが、その反動で育成面を考慮すると若手のプロスペクト選手が枯渇しているのが表からも分かります。
 特に近年のドラフトで獲得してきた選手が大学・社会人(独立)中心ということもあり所属選手の分布が極端な割合となっており、深刻なのは20歳以下の右投手・内外野手が支配下選手0というちょっと目を覆いたくなるような現実となっています。
 1軍と連動するかのように今年もファームは開幕から終幕まで1度も浮上することなく最下位でシーズンを終えています。特にファームは1軍より試合数が少ないにも関わらず1軍より遥かに多い借金30以上を抱える異常事態となっており、とてもじゃないですが数字では健全な状態とは言えないと思っています。そこでしっかりとプロスペクトにイニング数や打席数を与えられているのだろうか、疑問に思ったのでこれを機にドラゴンズのファーム事情について調べてみました。

2-1-1 ファームの投手事情

表5 中日ドラゴンズ ファーム投手陣 主な成績

 まずは投手陣から。23年シーズンのファーム登板数トップは20年ドラフト2位の森博人投手と20年ドラフト4位の福島章太投手の共に3年目の投手でした。森投手は日本体育大学からドラフト2位で入団し、ルーキーイヤーから1軍のマウンドも経験しており2年目の昨シーズンは30試合に登板し防御率2.67と数字も残していたので、3年目の飛躍に期待を寄せていました。春先から1軍に帯同し、オープン戦でも無失点を続けていましたが、開幕直前に制球を乱し失点して開幕一軍を逃してしまいます。そこからファームでも制球難に苦しみチーム最多タイの33試合登板ながら防御率は5.73、1イニング辺り何人の走者を出したかを表す数値として用いられるWHIPの指標も1.64とかなり高い数値となっており、ファームでこのスタッツは少し寂しさがあります。 
 同じく1位タイの福島投手は昨年オフ育成契約から支配下に戻ってきての1年となり、こちらも春先は1軍帯同でアピールしていましたが故障もありファームへ。年間33試合登板で防御率2.70とアピールをしつづけ8月には念願の1軍へ。8月10日の横浜DeNA戦でデビューを果たすと1軍では4試合に登板し貴重な経験が積めたシーズンとなりました。 
 同期入団でありながら対照的なシーズンを送った2人ですが、まだ入団3年目ということで彼らにファームの貴重なリソースを割くのは理解出来ます。しかし登板数3位にランクインしているのは23年限りで現役を引退した谷元圭介投手なのはかなり問題でしょう。谷元投手が、というよりは39歳の大ベテランにファームの投手運用の一部を担わせている状況がまずいということです。つまり実戦経験を積ませたい若手がおらず、球数管理・登板間隔管理等で縛りを掛けている影響で投げれる投手が居ないため尻拭いとしてベテランに登板を重ねてもらっている運用状況がまずいのではないかと思います。 
 実際今シーズンは投手の怪我人が多く運用が苦しくなっていたのは仕方ありません。しかしある程度予測してリカバー出来るように計画を組むのがプロフェッショナルの仕事であり、他に投げれる人が居ないから誰か頼む的な自転車操業のような運用では健康な投手が居なくなります。そんな救世主的な立ち位置でファームを支えてくれた谷元投手は来季からは居ません。ちゃんと来年はそこを考慮して運用してくれるのだろうか、本当に不安です。 
 登板数にフォーカスをしていて思ったのは谷元投手を除く4人のランクイン投手はいずれも制球に難がある投手であり、登板数は重ねながらもイニング数が食えてない所を見るとここら辺もファームの運用を苦しめている要因かもしれません。特に近藤廉投手は1軍で1イニング60球投球の晒し投げが物議を醸すなどランクインした投手は比較的1イニング辺りの球数が多い制球難の投手が多いのは非常に気になるところです。 
 続いてイニング数にフォーカスすると1位になったのは育成契約の垣越建伸投手、2位も育成契約の松木平優太投手と育成投手が1位2位となったのはファームの運用的に悪くないような気がします。しかしこれだけイニングを投げても支配下登録を勝ち取れなかった現実は少し寂しいような気もします。特に松木平投手は去年今年と支配下登録に1番近いと称されながら育成3年が終わりました。同期の育成投手は皆支配下登録を勝ち取って(近藤投手は再度育成契約に移行)いるのを考えると松木平投手には是非頑張っていただきたいです。 
 3位には本格的な投手転向シーズンとなった根尾昂投手がランクインしており、今年はファームで76イニングを投げ1軍でも先発を経験して順調に投手としての階段を上り続けています。フェニックスリーグでは非公式試合ながらプロ初勝利も記録しており、来年に向けて非常に楽しみな投手であると共にこれだけ順調だと個人的には来季はファームは卒業かなと思っています。 
 4位5位には社会人出身の2人がランクインしましたが、鈴木博志投手は先日の現役ドラフトにてオリックスに移籍が決まり、岡野祐一郎投手は戦力外通告を受け現役を引退。来季よりスカウトへの転身が決まったばかりでした。 
 3位の根尾投手がファームを卒業すると仮定すると3人が抜けるファーム投手陣は200イニング以上を他の投手で運用していく必要があります。ドラフト1位の草加投手が1年間ローテを守ってもせいぜい100前後だと思われます、そう考えるとこの穴を埋めるだけでも四苦八苦しそうな予感がしています。 
 こうした状況を踏まえるとファームでイニング数を投げさせて経験を積ませたいと思える投手が非常に少ないと危惧しています。なので24年ドラフトでは先発型のプロスペクト、特に高校生投手を獲得したいなと考えました。 
 これだけリソースが余っている状況、支配下右投手最年少が髙橋宏斗投手であり、その髙橋投手もいずれMLBに挑戦するスケールの大きい投手な為、次世代の投手を確保するのはマストだと考えました。今回4選手指名という縛りがありますが、1枠は必ず高校生投手それも右投手を指名したいとまず最初に思いました。

