35才おじさんのダイエット日記(現在-15kg)

 年齢が30を超えたころ体を壊し働けなくなり早5年、生活保護と家族の支えで何とか生き伸びるも、長年の引きこもり生活がたたり体重が激増。35才の誕生日に体重が90kgを超えていたことをきっかけに、本気で痩せることを決意。これはそんな弱者中年の孤独な闘いの記録である。

・筆者プロフィール

  • 身長180cm、高校時代はサッカー部で体重60kg前後の痩せ型

  • お前みたいなやつは30過ぎたら太ると顧問に言われても嘘だと思っていた

  • 成人してからはタバコとアルコールを嗜み少しふっくらするものの体型は維持

  • アラサーで内臓の疾患と体力の著しい低下、それに伴う精神不調に従い退職。それ以降はほぼ寝たきりのような生活を送り体重が激増、今に至る

ダイエット目標

 理想は3か月で30kg減。目標は高く、痩せたい人間が本当に望むレベルのダイエットが実現可能かチャレンジ。現実的な目標としては18kgは減らして、身長に対するBMIを適正値に。身長180cmだと大体体重60kg~80kg程が健康なBMIの値であるものの、若い時のかっこよかった時代に戻りたい。

ダイエット方法

 ダイエットについて丸一日程ネットで調べ考えてみた。個人的には裏技のような、楽して痩せたり知られざるダイエットの秘法などと言うものはないと思った。無論、効率的な方法や苦痛を和らげる手段はあるのかもしれないが、そう言った方法に心を奪われ本質を見誤ると無駄ことをする羽目になりかねない。
 人間は摂取カロリーより消費が多ければ痩せる。そのための最大の手段は食事をとらないこと以外にないと思った。食事を取ることを前提としてローカロリー・ヘルシーなメニューにしたり、食べていいものを決めるのではなく、食事そのものを極力減らすことに決めた。医師や栄養士は様々な知識と職責から穏当な食事制限を進めるかもしれないが、それはどのような基準と条件でも最適とは限らない。流行りの糖質制限や脂質制限、食事時間の限定等は、あくまでダイエット以外の目標と両立するための手段か、曖昧な効果が目眩ましになるか逃げ道を探すための言い訳になると思い採用しなかった。○○ダイエットをしているから食べてもいいなどと思ったら、本末転倒である。

・食事制限


 人間はカロリーとPFCを取らなくても、ビタミンとミネラルだけで一か月程度は生きられると考えられている。まずは食事をゼロにすることを基準とし、そこから必要に応じて最小限の食事を考えることにした。
 最初にどのようなダイエットでも痩せるためには、アルコールと間食を止めるのが最優先…だが今の生活上数少ない楽しみのためアルコールは止められず、少量許容することに決めた。それでも痩せたいわがまま。意志の弱さを許して欲しい。普通なら痩せたい場合、お酒は真っ先に減らそう。穀物からできる酒と、それに合う味の濃いつまみは大体高カロリーになるからである。タバコは生活保護になってから金銭的な理由で止めていた。
 次に一日三食の食事の回数を減らす。一日ゼロ食だと、空腹に耐えられそうになく体力・気力・思考力等にも大きな影響が出そうだ。なので取り合えず一日一食は最低でも取ること、炭水化物を制限することに決めた。野菜もそれ以上は取らない。曖昧に栄養を目的として食事を増やさないためである。そこで思いついたことは、卵や牛乳は動物を作り上げるもの。完全栄養食に近いと言われるほど(特に卵は)栄養バランスのいい食品であり、カロリーもそう大きくない。空腹対策と栄養の補助に、削減した食事または主食の炭水化物の代わりとして置き換えて食べてもいいことにした。また植物性タンパク質も摂取するため、植物の種の中でもこれまた栄養バランスのいい大豆製品(納豆・豆腐・味噌等)も、代替する食事として選択肢に加えた。あまり体を動かさない人は熱源である炭水化物をきちんと減らそう。
 飲み物について。アメリカではソフトドリンクの消費量の増加と平均体重が綺麗に相関すると言うデータまである。元々ほとんど飲んでいなかったが、飲んでいる人はダイエット中は糖分が入った飲み物は制限しよう。野菜ジュースは高カロリーなのでビタミン源としては採用しない。スポーツドリンクはミネラルが十分含まれており、低カロリーのものは利用価値がありそうだ。そしてコーヒー、食欲を抑える効果があるらしい。(無糖ブラックが大前提だが)辛いときや食事量が特に少なくなる時に飲もうと思った。
一番重要なこととして水は出来る限り大量に飲むことにした。お金がないのでミネラルウォーターは飲めないが、麦茶とウーロン茶はガブガブ飲む。健康のためと、しばし水が抜けることで体重が減るが、それは目標とする状態とは異なるためである。
 ストレス対策、空腹対策と来て最後に栄養対策を考える。ビタミンとミネラルがあれば死なないのだから最後である。タンパク質は空腹を抑える働きがあることと、これ以上体組織や筋力を減らすと生命にかかわるのでプロテインを飲むことに決めた。ネットで一番安い10kg二万円の「プロテインが安いだけの店」を見つけ段ボールのプロテインを購入した。お金がないので苦しいが、食費が減るので帳尻を合わせたい。一日シェイカー一杯から二杯分飲む予定。そして食事の献立を考えた上で、DHCの安いビタミン剤も毎日飲むことにした。経済的に普通の余力があれば、大塚製薬の全部入ったマルチビタミンミネラルを選ぶに越したことはない。

