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にょろにょろ虫くんがスリザー!

『スリザー』(2006年)

保険証を無くしたようだ。思い返すと某所で提示を求められて渡したが、それを受け取った記憶がない。その日はひどく急いでいた。それ以外に保険証など財布から出したことは一度もない。それで電話して探してもらったが、もうずいぶん前のこと。

多分あそこに違いないと思うのだが、誠意をもって確認してもらったので、もうそれ以上は無理。ワイの保険証は歴史の闇に消えた。再発行の手続きの面倒さを考えるとウンザリ。とまれ、アルツが急激に進んでいる。凹む。

とても『アソーカ』の続きなどバカばかしくて見る気になれない。アマプラで良さげなのを漁っていたら、「B級映画としてはなかなか」というコメントを見かけ、試しに見ることにした。

が、開始5分で「これこそ今ワイが見たかった映画や!」と確信。町の黒人司祭さんが平気で煙草を吹かしているし、町長は前に止まっているクルマに「コック・サッカー!」と、いちゃもんをつける。柄がとても悪い。

こんな映画がつまらないわけがない。最後まで夢中になって見終える。にょろにょろ虫くん、大活躍。なんでこれが星3つ半なんや!完ぺきや★★★★★! アマプラのコメントは信用ならん。

地方の僻村で、鹿狩りパーティの前夜に異変が起こる。キモいエイリアンが隕石とともに落下。これに寄生されたマッチョな金持ちグランド・グラント(マイケル・ルーカー)がモンスター化し大暴れ。

その美人妻がB級とは思えぬ別嬪さんで、小学校の先生をしている。村の人気者で、当然ながらゲスな夫を殺して生き残る。

いまや押しも押されぬ悪役俳優マイケル・ルーカーが何でこんな下劣な映画に出ている?それにヒロインがどう考えても美人すぎる。そもそも映画としての完成度が高すぎるヨ。一体どうなってるんや?

と、後からウィキを確認したら女優は近年は自ら監督もやってるエリザベス・バンクスやん。で、脚本&監督がジェームズ・ガンだった!

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で一躍名を馳せる前の監督第1作だった。なるほど!これが出世作なのだ。道理で面白いわけで、B級作品の形を(わざと)取った娯楽傑作だった。B級の定型を踏まえた上で、考えつく限りのアイデアをぶち込んでいる。

「共和党の連中は皆殺しだ!」などという台詞が笑わせる。ハリウッドの若手民主党支持派が、まだ売れないころに結集して作った映画なのだ。共和党を支持するような町の有力者は文字通り皆殺し。町民はほとんど全滅。生き残った3人は町を出てゆく。





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