2-1-2 ファームの野手事情

表6 中日ドラゴンズ ファーム野手陣 主な成績

 続いてはファームの野手事情について少し深堀りしていきます。ファームの野手で1番大事なのはプロスペクトに対する与える打席数だと思っています。なのでファームでの打席数にフォーカスをして行きたいと思います。
 まず打席数トップになったのは22年育成ドラフト3位指名から支配下登録を勝ち取った樋口正修選手でした。打席数もさることながら試合数も野手陣ではぶっちぎりの出場数となっており、まさか育成3位のルーキーにここまでリソースを与えるのかと衝撃を受けました。樋口選手にとってもタイミングが良かったのか、1軍では二遊間選手が固定出来ず多くの選手が1軍に登録され起用されたこと、この裏でファームでは1番多くの出場機会を得ていたが樋口選手なのでこれに関してはいいタイミングだったと思います。
 脚が売りの樋口選手でしたが、ファームでは盗塁数は8個と伸び悩み成功数と同じくらい失敗数も重ねてしまったこと、体力面で最後課題が出て打撃の数字を落としてしまったことは来季以降に向けての宿題でしょうか。これだけリソースをもらったということはファーム首脳陣からの期待の表れだと思いますので、来年の樋口選手に期待しています。
 ランキング2位の鵜飼航丞選手と4位のブライト健太選手は21年ドラフトの1位2位ということもありファームでは頭1つ抜けた成績を残しています。特にブライト選手はOPS.9に近づくなどファームレベルはとっくに卒業しているものだと思っています。鵜飼選手も数字は勿論打球速度などのレベルもファームに居ちゃいけないレベルだと思っています。
 ブライト選手はフェニックスリーグで、鵜飼選手は台湾のウィンターリーグでそれぞれ無双していたこともあり、来年は1軍で経験を積みながら成長していくフェーズに移行していると思うので、流石にファームは卒業だと信じたいです。しかしちゃんとプロスペクトに対してしっかり打席数を与えて、それに応えるように数字を出してくる両選手は本当に楽しみです。
 ランキング3位の濱将之介選手は今シーズンは主に三塁手を始めとした内野を守っており、時に外野も守る機会がありましたが内野を中心に88試合300近い打席を与えられており、昨年のドラフト5位としてしっかり打席数を貰えているのはいいことだと思います。しかし秋季キャンプにて来季は外野手にコンバートすると発表されたのはとても意外でした。立浪監督始め首脳陣が濱選手の身体能力を買ってのコンバートだと思いますが、濱選手を外野手としてカウントするとこのファーム打席数ランキングは上位10人中内野手3人外野手7人というとても歪なランキングとなってしまいます。
 さらに内野手の内訳を見ると1位の樋口選手に続くのは来季8年目の石垣雅海選手、そして23年限りで現役を引退した堂上直倫選手もランクインしています。堂上選手は引退するシーズンでファーム打席数200を超えているのは正直言って運用が異常だと思います。特に堂上選手は内野のユーティリティとして重宝されており、不慣れな一塁での起用も多々あったことからやはりコーナー系の選手というのはチーム全体で不足していると感じます。堂上選手が引退し来年のファームは誰が一三塁を守るのか、そんなレベルの話をしている段階でまあまあヤバいと思いますので、24年ドラフトでは一三塁の選手、特に将来性ある高校生を獲得し25年からのファーム運用を正常に近づけていけたらと思いました。