・運動

 正直、運動はする必要がないと思った。痩せるためにするべきなのは食事制限である。消費カロリーは小さくとも、健康な体を作るためには筋トレも並行した方がいいと言うことには同意できるものの、現状病気で筋トレは難しい。また本気で痩せるためにエネルギーや栄養までかなり制限している以上、筋トレや有酸素運動は効果に乏しく、負荷も大きく掛けられそうにないと思った。体づくりをするなら痩せてから。
 とは言うものの、一切体を動かさないと筋力も脂肪とともに減少していき死んでしまいそうだ。今はほぼ動かず読書とYouTubeを見るだけの毎日。本当に最低の運動量と負荷である。寝たきりは良くない。なのでわずかな運動を習慣化することにした。
 調べたところプランクとスクワットが手軽に出来そうだった。そこで効果がありそうな最小の回数として、一日30回のスクワットをすることに決めた。これでも病人にはかなりきつい。そしてプランクは採用しないことにした。なぜなら試したところ、プランクはもろに自重が負荷となるためデブには到底耐え難いことを知ったからである。こんなものを勧めるべきではない。他に補助的な運動として、毎日体操もすることにした。
 
ジョギング等有酸素運動は出来ないのでしない。ただ体調の良い日はたまには散歩をすることに決めた。

・まとめ

  • きちんとした食事は一日一回、少なくとも炭水化物は一食のみ

  • 空腹対策に卵・乳製品または大豆製品をご飯の代わりに一日二~三回取る

  • 酒は週二回程度、低カロリーの物を一度にアルコール50gまで

  • 水はとにかく飲む

  • 一日30回のスクワットと体操

それではダイエットを始めよう!

ダイエット日記

08/23 体重91.6kg
ゼロ日目、ダイエットを始める前のスタート地点である。目標は三か月で61.6kgを切ること。

08/24 90.6kg
08/25 90.6kg
08/26 90.2kg
最初の三日ぐらいはやはりモチベーションが高かった。一日目に1kgも減ったのは、体調不良と測定方法の誤差、そして誕生日に食べた少し豪勢な食事が排泄されたためと思われる。

08/27 90.2kg
08/28 90.4kg
五日目程から早くも薄っすらと燃料不足が感じられるように。一日200~300g減らすと言う目標は期待していなかったが達成できそうだ。食事をとらないことの影響を理解し始める。

08/29 90.0kg
08/30 89.6kg
丁度一週間でマイナス2kg。悪くないペースで満足。

08/31 89.0kg
09/01 89.0kg
09/02 88.4kg
十日目でかなり空腹を感じるようになってきた。痩せていると思い我慢するが、病気のため体調が悪い時は一日寝るなど無理をしないようにする。

09/03 88.0kg
09/04 88.6kg
09/05 87.2kg
09/06 87.0kg
ダイエットを始めて二週間経過。体重の減少はまずまずだが、意識や集中力に少しムラが出てきたことに気付く。炭水化物を制限しているが、本来脳はブドウ糖で動いているからだと思われる。まともに働いて脳を使う場合、対策としてラムネ菓子等を仕事前に食べるなどが考えられる。
生活するのに推奨される量の栄養を取っていないのだから、不健康とまでいかなくとも体調に影響があるのは当然。注視。
身体の方は先週まで少し太ももの筋肉が張っていたが、筋肉痛がなくなると一切支障は感じられず。
せっかくダイエットを始めたので栄養学の本を一冊読んでみる。無職なので。

