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おもしろい人のお話

 世の中には2種類の人間がいる。○○と××だ。的な言い方って、扇動的というか、ちょっと極論・暴論になりがちと思っておりまする。でも、キャッチーだから使いたくなる気持ちも分かるのでござりまする。

人は24時間365日いつでも第一印象と同じ属性のまま過ごしている訳がない。あるタイミングでは良い人のように見えたり、またあるタイミングでは冷血漢に見えたり。とはいえど、付き合いが長くなり、印象のサンプルが十分に多くなった時、基本的な評価ができあがり、端的にいって○○な人というラベルを知人に貼り付ける事になるってもんじゃないだろうか。

そういう意味で、2種類の人間…面白い人と面白くない人は、いる。
アタシが言ってるのは主観的な評価において、なのだけど、例えばM-1グランプリのような賞レースの形や、ダウンタウンの様に長年コンスタントに冠番組を持ち続けている事を持って一定の客観的評価をする事もできると思う。予選に進めない人は、相対的にド素人よりは面白かったりするのかもしれないけど、まぁおもんない人ということになってしまうのだろう。といっても、芸人として面白いというのと、人付き合いの対象として面白くないというのは、違う次元の話か。

アタシが考えていたのは、人付き合いの対象としての面白くない人が、いる。という事だ。これは善悪とか良し悪しとかじゃなくて、完全に好みの話でしかないのだけれど、「おもんねーなコイツ」という感情というか、おもんねーキャビネットに人をしまっちゃう心理作用というのはなんなんだろう。おもんねー人に関わる時間の無駄を減らしたいとか、そういう無意識の経済性に突き動かされてでもいるのだろうか。俗にいう「スキの反対は無関心」というのが本当であれば、おもんねー人も嫌悪の対象ではないという事になっちゃうネ。

アタシ個人として一つ言えるのは、好奇心の薄い人というのは、おもしろくないなコイツのスイッチとしてかなりのサイズ感がある。相席食道のちょっと待てボタンくらいはある。自分にも興味のないジャンルというのはあるので、何をもって好奇心が薄いというのかっていうのは非常に自己中心的で芯のない評価である自覚は持っているが…例えば

科学に興味がない、動物の生態に興味がない、宇宙に興味がない、音楽に興味がない、絵画に興味がない、美味しいものに興味がない…

そういう人って、見た事あるんじゃないだろうか。楽器が一つも鳴らせないから音楽に興味がない、という判定はするつもりない。あくまで、自分にとって好きと言える音楽を持つことそのものに興味がない、といった感じの無関心を指しているつもり。

そうじゃない人は人生を無駄にしている、生きている価値がないなんて言う気は毛頭ない。けど、アタシの知っている”同じところをぐるぐる回っているのに「楽しい事ないなー」と言う人間”って、そういう好奇心のない人だった。何が言いたいかっていうと、歳をとるとどうしても外向きの好奇心が薄れがちだから、好奇心を意識的に刺激するクセを付けた方がいいのかなーって思い始めたって事だな、ここまで書いて明確化してきたように思う。

もはや20年近く前だけど、XBOXで発売されたファントムクラッシュというゲームは収録楽曲が超充実していて、素晴らしいアーティストが提供したいたんだけど、その中の一曲のリリックがとても素敵だった。

革命君 / TEPPAN(鉄板)

これは本人リマスターで収録とはバージョンが違うんだけど。

”ちなみにパンツはどっちから履く?右から?左から?それなら今日から反対の足から履いてみたら ひいてはすべて変わるかもよ?”
そんだけの事でも、やらないよりやってみる、そういうコストのかからない好奇心のやり場ってのも、沢山あるものだと思う。
当時の彼女と同棲してる最中にずーっと聞いてた懐かしい曲でもある。その後、mixiにコミュニティがあったので参加して、あれこれしてる内にご本人と何度か会う事があったりPVに関わったり忘年会に及ばれしたりして、個人的には「やってみたらどうにかなる」という体験のはじめもはじめを与えてくれた、いわば運命の曲でもあるな、今思えば。

ありがとうパンテツ兄やん...

ちなみに当時の彼女は夜勤から帰ったある日、玄関を開けようとしたらドアノブが勝手に回り「あっお疲れサマっす」と知らない男が出てきたことにより当日中に破局を迎え同棲解消となった。革命!!



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