2-1-3 指名戦略 全体感

 投手も野手も若い世代が枯渇しており、折角の育成の場であるファームで若い選手に出場機会を与える環境になっていない運用はナンセンスだと思います。それを踏まえて今回の仮想ドラフトでは大学生豊作年と言われていますが、中日ドラゴンズ陣営としては高校生を中心に指名したいと強く願っており、大事な24年ドラフトの最初の仮想ドラフトですが大いなる意思表示として大胆な指名を行おうという意見で纏まりました。
 しかしこの12月の段階で絶対に1位指名間違いなしと言える高校生が我々の話し合いで出てこなかった為、2位以降全て高校生を指名して1位は即戦力の大学生を指名するのはどうでしょう、という意見に最終的にはなったので1位指名の大学生について考えることにしました。
 その中で陣営内でも1番名前が多く挙がったのが関西大学の金丸夢斗投手でした。

大学生No.1投手の呼び声高い関西大学の金丸夢斗投手

 金丸投手は関西学生連盟で3年生ながら無双状態に入っている誰しもが知るスーパーピッチャーです。明治大学の宗山塁選手と並び今回の仮想ドラフトの目玉になるのではと想定されている投手なので競合は必須でしたが、金丸投手以外にも良い大学生投手は多く居ますし、高校生選手を繰り上げても良いなくらいを想定していましたので、迷わず金丸投手を入札1位指名で行くことにしました。
 2位以下の高校生選手でこれは絶対指名したいと思うポイントを3点ほど考えました。

・左打ちの長打が見込める高校生野手
・右の高校生投手(先発タイプ)
・一三塁のコーナー系を守る高校生内野手

 これらを踏まえて理想の指名選手を下記にリストアップしました。

表7 指名シミュレーション一覧

 1位の部分は金丸投手を軸に大学生左腕の投手を並べてみました。神宮大会でも活躍した環太平洋大学の徳山一翔投手、富士大学の佐藤柳之介投手はとても素晴らしい投手であり、来年のドラフト戦線でも上位指名候補として名前が挙がってくると予想されます。それだけに仮想ドラフトでも人気が出ると思われるため2位には残らないだろうと想定して、金丸投手を外したらひたすら大学生左腕に特攻するという方針は事前に打ち出していました。
 どちらも良い投手なのですが、神宮大会と松山合宿で両投手を見比べた時に現時点では徳山投手の方がボールに力強さが見られ魅力的だなと思わせていたので、優先度は徳山投手の方を上に位置付けました。