09/07 87.5kg
09/08 87.2kg
09/09 87.0kg
なんか体重が減らなくなってきた。集中力とおそらく瞬発的な筋力は一時的に下がっていそう。
ゲームをしたら明らかにミスが増えた。
エネルギーが行き渡っていないのか、体が活動量やカロリー消費量をセーブするようになったのかはわからない。

09/10 87.2kg
09/11 87.2kg
09/12 87.0kg
09/13 87.4kg
三週間が経つ。食事は基本的には朝昼を卵と牛乳や納豆とみそ汁に置き換えて生活している。江戸時代までは納豆はみそ汁に入れるのが当たり前だったとか。
物足りない分は血糖値を下げすぎず時間を埋めるように、ヨーグルトやチーズそしてプロテインをスモールイートとしていただいている。どうしようもなく腹が減った場合に原則を破りホットドックやシャケおにぎりを食べたりもした。酒を飲むと分解するのに使うのか、翌日に糖類の不足を感じてしまう。

09/14 87.0kg
09/15 86.8kg
09/16 86.6kg
09/17 85.6kg
25日目。5%程体重が減った後、横ばいになり停滞期かと思ったがまた減り始めた。
炭水化物を取らないと無性にアルコールや甘いものが欲しくなる。流石にこの欲求には勝たねばならない。
YouTubeで霜降り明星の粗品が一月で10kg減量したと言う動画を発見。何も食べない絶食ダイエットをしたそうだ。似たようなことを考える人は多そうだが、死ぬかもしれないって言ってました。
究極のダイエットである絶食ダイエットをする場合でも、水分とミネラルだけは取ろう。

09/18 85.2kg
09/19 85.6kg
09/20 85.4kg
四週間経過。毎日朝起きたら最初にラジオ体操を行い、その次に体重を測定している。
飢餓感と体重の減少が連動していることに気付いた。以前断食を始めた人のブログを読んだことがあるが、キツいのは最初の一週間だけで、慣れ始めて楽になり頭がすっきりしてくると書いてあった。そのために食事制限も楽観視していたのだが、ダイエットを始め二週間程経つと強い空腹感を覚えた後、楽になったが体重は減らなくなった。空腹を覚えないのはホメオスタシスで省エネモードになってるからで、ダイエットには不適切なのでは?
チードデーを検討。

09/21 85.6kg
09/22 85.4kg
一月(30日間)ダイエットしてみて。
ダイエットの計画を実行に移して学んだことは、空腹感には二種類あると言うこと。一つは胃腸が消化を行い空になった際に、何かを食べなくてはならないと言う感覚が生まれる文字通りの空腹感。もう一つはエネルギー不足や血糖値の低下で食欲が刺激され、胃腸を意識することで生じる空腹感。後者は本質的には物理的な空腹が問題と言うわけではない。特にブドウ糖は脳のエネルギーにもなるため不足すると強く欠乏感が生じるようだ。

ダイエットが難しいのは、栄養不足や物理的な空腹が厳しいのではなく、体内の脂肪を消費するために無理やり低エネルギー状態を維持し、その結果飢餓感が生まれるためである。しかもおそらく飢餓状態のときに一番体重が減る。空腹対策に卵や乳製品を摂取するのは、栄養が取れるものの不十分であった。

09/23 85.4kg
09/24 85.4kg
体重が減らない。

09/25 84.4kg
09/26 84.0kg
09/27 84.4kg
五週間経過。体重が減らなくなってきたので、チートデイをすることに。基礎代謝の三倍から、体重×40~45kcaが目安とされている。l今日は4500kcalを目標に食べまくる。

09/28 86.6kg
09/29 85.8kg
09/30 85.6kg
10/01 85.2kg
10/02 84.8kg
10/03 84.6kg
10/04 84.2kg
六週間後。あまりペースは良くない。生活の運動強度がゼロだと一週間でも最大-2kg程。絶食でも一月で-10kgいくかどうか。それを上手く実現できるかどうかがダイエットだと思った。チートデーの効果はあったが体重を戻すのに一週間もかかるとなると食べ過ぎか。体重の5%が一月以内に減ると停滞期が始まるというのは奇麗にその通りだったが、やはり停滞したら直ぐに炭水化物を体重×40kcal程入れる方がよかったように思う。チートデー直後は動きやすく、一週間しても飢餓感や不満感はない。上手く体を騙せているといいが。

