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【ごきげん人研究】016 ドロシー その3

スワミはドロシーに、かつてマザー・テレサがスワミに語った言葉を伝えた。

『この世界の最大の問題は、【飢え】です。胃袋の飢えではなく、ハートの飢えです。世界中で、金持ちも貧乏人も被害を被っています。みな孤独で、愛に飢えています。

ただ神の愛だけがハートの飢えを癒すことができます。』

『でもあなたはヒンデューで、私はクリスチャンよ。どっちの神の話しをしているの?』

『神はただ一つです。全ての存在の源、生きとし生けるものの愛に溢れた美しい父、母、親友、多くの言語で沢山の名前をお持ちなのが神です。』

スワミは窓の外の太陽を指差して

『アメリカではあれをsunと呼びます。メキシコではsolと言います。インドではsuryaです。アメリカに太陽が昇った時、それはアメリカの固有の太陽ですか?メキシコでは?インドでは?

我々が太陽が普遍的なものであることを理解しなければ、その名前がどうとかどこから生じたのかとか不毛な議論に陥ります。』

ドロシーが続けました。

『教会では、善人は天獄に行き、悪人は地獄に行くと教えてます。あなたは死後に何が起こると信じていらっしゃるの?』

『我々自身の心が天国も地獄も作り出すことができるのです。今この瞬間も。』

ここでスワミは、バガヴァッド・ギーターにて、肉体は一時的なものだが精神は永遠とかかれていることを伝えました。精神にとって生誕も死亡もない。死後、精神は別の肉体に移り、生前のカルマを宿す。これが魂の変転流転であり、一般には輪廻転生と言われているもの。

『誰かが、私が酷い目に遭っているのは、私が悪いカルマを持っているからと言ったわ。カルマって何?』

カルマとは、我々がした行動と、それらが惹きつけた、それに対応する反応を言います。カルマは自然の法則であり、重力の法則と同じです。我々が重力の存在を信じるか否かに関わらず、重力は物質を地球に引き付けますが、カルマの法則も同様です。

『それぞれの行動は、同等でかつ反対の反応を引き起こします。』

他人を傷つけたら、いつの日か対応する傷を受けます。他人を友情を持って接すれば、いつの日か同じものが返ってきます。

『ちょっと待って。この法則は酷い目にあってる人を自業自得だと非難するためのものなの? あなたは私を非難しているの? 全て私のせいなの?』

次へ続く〜

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