神宮大会で好投を見せた徳山投手 力強いストレートはとても魅力的です
大学選手権で衝撃的な投球を見せた佐藤投手 ドラフトイヤーの活躍が楽しみです

 2位の部分に関してですが、ドラゴンズは2位のウェーバー順が早い一方で3位のウェーバー順が遅いということを睨むと、市場に少ないスケール感ある高校生野手を高校生投手より先に指名する方が指名がスムーズに行くのではないかと思い、2位は左打ちの強打の高校生野手を指名することにしました。 
 候補として名前が挙がったのは豊川高校のモイセエフ・ニキータ選手と桐光学園の森駿太選手です。モイセエフ選手は愛知県の逸材ということで私も愛知を中心にアマチュア野球を見ている者なので評判は聞いていましたが、新チームになってからのモイセエフ選手は県内ではちょっと手が付けられないくらいのスケールに成長しており、実際県大会を見に行ってそれを感じました。実際愛知を飛び出したらどれほど通用するのか、そこのフォーカスを当てて彼のプレーを見ていましたが、東海大会で打率6割超のハイアベレージ、神宮大会では優勝校の星稜から特大のホームランで衝撃の全国デビューを飾りました。愛知では敵無しと称されたモイセエフ選手は全国クラスでも通用すると分かった瞬間、仮想ドラフトで指名したいと思うようになりました。 
 森選手も下級生時代から評判の大型ショートストップとして注目されており、実際動画を見ていてもしっかり振れる打撃がとても魅力的だなと思って見ていました。この秋は故障の影響もあり本職のショートではなくファーストでの出場でしたが、実際大型選手ということもあるのでショート以外の選択肢も十分考えられる選手だなと思いますし、コーナー系を守らせるのも面白いと思いドラゴンズの指名方針に合致するので指名候補に入れました。2位の高校生野手と考えるとこの2選手が筆頭であとはなかなか名前が挙がらなかったのでとりあえずどちらか指名出来たらと思っていました。その中でも地元であるという点、陣営内でも強い指名希望があったこともあり2位の優先度はモイセエフ選手が上となりました。 
 3位の部分では右の高校生投手を1人指名したいと強く熱望していたので、候補となる選手を何人か挙げていました。その中で知徳高校の小船翼投手と生光学園の川勝空人投手は結構各方面から評判を聞く投手なので大学生豊作とは言えドラゴンズの3位までには残らないだろう、他球団がほっておかないと思いこの2投手は敢えてリストから外しました。 
 そこで最終的な候補となったのは5投手でした。まずは作新学院の小川哲平投手。怪我もあり今年はあまり投げる機会が無かった投手ですが、スーパー中学生として鳴り物入りで作新に入学し、ようやく秋になってその片鱗を見せてきた投手でした。神宮大会の活躍もあって陣営内でも評判が良い投手でしたので、3位の最優先投手としてリストアップしました。 2番目は前橋商業の清水大暉投手です。今年の夏に甲子園のマウンドを経験した清水投手の特徴は190㎝超えの身長から投げ下ろす角度あるボールであり、こういった大型投手はなかなかドラゴンズには居ないタイプなので指名したいなと思っていました。 3番目は報徳学園の今朝丸裕喜投手です。この投手は私から強く推薦させていただいた投手です。春のセンバツではオリックス4位指名の堀柊那選手らと共にチームを準優勝に導いた投手であり、その頃から素晴らしいボールを投げていましたがこの秋彼を見た時に想像以上の成長を感じ、来年どこまで伸びるんだろうという期待が凄く伺えた投手だったので、推薦しました。私が現地で見た試合は神戸国際大付属との試合で、相手投手も注目の津嘉山憲志郎投手とあって明石トーカロ球場は朝から満員でした。 試合は今朝丸投手が神戸国際相手に2失点完投で報徳学園が勝ちました。内容以上に投げているボールがとても素晴らしく、実際球場に来ていたプロのスカウトのガンでは146キロを計測したという記事が出ていました。報徳学園はセンバツに出場する可能性が高いので、再び甲子園で投げる今朝丸投手が見れるのが楽しみです。