10/05 84.2kg
10/06 83.8kg
10/07 84.6kg
10/08 83.6kg
10/09 83.4kg
10/10 83.4kg
10/11 83.0kg
七週間後。約50日間ダイエットしたが全然痩せることができていない。が、散歩をする頻繁におかげか体型は明らかに変化している。顔の周りだけ余りシュッとしないのだが。
ダイエットの目的は痩せること、つまり細くなることであってあくまでも体重は目安である。通常は脂肪の減少で痩せ、脂肪とはエネルギーの塊なのでカロリーコントロールがダイエットの手段となり、そして体型と脂肪量の指針として、体重が具体的な目標になる。

10/12 82.6kg
10/13 82.4kg
丁度50日目でようやく-9kg。
カロリー計算上ダイエットでは食事の量・回数を減らすか、熱量が高いものの摂取を減らす必要があり、炭水化物や油脂を避ける必要がある。炭水化物はわかりやすくカロリーがあり減らしやすいので(糖質は脂肪分と異なり食事のメインになりやすい)、昨今では目の敵にされがちであるが、そればかり減らしたり無理にローカーボ状態にしようとすると、低血糖のような状態になりパフォーマンスが低下するばかりか、精神的にも苦痛が生じやすい。
断食した人のブログでは絶食後しばらくすると空腹をあまり感じなくなるらしい。食事制限50日後では慣れたのか精神的には安定しているものの、これは痩せにくい状態なのではないかと考えてしまう。

10/14 82.6kg
10/15 82.6kg
10/16 83.2kg
10/17 82.4kg
10/18 83.4kg
八週間経過。ボディビルダーで極限まで糖質制限して顔まで絞った人を見た。真似しようか悩んだが、体重が目標まで減ってさらにシェイプアップしたい場合にトレーニングをしながらチャレンジしてみようかと思った。

10/19 82.6kg
10/20 82.0kg
10/21 82.4kg
10/22 82.4kg
二月(60日)ダイエットしてみて。大体10kg減ったが思った以上には体重が減らなかった。流石に生活強度が低すぎるためか。普通に生活していれば最大1.5倍ほどは減っていたはず。目標は三か月で72kgを切ることだったが、どうも無理そうなのでとりあえず四か月を目途に年末までダイエットを継続することを決意。
昨日誘われて焼肉を食べたのが普通に不味かった。

10/23 81.6kg
10/24 82.0kg
10/25 81.8kg
九週間後。唐揚げがおなか一杯食べたい。
食事のメニューについても、いいとこどりや両立は不可能なのだと言うことを実際にダイエットをしてみて理解した。本気で痩せたいのならタンパク質だけは取る、最低限の栄養素をバランスよく取る、そう言った理想も切り捨てるべきである。
例えば納豆や豆腐は、大豆が豆としては脂質が多いのでその分のカロリーがある。
痩せたいなら、食事一回またはごはん一杯をゆで卵に置き換える卵ダイエット(海老蔵もこれで痩せたらしい)、カロリーがほぼゼロのコンニャクダイエットがおすすめ。
巷の健康法やダイエットをあやふやなままに実践するのはよくないと思う。八時間ダイエットなんてエビデンスもなく、食事量を減らした結果の成功例を取り上げているだけなのに、平気で医師が推奨していたりする始末…。

10/26 81.4kg
10/27 82.0kg
10/28 81.4kg
10/29 80.8kg
10/30 80.8kg
10/31 79.4kg
11/01 78.4kg
十週間後。体調不良でスープしか食べられなくなったら、体重がみるみる減っていった。はからずしも絶食こそが一番ダイエットに効果があると証明された。ただ、気力・知力・体力はダダ下がり。人体実験か。
ダイエットは筋トレして代謝を増やした方がいいと脳筋は言うが、代謝と言う意味では生活の強度の方が重要なようだ。ただ、そもそもとして食事を取りつつそれ以上に運動で消費する意味があるのか。
見直すべきは摂取カロリー>代謝量>それ以外の消費カロリーだと思う。
ダイエットは基本的にカロリーの足し引きだが、この十週の経験からするとそれだけではない部分がある。お菓子のラムネはカロリーこそ高くないが食べている時は体重が減らない。絶食時は食べている時の食事量以上に体重が減る。詳しいことは現時点ではわからないが、飢餓状態になると痩せるのではないかと思っている。

11/02 78.0kg
11/03 77.2kg
11/04 76.0kg
11/05 76.0kg
11/06 75.8kg
ダイエットを開始から75日程だが、明日から入院することになったのでダイエットはしばらくお休みです。ごめんなさい。




つづく

 これで全文ですが、お金に困っているので余裕のある方は投げ銭ください

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