 4番目は神戸弘陵の村上泰斗投手です。正直実際投げている姿を確認したことはないのですが、動画等で見る感じでは凄そうなボールを投げているのが確認できます。MAX153という現時点ではとてつもない威力ある球を投げているので、残って居たら指名したいと思っていました。
 5番目は大阪桐蔭の平嶋佳知投手です。この夏は前田悠伍投手がなかなか投げないこともあり平嶋投手の名前が全国に知れ渡るいいきっかけになっていたので投球を見る機会は多かったですが、やはり良い投手です。神宮大会では本調子では無くチームも初戦敗退してしまいましたが、実力はまだまだこんなものではないと思って見ていました。非常に楽しみな投手です。
 4位の部分ですが、2位の野手指名と対比で指名出来たらと考えていました。2位でモイセエフ選手を指名出来たら4位は内野手コーナー系、2位で森選手を指名出来たら4位は外野手、いずれも高校生を考えており候補に挙がったのは内野手だと桐朋の森井翔太郎選手、外野手だと愛工大名電の石見颯真選手でした。

2-2 仮想ドラフト 結果

表8 12月開催仮想ドラフト 中日ドラゴンズ指名一覧

 表8が実際の仮想ドラフトにて指名出来た選手の一覧です。事前の予想通り各球団で評価が分かれている印象があり、ドラゴンズ陣営で評価していた選手は予想の指名順ですんなり取れたので、これが12月開催なのかなと思いました。仮想ドラフトも本番が近くなるとよりリアルな情報戦を取ることになるので、そこで駆け引きが生まれたりしますが今回は理想の指名プランに則って指名が出来た非常に満足です。それでは改めて各選手を振り返りたいと思います。

2-2-1 金丸 夢斗(関西大学)

大学生NO.1投手を4球団競合で獲得 来年の本番でも金丸投手を指名出来たら…

 ドラゴンズは最初から競合覚悟で関西大学の金丸投手を入札1位指名させていただきました。正直始まる前は5球団くらい競合するんじゃないかと予想していたので、当てる前提でプランを組むのではなく外した時にどういう立ち回りをするべきかに重きを置きながら仮想ドラフトに参加していましたが、ルーレットの1ミリが我々をアシストしてくれたお蔭で何とか抽選に勝ちました。実際来年のドラフト会議でも金丸投手を競合で獲得出来たらめちゃくちゃ嬉しいんだろうなと思いながら当日は参加をしていました。
 中日以外だと東京ヤクルト、千葉ロッテ、阪神が金丸投手の抽選に特攻してきましたが、大方の予想通りでした。あとは横浜DeNAが来るかもと想定していましたが、横浜は青山学院大学の西川史礁選手に指名しにいったので競合が1つ減ったなくらいでした。
 もし金丸投手を外していたら予定では環太平洋大学の徳山投手を外れ1位で指名する予定でしたが、1位入札指名終了時点で愛知工業大学の中村優斗投手が残っていたのでもしかしたら中村投手の方を指名に行っていたかもしれません。個人的には中村投手を愛知でよく見ていることもあり思い入れがある投手ですし、この前の松山合宿で衝撃の全国デビューを飾ったのもあって1位指名として箔が付いたなと感じていたので中村投手をプッシュしたかもしれません。
 とりあえずまずは金丸投手を獲得出来たので2位以降は事前の戦略通り高校生選手の指名に入ります。

2-2-2 モイセエフ ニキータ(豊川高校)

現時点でNO.1の高校生外野手 来年のセンバツが既に楽しみです

 2位では豊川高校のモイセエフ選手を無事指名することが出来ました。神宮大会の活躍もあったので外れの部分でもしかしたら1位指名があるのかもしれないなと思っていたので、ドラゴンズの2位指名まで残っていて良かったです。 
 モイセエフ選手は今年見た高校生野手の中では1番良かったと思います。プレーを見ていて魅力に引き込まれる、そんな選手でした。見る度に本当にいいプレーを見せてくれるので、県大会・東海大会・神宮大会と進むに連れて楽しみが増えていく選手で、仮想ドラフトで1回は指名したいと思っていました。こうして指名出来てとても安心しました。
 現在のドラゴンズの外野手事情は人材的には揃っていますが、岡林勇希選手より若い外野手は現状0人、上記にも記したように2年前のドラフトで上位指名したブライト・鵜飼の両選手はファームで申し分ない成績を残しており、来季以降はファームを卒業して1軍で経験を積ませるフェーズに突入しているので、ファームで外野を任せられる選手が数少なくなっています。そこにモイセエフ選手が入団することで彼には十分な打席数を与えることが出来ますし、モイセエフ選手が思ったより早くブレイクしたら岡林選手と共存が出来ると私は思っています。
 両者ともセンターを守る選手ですが、左投げということもあり個人的にはモイセエフ選手の方がセンターの適性が強いと思っています。モイセエフ選手も肩がとても強くシートノックを見ていても物凄い送球をするのですが、岡林選手の肩というのは元投手でMAX153キロを投げていたということもありちょっと他の選手とは次元が違うかなと思います。岡林選手の肩を生かすにはセンターではなくライトの方がいいのではと思うくらい本当に凄い肩をしているので、共存があるとしたらセンターをモイセエフ選手、ライトを岡林選手なのかなと思っています。岡林選手のライト適性については今シーズンまでドラゴンズのコーチを務めた荒木雅博氏もYoutubeで語っていますので、そちらもご覧ください。

 また岡林選手はドラゴンズに久しぶりに出てきた生え抜きのスター選手であり、若さとポテンシャルを考えると福留孝介氏以来の野手のMLB挑戦が期待出来る選手だと私は信じています。それが何年後になるかは分かりませんが、その時が来た時に次はモイセエフ選手がいるからと言える環境だったら最高なのではないかなと個人的には思います。本当に指名出来て良かったです。

2-2-3 小川 哲平(作新学院高校)

神宮大会での活躍は見事 センバツでどこまで成長してるか楽しみな投手です

 3位では予定通り作新学院の小川投手を指名することが出来ました。事前の打ち合わせでは小船投手と川勝投手は指名があるだろうと予想していましたが、この2人に加えて大阪桐蔭の平嶋投手と前橋商業の清水投手も指名があったので本当に評価が各球団違ったなという印象を受けました。
 その中で小川投手を指名出来たのは本当に良かったです。神宮大会の投球を見ていましたが怪我明けということもあり球数少なく試合を作ることに重きを置いた投球に見えたので、ボールの球速自体は小川投手のポテンシャルを考えるとそこまで出ていませんでしたが、時折見せる力強いボールやカットボールの精度なんかは超高校級だなと思いました。
 最後は連投だった為2日で100球に到達しマウンドを降りてしまい、後続が打たれてしまったので作新学院は神宮大会準優勝でしたが、小川投手が万全だったら優勝もあったのかなと思いました。そういう意味では一冬を越えてスケールアップした小川投手をセンバツで見れるのは凄く楽しみです。指名出来て本当に良かったです。

2-2-4 森井 翔太郎(桐朋高校)

 4位では森井選手を指名出来て良かったです。と言ってもこの時期に森井選手はまだ注目されている存在ではないと思いますので、4位なら確実に指名出来るだとうと予想していました。
 東京の進学校に突如現れた逸材でしたが、関東の方の有識者からは夏前から森井選手の評判は轟いていたようで、スポーツライターの西尾典文氏も早い段階で森井選手の記事を書いていました。

 こちらの記事を全文読むには課金となってしまいますが、西尾氏が中心で執筆するプロアマ野球研究所の記事は課金しがいのあるとても読み応えがある内容が多いので、是非有料会員になって読んでみることをお勧めします。
 桐朋高校に入学後すぐにレギュラーを掴み、現在は投手と内野手の二刀流をこなすポテンシャルを備える森井選手。投手も務めるということで何と言っても持ち味は肩の強さでしょうか。ドラゴンズの内野手、特にコーナー系で強肩が持ち味という選手は現状居ないので、森井選手はドラゴンズに入っても差別化を図れる選手だと思います。

 こちらは23年12月掲載の記事ですが、最新の森井選手の情報による既に複数球団のスカウトが視察に訪れているというといい、本人もNPBから指名を受けて活躍し将来はMLBに挑戦したいという内容が書かれています。
 これらをみるにプロ側も森井選手のポテンシャルに期待を寄せており、周りが思っている以上に森井選手の期待度の高さが伺えます。今回は4位で指名出来ましたが春以降は4位では厳しいと言えるくらい評価が挙がっているかもしれません。今年のドラフトでは上田西の横山聖哉選手が春先から夏に掛けて評価が急上昇し、ドラフト1位を掴むことがありました。高校生は身体が成熟していない為成長期の真っ只中で急に伸びるみたいなケースは多々あるので、この時点の評価はまだ分かりません。どんな成長曲線を描くのか非常に楽しみな選手です。

2-3 指名したかった逸材

 最後に今回は指名人数を各球団4人に絞っていたため、惜しくも指名出来ずに漏れてしまった個人的に気になる選手を紹介したいと思います。

2-3-1 清水 智裕(中部大学)

松山合宿では圧倒的な打撃を見せた清水選手 来年は愛大連を引っ張っていく存在に

 1人目は中部大学の清水智裕選手です。私は下級生時代から見てきた選手だったので個人的には指名したかったのですが、上位4枠に捕手を割けなかったので中日陣営としては指名回避となりました。他球団から指名があると思っていた選手でしたが、やはり大学生捕手の指名は昨今の状況を考えると厳しいのかなと思いました。大学JAPANの松山合宿でも流石の打撃を見せており、来年は愛工大の中村投手と一緒に愛大連を引っ張っていってくれる選手だと思うので期待しています。

2-3-2 東田 健臣(駒澤大学)

凄い時の東田投手は手が付けられないレベル 来年は1部での活躍に期待

 2人目は駒澤大学の東田健臣投手です。金丸投手を始め大学生左腕が上位で指名される中、駒澤大学が誇るW左腕の指名はなかなかありませんでした。4位で千葉ロッテが高井駿丞投手を指名しましたが東田投手が4位までに呼ばれることはありませんでした。東田投手も投げているボールはドラ1クラスと言ってもいいくらい素晴らしいのですが、どうしても再現性の部分で調子の波が激しく実際投げないと分からないみたいな試合もあるので、その部分を最終学年で良化していければ上位指名がある投手だと思っています。期待しています。

2-3-3 庄司 魁(西濃運輸)

日本選手権で好投を見せた庄司投手 来年は西濃運輸を引っ張っていける存在に

 最後に紹介するのは今回指名が1人しか無かった社会人投手から、西濃運輸の庄司魁投手です。石巻専修大学から西濃運輸に入社して今年が1年目のルーキーでしたが、都市対抗東海2次予選では正直ぱっとしない印象でした。実際西濃運輸は代表権を獲得するのにとても苦戦を強いられましたが、前年に林優樹投手と船迫大雅投手のドラフト指名によりエース級2枚を失ってのスタートとなったので、そこで投手が出てこなかったのが要因ですが出てこなかった投手陣の中の1人という庄司投手のイメージでした。
 しかし11月に行われた社会人の日本選手権では見違えるような投球を見せいい意味で期待を裏切られました。特に初戦の三菱重工East戦では3回からリリーフして4イニングを無失点、最速150キロを計測し強打の三菱重工East打線を制圧した投球は衝撃を受けました。大会通じて素晴らしい投球を見せており、このまま行けばドラフト指名があってもおかしくない投手です。個人的にはあの三菱重工East戦の投球が素晴らしすぎたので、是非とも指名したかった投手の1人でした。

 以上で12月開催の2024年向け仮想ドラフトの振り返りを終えたいと思います。今回も長文となっていますが、最後までお付き合いしていただいた方本当にありがとうございました。

 データ等は下記より参照させていただいております。写真は自身で撮影したものとなっております。


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